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米内くんはどこだ

米内松丸。彼は我が母校たるこの岬野咲高校の一年生で、明日の夕方に首を吊っている姿が公園にて発見されることになっている。それを止めたいのに、それ以外何もわからない。だから伊藤くんの生きている姿や浜口くんの少年姿に目を引かれつつ吸い寄せられつつもなんとか教室を脱出して僕は彼のいるであろう一年生フロアに向かい、情報収集をすることにする。それで、テストを受け終わり(手応えは上々。これでも大学生だったわけだし、前よりはできてるだろう)放課後、階段をはるか降って一旦一階に行って自販機でジュースを一本買って階段を登って一年生の教室の立ち並ぶ廊下の入り口に立つ。

「…………、…………、……………」

まだ帰ってしまわないうちに米内松丸くんを見つけるのだ!と、意気込んではみたけども。あれ、知らない人にどうやって話しかけたら良いんだろう。「ねえ、米内くん知ってる?」「知らない?」「あー、そう、ごめんね、いきなり…」とかなって変な雰囲気醸し出しちゃったりしそうだし、周りから奇異な眼差しで見られそうで、それに果たして僕が耐えきられるかどうか…僕は割と周囲の視線は気にする方なのだ。

といっても、ずっとここに立っているわけにもいかない。

ずっとそうしていたなら、「えー知らない人いる」ってなるだろうからだ。ひとまず廊下を歩いて全教室をのぞいてみてから考えるか?いや、それはちょっと…さっきの策と同じ理由で却下。

じゃあ、どうする?そうだ、名案だ!名案を思いついた!

先生に聞きに行こう。なんでも知ってるけど生徒が自殺するほど思い悩んでいるのにも気付かず何もできない全知オンリーの先生だ。一年生の担当に知り合いの先生はいただろうか?いた。数学科の鳩山先生だ。あいつには二年生の頃少し世話になったことがある。彼に訊きに行こう。



「ん?おお、米内は三組だぞ」という鳩山に、「ありがとうございます」とぺこりと礼をして、すぐさま一年三組の教室へ向かうけども、米内松丸くんは見つからない…怪しまれてもアレなので今度は一年生の下駄箱に向かい、米内くんの靴を探すけど、あ、もう無くなってる!しまった逃げられた!

それで、僕は職員室に逆戻りして、鳩山のもとに再度向かう。

「お仕事中失礼します」

「どうした」

「米内くんの住所とか教えてもらえたらとかしませんかね」

「だめ」

はい、そうですか〜。

そうやってすぐに諦めちゃうのが自分の悪いところだってわかってるけど、そんなありのままの自分のことを、僕は愛してあげたい。

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