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愛里の恋  作者: 夢僮亜樹
8/9

告白2

ーーーー放課後 中庭


私は中庭にいった。

もう、梶先輩は来ていた。

「あっ。愛里ちゃん。」

優しいまなざし、落ち着いた雰囲気

私が半年間、恋をしていた梶先輩がそこにいた。

「梶先輩。」

言う言葉は、何回も何回も練習してきたのに、言葉が出ない。

そんな私に梶先輩は優しく言ってくれた。

「焦らなくっていいから、愛里ちゃんのタイミングで話して。」

しばらく、下を向いたままこぶしを握りしめていた。

「梶先輩!」

私は顔をあげて梶先輩の目を見ながら一言一言かみしめるように言った。

「入学式のときから、梶先輩が好きでした。」

梶先輩は優しく微笑んで

「ありがとう。」

って言ってくれた。

「でも、ごめんね。愛里ちゃんの気持ちは受け取れない。」

覚悟していた返事だけど、思った以上にきつかった。

でも、泣かない!泣いちゃいけない!

「後輩としての愛里ちゃんは大好きだよ。」

「それじゃダメかな?」

梶先輩が私の顔を覗き込んでそう言ってきた。

私は、首を横に振り

「それで、十分です。」

梶先輩は私の前に手を出してきた。

「じゃ、友達の握手しよう。」

私は梶先輩と握手をした。

暖かくて大きな手だった。

「梶先輩、ありがとうございました。」

「私は大丈夫なので、行ってください。」

梶先輩は校門のほうへ歩いていた。

校門では、彼女が待っていた。


もう、泣いてもいいよね...


「えらかったな。」

後ろから高橋先輩の声がした。

「ほら、約束のココア。」

「泣くんだったら、胸かしてやろうか?」

「いりません!」

「でも、腕借りていいですか。」

私は、失恋してから、今、本気で泣いた気がした。

高橋先輩は、私が泣き止むまで、私を見守っていてくれた。

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