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レベルアップが命取り?建内 日葵と不思議な服  作者: 和琴
決意を胸に、私は準備する
114/158

<遺言>

魔女は日葵と会話してから

落ち着くことがなかった。


頭の中をいつも以上に日葵のことが

駆け巡る。


会話などすべきではなかった。


日葵はまずこう言った。

「私、魔女さんと会話したくなったんです。

 …

 感謝しているんです。」


私はしたくなどない!


死にたくないといった直後だというのに。

「時が来たら、私だけ刈り取ってください。…」


…生意気な!

時が来れば、望み通り刈り取ってやる!

自ら死を望むなんて文字通り馬鹿な奴だ!


しかもその日、私の音声監視の前で

訓練などを始めた。


「1・2・…」

30分もだ、

まるで早くレベルを上げて

死にたいかのように。


そこまで苦痛か。

私に遺言を残すほど苦痛か。

そんなに私を苦しめたいか。


「…

 今のうちに見識を深めておきたいと

 今回の詳細な調査に同行する予定です。」


死ぬ前にダンジョン調査か。

それがお前の夢か。

お前にも、やりたいことがあるのか。


いっそのこと直ぐ殺してやったほうが

楽に逝けるだろう。

しかし私はこうして生かし、監視しなければいけない。

もしも、私がこんな馬鹿なことを考えなければ…。


「いやさ、噂だよ。1か月後に撤退するって」


腐敗した大地は厄介だ。

奴らは戦術に適応する程度の知恵がある。

国が防衛線を下げるのも不思議ではない。

もしその時にガーネス町まで侵攻され

服が壊されでもすれば全てが台無しだ。


場合によっては、日葵を守る必要もあるか。

…のちに殺す対象を。

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