73. 因子をプレゼント
報酬はエリザさんとルーグさんへの因子付与って話だったけど、せっかくなので全員分チェックして、付与しなおすことにした。
まずはオードさん。因子構成はこの間、見たときのままだ。
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オード
■固定因子■
・ダイナミックスイング
■オリジナル因子■
・バランス感覚(Lv2)
・被回復量アップ(Lv2)
・魔法適性:水(Lv3)
■外部因子■
・溢れる生命力
・みなぎる活力
・硬い(Lv2)
・頑丈(Lv1)
・魔法の才能(Lv5)
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オードさんはダイナミックスイングで強力な一撃をお見舞いするパワーファイターって感じ。けれど、魔法も使える万能型だ。
因子カスタマイズ後はこんな感じになった。
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オード
■固定因子■
・ダイナミックスイング
■オリジナル因子■
・バランス感覚(Lv10)
・被回復量アップ(Lv10)
・魔法適性:水(Lv5)
■外部因子■
・溢れる生命力
・みなぎる活力
・正確無比
・頑丈(Lv10)
・剣術才能(Lv7)
・魔法の才能(Lv7)
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オリジナル因子はプラス効果のものしかないから、素直に強化。外部因子は剣術と魔法を伸ばす方向で。大振りの不安定さは、動作の正確性が上がる“正確無比”の因子で補う。攻撃の威力と正確さでバランスの取れた構成になっているとはずだ。
次はイリスさん。
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イリス
■固定因子■
・繊細な味覚
■オリジナル因子■
・気分屋
・魔法適性:風(Lv3)
・魔法の才能(Lv5)
■外部因子■
・溢れる生命力
・みなぎる活力
・硬い(Lv2)
・頑丈(Lv1)
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イリスさんの固定因子は“繊細な味覚”で戦闘には関係なかった。料理に向いてそうだけど、本人にその気はなさそう。
オリジナル因子は“魔法の才能”と“魔法適性:風”で魔法使いとしては優秀な構成だね。
気分屋はそのときの気分によって能力の振れ幅が大きくなるみたい。気分が乗ってるときは実力以上の力を発揮できるけど、当然、その逆もありうる。プラスともマイナスとも言いがたい効果だけど、これはちょちょいと加工して利用します。
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イリス
■固定因子■
・繊細な味覚
■オリジナル因子■
・気分屋〈オン・オフ(自)〉
・魔法適性:風(Lv5)
・魔法の才能(Lv7)
■外部因子■
・溢れる生命力
・みなぎる活力
・正確無比
・頑丈(Lv10)
・影が薄い〈オン・オフ(自)〉
・魔力爆発〈オン・オフ(自)〉
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魔法系統のオリジナル因子は素直に強化。気分屋は因子加工でオン・オフできるようにした。これでプラス効果だけを享受できるっわけ。我ながらいい仕事だよ。
外部因子は定番のものを一揃え。“正確無比”は射撃系の魔法を使うときには便利かなと思ってセットした。
見どころは“影が薄い”と“魔力爆発”をオン・オフ機能つきで付与したところかな。
“影が薄い”はそのままの効果。戦闘時にはオンにして、気配を薄くすれば少しは安全度が上がるんじゃないかと思って。魔法使いは耐久力に不安があるというのが定番だからね。
“魔力爆発” は魔法の威力が上がる代わりにマナの消費が激しくなる因子だ。そういう体質の人は稀にいるらしく、基本的には魔法制御に難があると評価されるみたい。ただ、オン・オフできればそれも武器になると思うんだよね。
さて、ここからが本番。お次はエリザさんだ。
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エリザベス・フレスティア
■固定因子■
・精密狙撃
■オリジナル因子■
・奮い立つ心
・剣術才能(Lv1)
・毒物耐性(Lv3)
・頑丈(Lv3)
・不器用(Lv2)
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エリザさんの固定因子は“精密狙撃”で、これは狙撃の才能だ。弓使いの適性がありそうだけど、“不器用”因子があるせいか、本人は弓に苦手意識があるみたい。もったいないよね。
基本は片手剣と盾を使って戦うんだって。お嬢様っぽいのに完全な前衛スタイルだ。
“奮い立つ心”は逆境に強くなり、追い込まれるほど実力以上の能力を発揮できるという因子。なんかちょっとヒーローみたいでカッコいい。
カスタマイズ後はこんな感じ。
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エリザベス・フレスティア
■固定因子■
・精密狙撃
■オリジナル因子■
・奮い立つ心
・剣術才能(Lv7)
・毒物耐性(Lv10)
・頑丈(Lv10)
・(無効:不器用)
■外部因子■
・溢れる生命力
・みなぎる活力
・力自慢
・正確無比
・魔法適性:火(Lv5)
・魔法の才能(Lv7)
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完全なマイナス効果の“不器用”は消して、それ以外のオリジナル因子は強化した。
魔法系の因子は本人の強い希望で入れることになった。やっぱり、魔法は使いたいよね。わかる。
逆にオススメの“弓術才能”はいらないって言われてセットを断念。もったいないなぁと思うけど、本人の意向を無視したら本末転倒だものね。まぁ、射撃系の魔術を使うなら無駄にはならない。
エリザさんも武器と魔法、両方を扱うスタイルになったね。ゲームならどっちつかずになりがちな構成だけど、現実では汎用性が求められる場面が多いんだって。まぁ、突発的な戦いだと、相手を選べないものね。
最後はルーグさんだ。
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ルーグ・フレスティア
■固定因子■
・高速思考
・文官の資質
■オリジナル因子■
・弓術才能(Lv1)
・槍術才能(Lv2)
・魔法適性:闇(Lv1)
・弱視(Lv1)
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固定因子は2つだけど、戦いに関係かるのは“高速思考”だね。思考速度が上がるという効果で、戦闘以外にも有利そうな因子だ。
オリジナル因子のほうも多才な感じ。“弱視”があるけど、そこまで酷くはないみたい。
強化後はこんな感じ。
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ルーグ・フレスティア
■固定因子■
・高速思考
・文官の資質
■オリジナル因子■
・弓術才能(Lv7)
・槍術才能(Lv7)
・魔法適性:闇(Lv5)
・(無効:弱視)
■外部因子■
・溢れる生命力
・みなぎる活力
・正確無比
・器用な指先
・毒物耐性(Lv10)
・魔法の才能(Lv7)
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オリジナル因子に関しては、マイナス効果の“弱視”を消して残りを強化した形だ。
強化前は槍で戦っていたけど、弱視も消えたことだし、パーティのバランスを見て弓メインに転向するつもりみたい。なんとなく器用なほうが有利なイメージなので“器用な指先”をセットした。
“毒物耐性”は本人の強い希望。何故そこまで……と思うけど気にしないことにしよう。
「ふぅ! 満足満足!」
本人たちの希望も聞きつつも、わりといい感じの因子構成になったんじゃないかと自負してる。やっぱり、こういうのをあれこれ考えるのは楽しいよね!
「なんでロイ少年がわたくしたちよりも満足げなのかしら?」
「提案もやけに早口でしたね……」
「完全に趣味って感じだな。昔、焼き物好きの爺さんがあんなふうに語ってたのを思い出したぜ」
「いや、ありがたいんだけどね……」
「チュウ、チュウ〜……」
あ、あはは……つい夢中になって喋り過ぎたみたい。みんなに呆れられちゃったよ。
でも、楽しかったから問題なし!




