24話 創ったバイクで走り出す
今回も投稿が遅れてしまい、本当にすいませんでした ≡ _|\○_ シャァアア
なんというか今回は、忙しすぎたんです
お待たせした皆様、誠に申し訳ございませんでした
毎回こんな風に問題を抱えてるこの小説のような何かですが、それでもゆっくりまったり見ていただけると嬉しいです
あと今回結構ギリギリな表現が一部・・・ 大丈夫かな?
「というわけでヤクスさん!お願いだ、連れていってくれ!!」
さて、見た目大学生の女性に土下座をしながら頼みごとをしているのはいったい誰だろうか
誰ということはない、俺だ
あれもこれも、リリムさんが先に行ってしまったのが原因なのだが・・・
というか先に行って「やべーぞレ○プだ」になってないか心配、いや、あの人強いから大丈夫か
とはいえ、やると言った以上、俺も動かざるを得ない
「・・・貴方にプライドってものはないんですか?」
「プライドなんて女になったときに捨てたぞ?」
「そうですか。そうだと良いですね」
そうだと良いですねって・・・
「ともかく良いですけど、少しは我慢してくださいね?」
我慢?ああ、あの揺れのことか
それぐらいなら遊園地や某ネズミの国で鍛えてあるから、ある程度は大丈夫なはずだ
「ほら、握ってください」
そうやって手を差し伸べてきた
あ、ヤクスさんって生命線短いn・・・
なんてやってる場合じゃないな、うん
ぎゅっとその手を握りしめると、ヤクスさんは
「じゃあ、行ってらっしゃい」
そういって、俺の腕を引き、そのまま体ごと引っ張り上げた
「は?え、ちょ、」
そこからはホントわけが分からなかった
ほんの一瞬、その間に床に体を叩きつけられた
ぴりぴりとした痛みが、俺の背中を撫でるようにゆっくりと表れ始めた
俺は空手だの柔道だの、そういった武術的なスポーツはやったことがない
それに、この世界にもそんなスポーツがあるのかどうかはわからない
そんな俺でも、一つだけ言えることはある
「女性に一本背負いされるのって、なんか恥ずかしい・・・」
ヤクスさんは武術の心得があるようで、俺は見事に一本背負いを決められた
察するに、リリムさんは間接魔術専門で、ヤクスさんは近接格闘専門ってか
この親子にチーム組ませたら勝てるやつ絶対いないだろうな
と、痛みやら思考やらに集中してまったく気づかなかったが、どうやら頼んだ通り送ってくれたようで、暗い雲に覆われた空が目の前に広がっていた
今のところ雨は降っていないが、何かの拍子に雨どころが雷が降ってきそうだ
とりあえず体を起こすと、まず焼け野原が目に入った
反乱がおきた、とか言ってたし荒れているのは問題ないのだが・・・
下手するとクラテル王国よりひどいことになっている
見渡したところで景色が変わるわけなかった
周囲360度が、焼け野原や廃墟で埋め尽くされていた
少し背伸びして遠くの方に目を凝らしてみると・・・・
お、何か建物のようなものがあるな
でも、見たところかなりの距離はあるし気が進まないな
〖乗り物でも作りましょうか?〗
できるのか?
〖複雑なものでない限り、可能です〗
じゃあバイク頼む
デザインは・・・まぁ『善意』さんのセンスに任せるよ
〖了解しました!〗
そういうと、彼女はいつものように作業を始めた
俺の目の前で、光の粒子が形を帯び始める
ものの数秒でそれは黒い光沢を放つ鉄の塊に変わった
大きさは俺の伸長と比較してみると、大体3mぐらいだろうか
鈍く光るタンクが、バイクそのものの重厚感を醸し出している
試しに乗ってみると、シートがふかふかで乗り心地は結構よかった
そういえばこれ、鍵穴が付いてないけどどうやってエンジンつけるんだ?
〖エンジンとかは特に必要ないですよ。マナ駆動なので、適当にマナ込めて向かいたい方向をイメージすれば、誰でも簡単に操縦できます〗
へー、便利だな
じゃあ試しに一割ぐらいの力で―――
瞬間、意識が飛んだような気がした
胸元がだんだんと熱くなっていく
そして、右のでこあたりに軽い頭痛が生じた
病的な意味ではなく、物理的な意味で
その証拠に、少しドロッとした生温かい液体が頭痛がした部分からあふれ出てくるのが分かった
でもいきなりなんで・・・
〖おそらくですが、虫ですね 〗
ああ、そうか、ただの虫か・・・
って、そんなわけ無いだろうが!!!
虫に当たったぐらいで出血なんて、生まれてこのかた聞いたことねぇよ!
それかあれか?
この異世界ではそういった危険な虫がうじゃうじゃいるのか?
〖さすがにそんな虫はいませんよ。どちらかと言うとその逆、ですかね〗
逆っていうと?
〖要は、虫が居たから主が怪我したんです。ただそれだけです〗
いや、だから虫が悪いんだろ?
〖いえ、そうじゃなくて・・・ どう言えばいいんでしょうか?〗
俺に聞かないでくれよ
{そうだな、じゃあ周り見てみろよ}
周り?
『悪意』に促されるままに、周りを見渡してみた
今度はバイクの車高相まって、背伸びせずに済んだ
右に180度、左に180度と少しやりすぎな左右確認のように見渡してみると、『善意』の言いたかったことが分かったような気がした
・・・まず結論から言わせてもらうと、
「このバイク、速くね?」
そう、虫が俺を攻撃したわけではなかった
気づかぬ間に俺が虫を攻撃していたようなのだ
このバイクのせいで
その証拠に、先ほどいた場所と景色が全く違うのだ
それにあの遠かった町が、今では目と鼻の先にある
だからこその結論だ
{別に、このバイクが特別ってわけではないぞ?まぁ、『善意』が作ったって時点で、多少なり細工はされてると思うがな}
〖あなたは相変わらず失礼ですね!細工なんてとんでもない。ただ速度を少しばかり上げるチューニングを施しただけですよ〗
{やっぱ改造してるじゃんかよ・・・}
『悪意』はまさに失笑した
本当感情豊かな奴だ
{でだ、確かにこのバイクは特別ではない。ならなぜお前が気付かないほどに高速で走れたのか。それは少し例えを含むことになるが、エンジンの問題だ}
エンジン?
でもさっき『善意』がエンジンは必要ないって・・・
{ああ、必要ないさ。だって、操縦者自体がエンジンになるんだからな}
うん?
じゃあなんだ、俺が悪かったってわけか?
{悪くはないさ。逆に良すぎたんだ、性能が。お前自身の、マナの供給量というべきか、マナの排出量というべきかはわからないが、ともかくお前からバイクに伝わったマナが甚大だった、って話だな}
う~む、褒められた気がしない
{褒めてはないからな。ともかく、今度から気をつけて走れよ?}
了解~了解~
と、ここまで長く説明じみたものを聞いていたら、すっかり頭の傷も癒えていた
調節か・・・
なら今度は先程の1/10
一分で走り出してみるとしよう
そして遅くなりましたが、4/6にPV2万+100pt達成しました
ありがとうございます♪
これからも頑張っていこうと思いますので、どうぞよろしくお願いします