葉っぱを増やす
私は体を拭いた後、
いつもより体がさっぱりしている気がした。
リザード屋の事を思い出して、心が軽くなる。
今日はいろんなことがあった。
リザード屋さんに行った。
装備を揃えた。
ルーニーさんにまた恩ができた。
時・闇・魔法の組み合わせの訓練をした。
沢山訓練をして、魔女さんと再び対話した。
体が痛い、訓練しすぎたかな。
私はフラリスさんに精神と祈りを捧げる。
そうして目を瞑り、ヒントを受け取る準備をした。
「魔女の我慢も限界に近い。
表立って訓練はしないほうが良いよね。」
突然の提案にびっくりした、なんで?
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なぜだ
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諦神さんもそうだ。
「今から言うのは、あくまであなたの視点から
思いつく可能性のある仮説だよ。」
そう思うと森のイメージが浮かんだ。
目の前にはこれ以上レベルが上がると死ぬ
と書かれた立札が見える。
小さな陰でできた猫が回し車を回して訓練している。
だめ、死んじゃうよ…!
私はすぐさまその猫を車輪から取り外した。
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お前が上手か。
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「それが魔女の手だとすると…?」
手の中には影の子猫。
私と同じ運命を背負っている。
「強制的に居場所に戻される…!!」
周りの木がすべて枯れ子猫が崩れ落ちた。
私はイメージの中で腰が抜けて
本物の体すらびくっとする。
確かに魔女さんはそういう態度にも思えた。
それじゃ、もしかして私も…!
檻に入れられた猫が見える。
もう自由はない。
体は震えっぱなしだった。
胸がきゅっと痛くなる。
やだ、こんなのは嫌だ!
「分かった、防魔法室の外での訓練は少しだけにする。」
私は判断が軽率だったと深く後悔した。
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人間は理解不能だ。
だがこの訓練は
必ず当日に力となる。
必要なだけの訓練は
行え。
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諦神さん…
そうだよね、私は出来るだけやるんだ。
「防魔法室の中で体力か魔法かどっちの訓練をするか
選ばないとね、ありがとう。フラリスさん。」
そうだ、私や諦神さんだけじゃどうしようもない。
明日誰かに事情を相談しよう。
目を閉じるもなかなか眠れなかった。
今すぐにでも魔女さんに戻されていそうな気がして
何度も周りを見渡した。
その夜、日葵は悪夢にうなされることになった。




