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黒ノ光と白キ闇  作者: jack
第一章 ハジマリ
1/1

プロローグ

取り敢えず書き続けるぞと意気込みを込めて、プロローグUP。

後に色々入れ替えたり、弄るかも。



俺は、気がつくと「そこ」にいた。

耳鳴りが治まらない中、引きづるように倒れていた小さな身体を起こすと、鈍い痛みが身体中から脳へと伝わった。

ぼんやりと鈍った思考のままに辺りを見渡すと、そこは廃墟のような一室であり、窓枠には窓はなく、乾いた血がそこらに広がっていた。


「ッ……ァァァ…… ここは……?」


掠れるような喉を慣らし、誰に向けた訳でもない一言に応えてくれる人物は無論いなかった。

しかし、同時に外から爆発音が聞こえた。

耳鳴りは徐々に収まり、外からの音に意識を傾ける。

鳴り響く銃声、不定期に聞こえる爆発音、そして何かが燃えているような音に気が付いた。

窓枠に近づき、外をみると、まず雨が目に付いた。次にこの建物の下を見るとどうやらこの建物が燃えているらしく、黒煙が上がっており、鼻血であまり効いていなかった鼻も火災の臭いを探知した。


俺は、自分が何故ここにいるのかを考えた。

そしてその結果、何も思い出せないことに気が付いた。


「……意味が分からないぞ。くそったれ」


自らの名も、状況も何も思い出せず、混乱する思考をどうにか制御し、俺はまず脱出することをようやく決めた。




自分が元々いた階層は5階だったらしい。1つ階層を降りた際に、近くの階段の表記からそれに気づいた。

5階は幾つもの小部屋が並ぶような作りなっていたが、1階は大きなエントランスになっているらしく、また煙が立ち込めており、銃声は建物の外側から鳴り響いていた。

1階からの脱出は厳しいとの判断の元、一時的に2階の階段踊り場に戻る。2階にも煙は立ち込めていたが、まだ1階程酷くはなく、脱出の経路を考えた。


2階の窓からそっと顔を出すと、外からは人の気配も多く、誰かが叫ぶような声も微かに聞こえてきた。敵であるかどうかは分からないが、友好的である保証は何処にもない。万全でないこの状況では安易に立ち向かうのは危険であろう。


「なんだ?」


ふと疑問に感じたのは俺自身の思考についてである。


――まるで「万全の状況なら何とかなる」という考えに至らなかったか?


そして疑問の答えは、その後すぐに出されることとなった。



先程使用した階段付近から人の足跡が聴こえてきた。

「不味いッ!」

隠れる所を探そうとするが、階層を移動するための階段は既に使えず、2階は廃墟さながら何もなく、幾つかの柱があるのみだった。

一先ず一番奥の柱に隠れたが、遂にその瞬間は訪れた。


「2階、熱源を探知ッ! 数は一、ターゲットかもしれません!!」

「捕えろ!ターゲットでなければ殺せッ!」


4つの足音がが柱へと近づてくる。見つかるのはもう時間の問題だ。心臓は煩いくらい鳴り響き、身体中が熱くなる。


――殺されるかもしれない。いや、殺される、殺される殺される殺される。どうする?どうするどうするどうする。どうするんだ!


頭の中がまとまらない。ただただ、恐怖に全身がどっぷりと取り込まれていた。

そして、恐怖が限界へと達した瞬間。冷たい「ナニカ」が全身に流れた。


「殺されるくらいなら殺せ」


ふと、先程までの俺とは思えない声が俺から発せられた。思考より先に手が動く、足が動く、身体が動く、「ナニカ」が動く。


「嗚呼ァァァァァァッ!!!!!」


柱から飛び出し、武闘した四人の大人に突っ込んで行った。手を前に掲げる。「ナニカ」が疾走らせる。


「ッ!撃て、撃てッーーー!!!」


複数の銃弾が俺に向かって撃たれる。俺はまるで時が止まったように、自分の眉間へと放たれた銃弾を認識した。その瞬間、「ナニカ」が発動した。


自分自身の影から黒いオーラのようなものが俺の視界を覆い、銃弾との接触を防いだ。

それを見た武装部隊が騒ぐ。


「ターゲットで間違いありません!どうしますか!?」

「そのまま撃ち続けろッ!ターゲットなら銃撃くらいでは簡単に死なん!!」


やまない銃撃を無視し、そのまま彼らへと突っ込んだ。俺にあたる銃撃は黒のオーラが全て弾いた。


そして遂に攻勢へと出た。


「来い!黒狼ッ!!」


その瞬間、前方で銃撃を続けていた2名が、彼ら自身の影から現れた黒い牙のような物に貫かれた。即死は確実だろう。


「隊長ッ!!」

「接近戦に切り替えるぞ!!」


後方にいた二人は、中距離戦は不利と判断したのか、左右から二手に別れ、突っ込んできた。彼は先程使用した「黒狼」を放つが、全て躱された。


「遅いッ!!」


隊長と呼ばれていた男が叫ぶ。

既に二人は俺を挟むように位置をとっていた。

そして放たれる。左右からのタイミングのずれた、ナイフによる刺突。


しかし彼には全てが視えていた。

瞳が黒から朱へと変る。俺の中の時間はその勢いを弱める。


――遅いのはお前らだ。


胸部を狙った一撃、そしてすぐ後に迫る背後からの一撃。

身を捻り、最初の一撃をいなす。いなすと同時に目の前の敵の首元に手をかざす。かざした手の影、それが映る衣服の袖から、黒の一刺しが目前の敵の首を貫く。背後からの一撃には自らの影から「黒狼」で対処。最後の兵士は貫かれた。


「ぁありえない……」


死に際の一言。だけれども、そんな事を気にする余裕はなかった。鋭く尖った感性が、階下からの気配を察知したのだ。


「行こう」


今の俺に、恐怖や躊躇い、そして人を殺したという後悔はない。「ナニカ」を纏わせ、黒のベールに身を包みこんだ俺は、窓から身を投げ、人に見つからぬように、静かに闇へと消えた。




後に、俺は知る。そこが「第三侵入禁止区域」と呼ばれる檻の中であることを。

そして生きる為に、俺は本能に身を任せ、多くの命を刈り取った。記憶を失った俺に名はなく、いつしか俺は、「死神」という異名を得ることとなる。


――そして、数年の時日が過ぎた。




暁の護衛をプレイする前からあったシナリオ(プロット)なんで許して下さい何でもしますから((

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