魔法訓練4
私は防魔法室に戻ってローラさんに
今聞いた情報を伝えた。
「…大規模すぎるわね。
通路を明るくするほど闇を集めたら
気絶するわよ。」
忠告ありがとうございます…。
やっぱり神霊って危険だね…。
私は祈って四角くて薄い闇物質を作る。
それは薄いのになかなか硬くて
手で折ることができなかった。
「闇物質は固いけど、軽すぎるから
普通に使うと武器には向かないのよね。」
私は手をペしぃとしてみたが全く痛くない。
「大きなものを押し潰すように切るとか
土魔法で岩を作って付けたり、
雷魔法で触ったりするだけでダメージが
出る様にするのよ。」
私は祈って冷気をつけてみた。
短刀ほどすぐでは無いけど
冷たい闇物質ができた。
それでぺしっとすると
「つぴぃ!」
冷たくて闇物質を落としてしまう。
「あははは、そうだよ。そんな感じ。
あと窒息させたりは出来ないわ。
よほどの熟練者でない限りは
直線的に作らないとものすごく脆くなるから。」
まがった形の闇が手渡された。
触った途端、砂のように消えて空気に変わった。
何で!
「光も直線に進むように、闇も直線でないと
ダメみたい。
だから四角や三角で作るしかないのよ…。」
確かに、雲の隙間から光が直線に差しているのを
見たことがある…。
「じゃあ、誰かを拘束したりするのには
あまり使えない…と。」
「そういうこと。
だから闇だけでなんとかするのは無理なの。
ただ、四方に闇を作って覆われると
壊すまで、周りが見えないから
要注意ね。」
それは危険そう…。
「あれ、土魔法と闇魔法を合わせたら
曲線の物もできるんじゃないですか?」
純粋な疑問だった。
「難しいのよ、闇物質は曲線がダメだから
かなり構造を工夫する必要があるし
闇物質があるとうまくコントロールできなくなるから。
よほど精霊の相性が良くないとね…。
水を注ぐぐらいなら可能だけど
明るいとすぐに壊れちゃうわ。」
土魔法との併用はかなり難しそう。
「もちろんあらかじめ四角い石なら
くっつける事は出来るからね。」
きっとそういう魔術師さんもいるんだろうな。
「だから窒息とかそういう手段は
水・土魔法や少ないけど植物魔法を警戒
したほうが良いわ。
確か、相棒さんも使えるなら相殺みたいなことは
できると思うけどね。」
縛られたり、窒息させられるのは怖いなあ。
そのあとローラさんに指示されて、闇魔法で体を隠す
訓練を暫く行った。
直線で作るのが難しくてすぐ崩れちゃうけど頑張るんだ!




