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レベルアップが命取り?建内 日葵と不思議な服  作者: 和琴
決意を胸に、私は準備する
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ダンジョン -オモテオモテ・ララン

ギルドで盾と袋を自室においてお昼ご飯のパンを貰っていると

ダンジョン探索隊のマッツェンダさんから声を掛けられた。

「順調に準備は進んでるようだねお嬢ちゃん。」


「ええ、午後からは鍛冶屋と魔具屋に行くんです。」


にやりと笑うと、自慢げにしている。

「ダンジョンの仮称が決まったよ。

 オモテオモテ・ララン だ。」


オモテオモテ・ララン…

不思議な響き。

「どうしてそんな名前に?」


マッツェンダさんは命名時のメモを取り出して

説明してくれた。

「遺跡の壁に『オモテオモテ』とだけ刻まれていたんで

 拝借したのさ。

 それで、後ろに識別語をつけるのがルールでね。

 その地域にないものを考えたらこの名前だ。」


「なるほど。誤侵入防止なんですね。」


「なんせ事故が多発してて、

 同じ地域の物は同じ特徴を持ってることが多い。

 まあ、洞窟で繋がってたりすると

 どれがどれか分からないから名前で管理するんだ。」


誤侵入は命に係わるよね。


「もし後から繋がっていることが分かったら

 識別語を統一するんだよ」


出口も分かりやすくなるね。


「古代人は貯蓄好きだが

 もし宝物を見つけても欲張るなよ?

 罠にかかるかもしれないし、図面の作成が

 頓挫すれば依頼は借金に早変わりだぜ?」


う、その通り。

気を付けよう。

「まあ、無理しなければ大丈夫さ。

 あいつらレベル30越えなんだろ?

 そんな奴らと旅できるなんて

 相当運命に好かれてるぜ嬢ちゃんは。」


…迷惑かな。

「はい、ご忠告ありがとうございます。」

仕方ないけど自分が情けなくなった。


「そのダンジョンは何処にあるんですか?」

レンさんが横から興味深そうに聞いてくる。


「ダンジョン密集地帯の端のほう、

 ここから2時間ぐらいかな。

 だけど、魔物や茂みが多くて、隠してもいるから

 暫くは他の探検隊も見つけられないさ。」

大丈夫かな。


「発見マークとデンジャーマークも置いてあるしな。

 これがある場合不明なダンジョンだから慎重にって合図だ」


方角も聞くと草取りをした農家さんもある

ガーネス町の郊外の方向だった。


あの時の草取りよりも危険なんだ気合を入れよう。


私は心の中で誓い、レンさん達とギルドを出て

鍛冶屋に向かった。

 

実はレンは複雑な気分だった。

レベル29だったからだ、仲間より低いレベルに

プチコンプレックスを抱えているのである。 


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