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レベルアップが命取り?建内 日葵と不思議な服  作者: 和琴
——そうして、私はとある決意を固めた
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マッツェンダ

私たちは午後、冒険者用のカウンターで仕事をしていた。

すると、少しおなかの膨れたピンとした茶色の帽子をかぶったおじさんが

私のカウンターの前で立ち止まった。


ちょっと渋くてしっかりしてて、

毎日大変な活動をしているとわかる。

「マッツェンダだ、キャロスさんはいるかい?」


「はい、もし来たらギルド内にお招きしろと言われています。」


マッツェンダさんは周りを見渡して私に聞いてきた。

「こいつ等が新たな従業員か。随分強そうじゃないか。

 貴族達より100倍は役に立ちそうだ。」


「ええ、とってもいい人達です。私も住み込みですが…」


するとマッツェンダさんは私を懐疑的な目で見てきた。

「…正気か?この娘さんも連れて行くと。」

何の話だろう。

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 詳しく聞け

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼


…私は何となく、魔女に聞かれてはいけない話な気がする。

従ったらダメ…この心も読まれてるんだよね。

「貴族を迂回するって感じですか?」

何言ってるんだろう私、おかしくなったのかな。


「その通り。分かってるね娘さん。

 凄く的確じゃないか。」

親指を立てて返してくれる。えっ…。


「まあ納得したよ。通してくれ。」

私はカウンターを開けて、マッツェンダさんを中に通した。

ローラさんがキャロスさんを起こしてくれたので

私はカウンターに戻った。

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

なぜ聞かなかった。

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼


音声監視されているんです。

だから、下手なことは話せなくて。

そうして私は仕事をしながら

少しずつ今までのことを頭で思い浮かべることで

事情を説明した。

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

魔女は我と同じだ。

説得を諦めている。

我にしたように

実力で示し返せ。

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実力で…?


▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

試練だ。魔女を

殺して自分を救う

   試練

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼


…違う気がする。

確かに魔女さんは怖いし今は許せないけど、

魔女さんはまだ私以外を明確に傷付けてはいない。

なら、話し合ってみたい。

音声監視を逆手にとって、会話できるかもしれない。


▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

お前が義ある人間

なら示してみろ。

獣を説く無駄な努力を。

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼


私は、仕事後に魔女さんと対峙することに決めた。



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