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レベルアップが命取り?建内 日葵と不思議な服  作者: 和琴
——そうして私はーーーー何やってるんだろう。
137/165

<何をやっている>

思わず軍隊ミニオンの

回路を取り除く手が止まる。


「お扇ぎします!」

「お扇ぎします…」


何をやっている。

人物感知をすると水の宝珠の持ち主がいる。

確かレンといったか。


宝珠は運命に導かれたものが持つオーブだ。

だがこの者は…

「草取りといい、扇ぎ屋といい…」


しかも水の宝珠。

冷却と水提供、風という地味だが冷却に

特化した屋台だ。


日葵との会話を思い出す。


「死ぬのは怖いです。…

 迷惑を掛けたくないんです。

 私のせいで皆が死んだら、死んでも死に切れません。」


本当にお人好しなだけかもしれない。

普通ギルドの中で仕事をしていて

こんなことをする発想にはならない。


「何をどうしたらこうなるのかしら…?」


日葵という存在が読めずイライラする。

でも人員過多にもかかわらず訓練したり

しないところを見ると、私の警告は

効いているのかもしれない。


「軍隊ミニオンは2週間程度で実用化するわ。

 よく考えたらそれまでにレベルを上げられても

 困るものね…」


魔女はあきれつつも冷静になった。

そうして危険なサインをまたもや見逃した。

闇物質の板で扇いでいることや、訓練効果もあることについて。


これもレンたちが持つ運命力のおかげかもしれない。



魔女はその音声を聞いて、そっと冷気を拡散し

部屋を涼しげにすることにわずかに力を加える。


それは無意識な共感と複雑な運命の具現化でもあった。


それとともに思う。

「魔法の効率は、その原理に由来する。

 日葵…かなり長い間魔法を使えてるわね。

 どんな精霊と契約をしているのか、少し気になるわ。

 あの魔法服は傑作だから、そのおかげだとは思うけれど…。」


ただ、魔法の質について警戒する必要は全くないだろう。

私の魔法効率には、かなうはずもない。


概念を操る精霊と契約する、私の魔法とは

どの道比べようもないのだから。

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