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レベルアップが命取り?建内 日葵と不思議な服  作者: 和琴
——そうして、私はとある決意を固めた
104/166

▲不合理だが、気合は有るな▼

私が頑張って1階に降りると、

バルドさんとリーファさんが驚いたように駆け寄ってきた。

「ちょ、ちょっと大丈夫!」

「おい、足がうまく動かねえのか?」


私の足が竦んでしまって仰向けで少しづつ

降りてきたから、情けない…。

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 なら立て、人間

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

無…立ちます。


私は気力を振り絞って立ち上がる。


そして昼食を取りに食卓へ向かう。

「話は聞こえているの?」


私は自分の席に座りパンを食べる。

レンさんの未来の話や友達、看板のこと

家族のことを思い浮かべて

気が楽になったら無理やり喉に詰め込む。


すると休憩するため、突っ伏して寝ていたキャロスさんが

顔を上げてこちらを見た。

「俺も今できることをやるから、

 歯を食いしばって耐えてくれ」


キャロスさん…


「日葵ちゃん、こんにちは。」

ローラさんだ。

今はちょっと声が出ないよ…

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼

 女に話しかけろ。

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼


「こ、こんにちは。心配してました、よかったです。」

無理やり声を出したので喉を傷めた気がする。

でも負けない、私には夢があるから。


ローラさんが不思議そうに周りを見渡す。

「みんなどうしたの、この世の終わりみたいな顔して。

 もしかして、何かあったの?」


リーファさんが私の横に座って、ローラさんを見た。

「いろいろあったのよ、今は聞かないであげて?」

リーファさん…


「ごめんね、私体の中の精霊の力を使い切っちゃうと

 こうやってしばらく寝込んじゃうの。」


え、体の中に何か力ってあるの?

精霊ってこの世を漂っているものだって本にも。


隣で息をのむ声が聞こえた。

「…祝福された血筋なの!?珍しいわね…」


私はローラさんが来たことで少し気が楽になった。

今の時点では事情を知らない、気を使わなくていい人だから。


「ローラさんも一緒にご飯を食べましょう。

 そうだ、今朝看板が届いたんです。

 もうさっそく活用してるので夜見てみましょう。」


一息に話すと呼吸が乱れ、暫く息継ぎをした。


トイレの扉が開き、レンさんが食卓に戻ってくる。

水の宝珠で少し手を洗うと、食卓について食事を食べ始める。


「勇者たるもの、常に万全!何があっても食事と睡眠はしっかり取って」

パンに食らいつき、豪快に食べる。

咀嚼して呑み込む。


「心も体も人を救えるようにしないとだよな!日葵!」

食卓にあるパンをがつがつと食べ始めた。


レンさん…私を勇者だと思ってるのかな。

そんなはずないと思いつつも、その笑顔を見ていると

不思議な力が胸の中でぽわぽわ湧いてきた。


「レンはドジだけど、困った人を元気にさせる不思議なオーラがあるのよね…」

ローラさんにしみじみとした声に私も反応する。


「そうですね、心が温かくなります。」


「レン、そうだなどんな環境でも仕事をきっちりやってやるぜ!」


「皆さん、午後も頑張りましょう!」


私も豪快にパンを食べてみた。

口が小さくてうまくできなかったけど。

「はい!」

今は仕事の事だけを考えるんだ…!

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