02 チュートリアル
少々修正しました。虎鉄の身長とか諸々を追加・訂正しました。
これは明晰夢だな。2,3回見たことがある。
夢の中にいることを自覚するのだ。
夢の中にあのソプラノの声が響いて、頭の中に強制的な情報が入ってきた。
これが彼の言うチュートリアルなんだな。
まず、あのソプラノの声の存在は、地球の言葉では「星の子」という意味の存在だということだった。
神様かなと思ったけど、どちらかというと超越者ということらしい。いってみたらオーバーロードだね。
そのオーバーロードの星の子が何をしていたのかというと、それはまた一つ進んだ存在になるために旅をしていたみたいだ。
旅とは、宇宙を端から端まで全部回ることで、過去から未来を含めた「宇宙」のことを指すらしい。
もうここで俺の頭は考えるのをやめた……。聞くだけでいいよね。
そんなわけでQ&Aで以下に記すぞ。
一部、星の子から聞いたことは星の子の口調で書くからそのつもりでお願いします。
Q:旅とは?
A:全宇宙を周ること
Q:旅の目的は?
A:終わりはない
この宇宙を周ったら、さらに次元を超えて別の宇宙に行かなばならない
君たちのような生物では超えられない次元だよ
死ぬというか存在自体が無くなって無に帰すしかなかったから途中でリリースしたんだよ
(リリースと言っちゃった!/俺談)
Q:地球に帰る方法とは?
A:だからここでお別れだったんだよ
実際は次元も少し越えかけていたんだけど……
帰れるけど時間がかかる
君たちの寿命が尽きるまでに帰れるかどうかはわからない
でも幸運値を二人が合わせれば何とかなりそうだよ
今はそれくらいしか言えない
ゴメンね
Q:翻訳機能と体調管理機能とは?
A:君たち二人が会話できないと可哀想だから翻訳機能を君たちの中に入れたよ
虎鉄くんの知能はちょっと上げて、似たような人種がいたから参考にしたよ
あと一定の水準以上の知能があれば会話ができるよ
それと地球の生物には環境が厳しいところもあるから体調管理管理機能も付けたよ
重力、温度、大気、三大欲求とかは色々我慢できるよ
最初は1.5倍まで我慢できる
空気とかの環境とか食べるものとかは体調管理機能がついてるナビにGO!
Q:何も持ってないけど?
A:君たちなんにも持ってなかったから……
Tシャツとパンツ一丁と裸だし……
アイテムボックスも進呈しましょう!
重量は無視して入れられるよ
最初の惑星は生物がいるから食べるものは多分大丈夫なはず
Q:ナビゲーターとは?
A:汎用型ナビゲーションシステムも付けたよ
(拡張現実みたいなものなのか?/俺談)
視界に入ったものや事柄なんかはわかるようにしておいたからね
食べれるものは青色に光って、食べられないものは赤色に光る
戦って勝てる相手は青色、危険な相手は赤色
好意的な相手は青色、敵意を持っているのは赤色
自分に好意があるorない関わらず興味がない相手は黄色。
基本的に赤色は避けるべき
色々つけたから何でもどりあえずイメージしてみればいいよ
でも慣れてくると使わなくなるかもしれない
Q:レベルとスキルとは?
A:初めから僕と同じように使えると心がオーバーフローするからレベルとスキルをテキトーに設定したよ
君の記憶からサルベージした内容を合わせて1つにしたよ
RPGのシステムが基本だけどその他も入ってるから楽しみにしてほしい
ある程度死なないようにしたと把握してもらえればいいよ
心の中で「ステータス」とイメージすれば視界み映るよ
職能:RPGで戦士とか僧侶とかあるでしょ? あれだよ
二人の職能はヒミツ。目を覚ましたあとのお楽しみ!
LV:レベルは経験値が100になると1つ上がる
倒しても経験値が上がらない相手は相対的に弱すぎる相手だよ
レベルが1つ上がる事に下記の項目の数字が上がる
HP:ヒットポイント。体力を数字で表す
SP:スキルポイント。アクティブスキルを使うと消費する
攻撃力:物理的な攻撃力。装備した武器等に依存する
防御力:物理的な防御力。装備した防具等に依存する
STR:腕力を含む全体的な力
DEX:器用さ
AGI:敏捷性
INT:知性。魔法の攻撃力・防御力に関わる狭義的な「知性」
注)頭が良いとか悪いとかの全般的の「知性」とは別である(なにこれ/俺談)
MND:精神力。マナの量に関わる
CHR:超自然的・超人間的な資質。運を含まれる
スキル:レベルに関係するスキルと、関係しないスキルがある
「イメージせよ。さすれば開かれん」だよ!
アクティブスキル;使う毎にSPを消費するスキル
パッシブスキル:SPは使用しない。1度覚えれば永久的に効果が持続するスキル
とりえあず起きたら「ステータス」とイメージしてみて!
HPとSPはpt/時(分、秒)で自動回復
例えば「HP30 1pt/時間or分or秒」とか
『pt』はレベルが上がるごとに数が増える
(RPGていうかハクスラの匂いがするな/俺談)
虎鉄くんにも同様のシステムにしてあるからね
Q:その他、知っとくべきことはある?
A:武器は君たちに合ったものを1つずつ贈るよ
あ、これで職能はわかっちゃうかな?
達郎:ワンド
虎鉄:猫のナイフ
とにかくルーンの民を探してね
ルーンの民の聖域があるから、その場所を記しておくよ
いずれレベルがある程度上がったらまた夢で逢えるからがんばってね
さあ、そろそろ起きてほしいな。良き旅を!
(なんか簡単な説明だなぁ。こんな説明で大丈夫かな。しかし、これ以上聞くと本当にオーバーフローしてしまう!/俺談)
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「もうそろそろ起きたらいいのにミャ?」
「う~ん、起こしてくるのは誰だ?」
「オイラだニャ。虎鉄ニャ」
虎鉄が喋ってる……。
虎鉄がしゃべった! しかも2本足で立ってるよ! 言葉を話すだけじゃなかったのか!
身長は50センチあるかな。両手の指もわきわき動いてる。
……そうか。……事実なんだな…………。
「虎鉄も夢を見て説明を受けたんだよな」
「ニャ~。夢を見た時からなんか色々わかるようになった気がするニャ」
「気がするんじゃなくて、わかるようになったんだよ」
「そうニャ~……うん、そうだニャ」
「いずれにせよ虎鉄と話せて嬉しいよ」
「ミャへへ、ありがとうニャ。オイラもだニャ」
「すぐには地球に帰れそうにないけど、まずはコレだな」
俺は右手を出した。
いまの虎鉄なら握手できる。それに虎鉄のは初めての握手だ。
ちょっと不思議な顔をして、ようやく合点が行ったようだ。
「よろしくニャ!」
虎鉄は右手を出しながら笑った。
読んでいただきありがとうございます。
第3話は明日投稿する予定です。
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