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英雄になれると思いましたか?  作者: 蔵餅
堕落した戦姫編
17/68

2話 人間でしょうか?いいえ、〇〇〇です

「・・・えっと、なんで俺の姿が映ってないんだ?物に触れたし、幽霊ってわけじゃなさそうだけど」

 鏡に顔をくっつけながら(『悪意ハイド』に{きたなっ!!}といわれながら)『善意ジキル』さんに聞いてみた

〖それは、固有技能『屈折』の効果です。お好みで変えることはできますがどうしますか?〗

 疑問を出してみると、案の定『善意ジキル』さんが答えてくれた

 しかしなんだ?固有技能って

〖固有技能とは魔物などが種族別に持つスキルの事です〗

 そうか、ならその『屈折』とやらの効果を薄めてくれるか?

〖了解しました〗

 その言葉とともに、鏡にだんだんと人の姿をした何かが浮かび上がってきた

「これが、俺か?」

 はっきりと何かの姿が映った鏡には、金髪緑眼の少年が立っていた

 そういえば気にしていなかったが、個人的な見解ではあるもののかなり高そうな服を着ている

 しかも、めちゃくちゃ背が高い

 大体165㎝ぐらいだろうか?

 前世?では背が小さいのがコンプレックスだったのでよかったよかった

「しっかし、こんな男前になってるとは・・・転生っておっそろしいな」

マスターは前世でもかっこよかったですよ?〗

 ・・・・・・・・

 言われたら言われたでなんかむず痒いな

「そういえば『屈折』ってどんな効果があるんだ?」

{『屈折』ってのは、自分の周りにある光の進行方向を捻じ曲げて鏡とか水面とか、そう言った光を反射するところに姿が映らなくなるっていうもんだ}

 なるほど

「なら効果を100%にすれば人の目にも映らなくなるとかないか?」

〖それは・・・・・〗

{可能っちゃ可能だな}

「ならそうしてくれ」

〖・・・・・了解しました〗

 不満がありそうに言いながら、『善意ジキル』さんは調整をしてくれた

 数秒後にはまた鏡から俺の姿が消滅した

 今度は衣服も一緒に

「おお、すげぇな。ステルス迷彩みたい。隠密行動とかに使えそう」

〖・・・・・・〗

 やっぱりなんか『善意ジキル』さんが不機嫌なんですけど

 心当たりありますかね『悪意ハイド』君

{誰が『悪意ハイド』君だ。おおかた肉が食えなかったからじゃないのか?}

 肉?

 ああ、そういえばそんな約束してたな

 死んだり転生したりですっかり忘れてた

〖・・・・・・・・・・・・・・・・〗

 あ、あの『悪意ハイド』君

 さっきから『善意ジキル』さんの無言の威圧が物凄いおっそろしいんだけど

{知らねえよ。そこら辺にある(死体)でも喰ったらどうだ?一応肉だぞ}

 喰うか!!!

 異世界に来て始めて食ったものは腐った人肉ですとか笑えねぇよ!!!

{そうか。しかしならどうすんだ?飯とかなさそうだし}

 それは・・・・

 確かに転生してから何も口に入れていないから少しばかり腹がすいてきた

 しかし一応『善意ジキル』も女だし、腐った食べ物はダメだろ

〖・・・・・マスターは毒耐性を獲得しています〗

 喰えってか!?

 腐ったのでいいから喰えってか!?

〖はい〗

 いいんですね?

 それでいいんですね?

{どうでもいいからさっさと喰え}

「はぁ」

 あきらめたようにため息をついた後、俺は店の奥の方にあった死体をつまんだ

「・・・・・いただきます」

 思いっきり腐った肉片にかみついた

「うぇっ」

 酸っぱいにおいが鼻の中を通っていく

 口の中には、甘いような、まずいような、酸っぱいような

 それこそ例えることのできない味が俺の舌を襲った

 何度吐き出しそうになっただろうか

 ひとつ残らず人だったものを吞込んだ

 咀嚼するたびに「ぐちゃリ」と口の中に響いてゆくのが、とても恐ろしかった

「なあ、吐き出してもいいかな?」

{だめだ}

〖だめです〗

 そんな殺生な・・・

{てかお前馬鹿だよな}

 はぁ?なんでだよ

{『物質操作』をうまく使えばもうちょい質のいい肉になったかもしれんのに}

 な~るほど

 その発想には至りませんでした

マスター、ありがとうございました♪〗

 ・・・まあ、『善意ジキル』さんがご機嫌になってるし別にいいか

「じゃあ、行くとするか・・・」

〖はい!〗

{ああ}

 そういって、吐き出しそうになりながらふらふらと店から出た

 そして俺は、この時芽生えたある感情(・・)に気づくことができなかった・・・




「しっかしすごいな。全然気づかれてない」

 店から出て5分ぐらいたって俺はこそっと呟いた

 実は店の前には不死者アンデットたちが集まっていたのだが、ドアを開けた瞬間、流れ込むように店の中に入ってきた

 ただ、ラッキーなことにその間を通っていけたので、苦労することなく外には出ることができた

 店の外に出た後、集落に行く途中にも何体かすれ違ったが、全然気づかれなかった

「これなら、最初から使っておけばよかった」

{・・・・・}

〖・・・・・〗

 ・・・なんだろうか

 『善意ジキル』と『悪意ハイド』が、さっきから全くしゃべらない

 まるで、何かを必死に隠しているかのように

「なあ、お前ら何か隠してないか?」

{ん?いや、何にも隠してないぞ。それよりもうすぐ集落だ。恐れられないようにしろよ}

「いや、恐れられるってなんだよ。俺が何かしたみたいじゃんか」

{服、よく見てみろ}

 『悪意ハイド』にそう促されたので見てみると、服にはべったりと血がついていた

 おそらく、あの肉を喰った時についたのだろう

「うわぁ」

 その鮮やかな血を見て、顔の血が引いた

{引いてんじゃねえよ。もともとお前がやったことだしな}

「いや、ほとんどお前らに強制されたんだけどな」

{しるか}

 そう言って、『悪意ハイド』はまた黙ってしまった

 なんなんだろうか

 何か悪いことをしたのではないかと心配になってくる

 そうやって考えてるうち、大きな門が見えてきた

「おっ、あれが集落の入り口か?よし、とりあえず『屈折』を切って、異世界人との初の交流でも図るとするか」

 そうやって暢気に俺はつぶやいた




 『屈折』を切って初めて、自分に気づいたらしい

 門を守っていた衛兵らしき人が、こちらに武器を構えて、

「き、貴様!何者だ!!まさか、魔王の手先か!!」

 そう言ってきた

 その衛兵からは、「物珍しさ」も、「驚き」も、そんなちゃちなものは一切感じなかった

 ただ一つ、「怯え」「恐怖」

 そういった負の感情を俺は衛兵から感じ取った

 彼らはまるで化け物を見るかの如く、俺におびえていた

 足はがくがくと震え、甲冑がカランカランとなっていた

 槍の先にまで、震えが伝っていた

「あー、えっと、俺は堀山真司。ここは、いったいどこなんだ?」

 そう、やんわりと答えた

「黙れぇ!この化け物が。これ以上俺たちから何を奪おうってんだ!ふざけるな!!!」

 彼らは必至そうに答えた

 二人いたうちの一人は、股のほうから暖かい液体が漏れていて、すでに戦意はなかった

 もう一人も、恐怖を無理矢理押さえつけ、なんとか立っているといった感じだった

「なあ、『善意ジキル』さん。なんであいつらはあんなに怯えてんだ?」

〖・・・・不明です。おそらく何かトラウマでも甦ったものかと思われます〗

 ・・・さすがに俺でもよくわかる

「・・・・・なあ、嘘つかなくたっていいんだぜ?」

 少しばかり俺は鈍いのかもしれない

 だけどこの嘘はすぐに分かった

〖どういうことでしょうか?私は嘘なんか、〗

「それが嘘なんだって言ってんだろ!!!!!」

 俺は怒鳴った

 少し前に、自ら首を切った天童さんに怒鳴りつけたように

 それを聞いて、立ち上がっていた衛兵も、力なく地面に腰を付けた

〖理解ができません。私は、真実しか、〗

「くどい」

 低い声でそれを言ったとき、周りの空気は一変した

「なあ、『善意ジキル』さん。俺なら大丈夫だから。ほんとのことを言ってくれ。頼む」

〖・・・・・〗

 『善意ジキル』さんは何も言ってはくれなかった

 ただ、その沈黙の長さが事態の重さを物語っているだけだった

「糞が、糞が糞が糞が糞が糞がぁぁぁぁぁぁぁ」

 軽く発狂しながら、衛兵の一人がやりを構え、こちらに特攻してきた

「お前らが、お前らがいなければぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 もうこちらの話を聞く気はないらしい

 槍が俺の体に当たる寸前、俺は衛兵をにらみつけ、

「黙ってろ」

 禍々しさを込めて、命令した(・・・・)

 すると彼は、糸の切れた人形のように俺の目の前で倒れた

 よくみると、気絶している

「う、うわぁっぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 もう一人の衛兵は、腰を抜かしたまま、門を開け放ったまま、一目散に門内へと逃げて行ってしまった

「・・・なにかしたか?俺」

 一人おいて行かれたことに、軽くショックを受けた

「さて、邪魔者もいなくなったところで話してもらうぞ」

〖・・・・・・・・〗

 断固話したくないらしい

{まあまあ、こいつはおまえが大事なだけだって}

「・・・どういうことだ?」

{それだけ重くつらい話だってことだ。お前には、聞く覚悟があるか?}

 珍しく『悪意ハイド』が真剣になっている

 覚悟、か

 もし俺に覚悟があれば天童さんぐらいは助けられてのかもな・・・

{悔やんでんじゃねぇよ。女々しいやつだなぁ。さあ、どうする?今絶望するか、あとで絶望するか。どちらか選べ}

「結局どっちも絶望はすんのか・・・」

{人生なんてそんなもんさ。どれだけ幸せな人生をたどっていようと結局たどり着くのはバットエンドなんだ}

「ああ、そうだな。なら、教えてくれ」

{なら心して聞け。実はお前、転生後にな・・・・・}

 ゴクリッと、生唾を飲む音が聞こえた

 まあ俺が出した音なんだが・・・・

吸血鬼ヴァンパイアになったんだ}

「・・・・はあ、そうですか」

 なんだろうな、正直どうでもいい

{反応薄!!いやなんかもうちょっと何かないか?「な、なんだってー!!!」とかさ}

「いや、別にないっす。それに、吸血鬼ヴァンパイアになったところで困ったことなんて・・・」

 そう言いかけたとき、やっと自分に芽生えていた感情に気が付いた

 死肉を食べた時に感じていた(・・・・・)――――――――いや、感じてしまっていた(・・・・・・・・・)

 「おいしそう」という元人間として持ってはいけない感情を

 そして、心のどこかであの衛兵たちへの食欲(・・)があったことを

 俺は気づいていなかった

 いや、俺はただ気づかないふりをしていただけかもしれない

 そのことに気づくと、俺は一気に食べた死肉を吐き出した

 残さずに全部、胃がキリキリと痛んでも、胃液が枯れても、それでも何かを吐き出そうとしていた

 この心に溜まっている食欲を吐き出そうと必死になってしまっていた

 頭が痛くなってくる

 視界がだんだんと暗くなってくる

 それでも俺は指をのどに突っ込んだままだった

“いっそのこと、この欲ごと、俺も消えてしまえばいいのに”

 そう思ってしまった

 そんな黒に染まった心の中で、

{だから言っただろ、お前は絶望を味わうって}

 そうやって笑う『悪意ハイド』の声が響いた

 その声を聞き、だんだんと視界は光を取り戻していった

「・・・くっそ、指が酸っぱいにおいでいっぱいだ。どうすんだ?これ」

{さあな。ただ俺が言えることは、現実を受け止めろってことだな}

「そっか」

 その瞬間、俺は高らかに笑った

 何がおかしいのかもわからなくなるぐらいに、声を上げて

 そして、力なく倒れた

{約束しよう。もしお前が人としての心を捨てた時、俺はお前をぶっ殺す}

 『悪意ハイド』がそんな約束を一方的に突然出してきた 

 ・・・心を捨てた時、か

「面白れぇ。頼むぜ。相棒」

 俺はお前を信じる

 俺は『悪意ハイド』の見えない手をつかみ、強く誓いあった




「さて、話もまとまったところで話し合い(会議)でもするか」

{ああ、そうだな}

〖あの、大丈夫ですか?マスター

「ああ、大丈夫だって。もう心配無い。ごめんな、悩ませちゃって」

〖いえ、そんな心配いりません。それよりどうしましょうか?〗

「『屈折』を使って潜り込む。そんで、この集落のリーダーみたいな奴と話をつける」

{そいつなら一番存在値エネルギーが多い奴だろうな・・・}

〖それなら確認しました。しかも、同じ場所にかたまっています。おそらく会議でもしているのかと〗

「了解、じゃあそこまで案内してくれ」

〖了解しました〗

 そして、案外あっさりと脳内会議を終了した

「そういえば、存在値エネルギーってなんだ?」

 ふと、会議の中に出てきた単語に興味を示した

存在値エネルギーとは、人間の持つの強さのことを指します。強者とは、武力、魔力ともにかなり高いため、自然と体から濃い妖気オーラがあふれ出てくるんです。その濃さ値を人間は存在値エネルギーと読んでいるんです〗

 つまりはどれだけ強いかってことだな

「ちなみに俺の存在値エネルギーってどれ位だ?」

 さすがに気になる

{大体そうだな、東京ドームぐらい?}

 ・・・・ふぁ?

 それってすごいのか?

〖すごいですよ?妖気オーラが大きすぎるせいで不死者アンデット以外の生き物が近づいてこなくなるぐらいです〗

{あと魔物とか魔人だけで測る場合は妖気オーラでいいぞ}

 あ、そうなのか

「・・・ってそれさ、あの衛兵が怯えてたのもその妖気オーラとやらが原因なんじゃ」

〖はい、そうですが何か?〗

 まじですか~

 通りで怯えてたはずだ

{でもそれだけじゃないぞ?お前自然と『威圧』も使ってたからな}

 あ、そうなの

 そりゃ怯えるわな

 ちなみにあふれ出てる妖気オーラとやらを押さえることは?

〖可能ですけど、実行しますか?〗

 頼む

 しょっちゅう怯えられんのも困るからな

〖・・・成功しました。固有技能『物体創生』により、[魔封じの首飾り]を作成しました。これは、あふれ出る妖気オーラを吸い込み、魔力に変換したのち異空間に保存するものです。また、魔力が足りなくなった場合、そこから引き出すことも可能です〗

 そういって『善意ジキル』さんは、銀縁に緑色の宝石が埋め込まれたネックレスを創造つくってくれた

「おお、綺麗だな!!ありがと、『善意ジキル』さん」

〖こちらこそありがとうございます〗

 どこか照れたように、『善意ジキル』さんは返事してくれた

{おい、いちゃつくのもいいがさっさと行くぞ}

 それを制止するかのように、『悪意ハイド』が声をかけてきた

「はいよ、じゃあいくか!!」

{おう}〖はい!!〗

 そして、一歩ずつ進んでいったのだった




 中に入ってみると、そこには空っぽの住宅らしきものが並んでいるだけだった

 おそらく、あの衛兵が避難するよう呼びかけたのだろう

 見た目に反して、結構有能なんだな

 そう思っていると、目の前の道に涙目の子供が一人突っ立ていた

「おい君、迷子か?お母さんはどうした」

 優しそうなお兄さんを演じながら、その子に話しかけてみた

 すると、その子は急に何かを探しているかのようにあたりを見渡し始めた

〖・・・マスター、現在『屈折』を使っているので、この子には姿が見えないんですけど〗

 あ、すっかり忘れてた

 それを紛らわすようにコホンと一つ咳をして、すこし『屈折』を緩めた

「君、ここだって。俺の事見えてる?」

 そう声をかけると、俺のほうを向いてくれた

「えっと、お兄ちゃん誰?ボク、怖い人が来るっておかあさんに言われたんだ。お兄ちゃんがその、怖い人?」

 その子は若干涙目になりながら答えてくれた

「ちがうよ。俺の名前は、堀山真司っていうんだ。とりあえず・・・・お母さん一緒に探そうか」

「う、うん!」

 ・・・なんか不安だけどとりあえず案内することにしよう

 まあ、人が集まってるとこを目指せばいいんだけどな

〖案内しましょうか?〗

 頼みます

〖ここからまっすぐ行ってあの大きなテントを右に曲がった所に人の気配があるので、そこに行けば会えるでしょう〗

 りょーかい

「よし!じゃあ行こうか!」

 その声掛けにこの子が無駄に大きく元気な声で返事をしたために、魔物(らしき動物)が寄ってきてしまったことは黙っておくとしよう

 まあ実際『威圧』でどうにかなった




 この子のペースに合わせて歩いていると、結構疲れてしまう

 若干うざったらしくなってきたとき、この子はこんな質問をしてきた

「ねえ、お兄ちゃんってここの人?ボク見たことないんだ」

 確かにここはそこまで広くないから「全員顔見知りです」なんて人も結構多いだろう

 さてどうごまかすか・・・

{いっそのこと旅人ってことでいいんじゃないか?}

 旅人か、確かにそれはいいな

 ならそうするとしよう

「えっと、俺は旅人をやってるんだ。いろんな所を回ってるんだよ」

「へ―そうなんだ!!すごいね、お兄ちゃん!!」

 正直ばれると思っていたが、案外大丈夫だったらしい

 子どもってのはちょろいもんだな

 そう思っていると、何かを見つけたのか常いでいた手を振り払い突然駆け出した

「ママーっ、ママー!!!」

 少年が走っていく先には、誰かを呼んでいるように口に両手を当てた、一人の女性が立っていた

「見つかったのか、お母さん・・・・」

 走ってくる少年に気が付いたのか、目に涙を浮かべながらその女性も両手を広げて走り出していた

 そして二人は抱き合い、大声で泣いていた

 声が枯れるまで、天が裂けるまで大声で

「なんだかんだ言って、家族ってやっぱりあったかいもんなんだな」

 俺は家族の温かさをよく知らない

 両親は早くに死んだし、姉ちゃんとは、家族というよりお互い生き残るために必死だった戦友みたいな感じだった

 だからこそ、羨ましい

 ・・・これが嫉妬ってやつか

 そう思いながら、二人の家族タイムを邪魔しないように俺は影のごとくその場を立ち去った・・・・・・・

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