表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベルアップが命取り?建内 日葵と不思議な服  作者: 和琴
運命の場所で私は"草取り”の瞬間を待つ
15/158

舟は船頭に任せよ

おばあさんの申し出に私は驚いた。

「えっと、あのそんなにいきなり…」

と話すも私の話は後という感じでおばあさんはしゃべり続ける。

「キャロスさん、この娘さんは日葵ゆうて

今は一人で生きとるらしい。

でも、こんな若い娘さんあの治安の悪いホテルの辺りに

毎度帰らせるのも怖いやろ?

アンタのところもあの事件までは結構従業員人おったわけやし

一人ぐらい働かせてくれんかなぁ。」

キャロスさんはじっと私を見て何か考えていた。

私はその目を見て採用してもらえるか不安になり

うつむいて手を握った。

やがてキャロスさんは口を開き、こう言った。

「施設を案内する。付いてこい。」

私は顔を上げて、キャロスさんを見る。

「おばさんは帰ってくれてもいいが、

ついでに従業員の依頼も出してくれないか?

若いの派遣できるぞ。」

おばあさんは「そんなよゆうねぇわ!」と笑い、

私の背中を強くたたいて「頑張んな」

と声をかけてギルドの扉の向こうまで歩き、扉を閉めた。

「さっそくこのギルドの紹介でもするか…。」

キャロスさんはそう言って私にこの場所の説明を始めた。

「まあ、この辺りは…見た通り、冒険者に依頼を受け渡し、報酬をやり取りするところだ。

 依頼受領書・完了報告はギルド専用のスタンプとサインの組み合わせで、お客さんに納得してもらってる。」

カウンターに取り込み中の札を立てたキャロスさんが

私を連れて、カウンターの内側にある扉に入りギルドの中の施設を案内してくれた。

「目の前の扉が依頼者用のカウンターに通じる扉だ。

依頼者用のカウンターには冒険者用と違って面談スペースもあって、

冒険者と依頼者がやり取りできる。

右通路にあるテーブルでちょっとした資料を書いたり、昼間に食事を取ってる。

通路の先がちょっとした調理場になってるのが見えるだろ?

下は地下室になっていて、酒や薬草の保存場所になってる。

あとはもう使わない資料を一時的に箱に入れてるぐらいかな。

ああ、ここのトイレは最新式だぞ。

もし暴力沙汰なら、一応廊下とカウンター下に武器と盾がある。

部屋にカギをかけてもいいが、俺が助けるからなるべく呼んでくれ。」

へぇ~すごくギルドっぽい!と思っていると

「2階にパントリーと訓練室があるから上に行こう。」

とキャロスさんが上に向かう階段を指さした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ