魔法訓練3
いつものパンとスープとチーズの食事の後
私は防魔法室に行った。
冷たい土を作って動かしたり、土を光らせたりと
色々組み合わせを試しながら考えていると
ローラさんも暫く経ってから
入ってきてくれた。
…人物感知対策だろう。
「今日は闇魔法の授業よ。
服を隠せないと"注目されて命取り?"
になるかもしれないからね。」
その通りだね。
私は最初にこの街に出た時を思い出した。
「この闇媒体に向けて、手の上をイメージして祈ってみて。」
私が祈りをささげると、薄い板のような形で
さらっとした謎物質が手に現れた。
触れるけど、重さは全くなかった。
「これが闇物質よ。空間から闇を抽出して固めたもの。
闇魔法ではこれを利用していろんなことが出来るの。」
ローラさんは誘導フレアを出して、空気中に出した闇物質の壁に当てた。
ぼっ。 と弾けて壁と相殺した。
「視界を遮ったり魔法を逸らしたり、
熟練者になると厚くしたり魔法の種類を誤魔化したり。」
ローラさんの手に黒い物質が出来るが、その後すぐに
光球が手のひらに現れてびっくりする。
「わわ、すごい!」
闇の壁を分厚く作って、水を生成して流し込む。
「こうやって小型生物を水没させたり」
それを冷やして20秒位で結晶ができ始める。
「凍らせて撃退したりできるのよ。」
そしてその氷に向けて光球をあてる。
氷にひびが入る。
光魔法に弱いのか、闇が消えて氷が残った。
「足止めして、こうやってダメージを与えることも。
応用力と遮蔽能力が魅力なの。どう?」
腕輪が説明不足だと言うかのように
かつんと振動した。
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心魔法と闇の霧を合せ
相手の心を凍らせる。
小型魔物を一掃する。
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こ、怖い…諦神さん
そんなことできるの…?
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可能
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フラリスさんが私を守ってくれたことに
改めて感謝するしかなかった。
「相棒さんの出来る闇魔法の規模とか
聞いてみたら?」
私は防魔法室から顔を出し、目を閉じて聞いてみる。
「どれぐらいの闇魔法使えるの?」
イメージの中で実践してくれる。
「ほかの子に任せてるから、体隠すのは出来るよ。」
私の体を黒いものが取り囲む。
次に出てきたのは真っ暗な長め通路だった。
「最大で暗い通路の闇を集めて明るくする
ぐらいかな!」
暗い通路の闇が左右に整列し、
真ん中に光魔法の光が灯されて
通路が見えるようになっていた。
「体力さえ持てば色々できるよ?」
「うん、ありがとうフラリスさん!」
私はその情報をもって、防魔法室に戻った。




