ショックアイ待ち受け効果(実践編)
あなたも実践したくなるようなエッセイです。
信じるか信じないかは、あなた次第!
ここは病院。俺は会社の健康診断で引っ掛かり、精密検査に来た。尿酸値が高いと言われてしまった。薬を処方されるのかな? 薬代が勿体ないぜ。しかし、痛風発作を起こしたら激痛が走ると聞いた。怖い……。
エントランスに併設されている機械に診察カードを入れて、受け付け番号を取る。
「153番か」
俺は精密検査の結果良好を願い、前日に〝ショックアイ〟さんを携帯電話の待ち受けにした。ショックアイさんは歩くパワースポットとも言われており、俺は奇跡に懸ける。
俺は採尿を終えて、待合室で居る間、暇だからイヤホンを着けて〝beat it〟をガンガン聴く。最近のお気に入りだ。
しばらく、マイケルと一心同体になっていると、看護師に呼ばれる。
「153番の方~。153番の方~」
「あ、はい」
「153番の方ですね? 診察室へどうぞ」
「はい」
俺は看護師に促されて、診察室に入る。ドキドキしてきた。今、血圧を計ったら高いだろうな。俺は椅子に座る。
「こんにちは」
優しそうなジイサン医師だ。
「こんにちは。俺の尿酸値はいったい………」
「値は7.0です。ちょっと高いですね」
「薬ですか?」
「いえ、低脂肪牛乳とヨーグルトを毎日摂取してください」
「えっ? それだけ?」
「はい。薬を処方するほどではありませんよ」
「………はぁ~。良かったー」
ショックアイ効果があったか。マジ良かった。
ーー俺は病院の帰りにスーパーマーケットに寄り、低脂肪牛乳と飲むヨーグルトを買う。低脂肪、毎日飲もう、ホトトギス。
そうだ! 受け付け番号は153だったかな? スーパーマーケットの入り口に宝くじ売り場がある。ちょっと買ってくか。
俺は宝くじ売り場に行き、ナンバーズ3の申込カードと鉛筆を取る。153とマークシートを塗りつぶし、ボックスを選ぶ。流石にストレートは当たらないだろう。しかし、一口だけってのも、なんか当たらない気がしてきた。155と154も買っておくか。俺は3パターンを選び、窓口に出す。笑顔は良いオバチャン店員だ。
「これお願いします」
「はい。お預かり致します。…………600円のお支払いになります」
俺は600円を支払い、ナンバーズ3の券を受け取る。
ーー次の日、今日は休みだ。俺は低脂肪牛乳とヨーグルトを飲む。これで本当に大丈夫なのかな?
それから、俺は宝くじ売り場へ行く。ナンバーズ3が当たってるか、ギレン総統、圧倒的と言わせてください!
窓口に昨日買った券を渡す。
「これお願いします」
「お預かり致します」
窓口のオバチャンは機械に券を入れる。俺は結果発表のモニターをガン見する。パッと、赤い数字が出た。
ーー18100円ーー
俺はニヤニヤが止まらない。600円が18100円に化けた。
「圧倒的じゃないか、我が軍は」
「おめでとうございます」
ショックアイ様々だぜ~!
勝利の栄光を君に。ジークジオン!
まだ信じれない方、証拠写真も確認!
お読みいただき、ありがとうございました。