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桜花の刃   作者: Kazu
3/3

水麗の剣客 夕凪いずみ

麗子はその日は一睡も出来ず山を下山。あんなことがあれば当然である。だが、その程度で音をあげていられなかった。全ては自分の信念を貫くために。


麗子「ここも.........荒れているのね。」


ジルティア中心部。様々な店が立ち並び賑わっているかと思ったが、ほとんどの店が シャッターを下ろしており、営業している店は数える程しか無かった。


麗子「?..............あれは.......」


麗子の目の前に少女が1人立っていた。

身の丈より長い刀を持っていて。青い髪の少女だった。


麗子「.....................。」


しばらく歩いていると、少女の方からも歩み寄って来た。麗子は歩みを止めずにそのまま距離を詰める。


麗子「................!」


麗子が足を止める。少女の放つ殺気が尋常では無かったからだ。山で戦ったあの剣客とは、比べ物にならない。


???「この商店街は......アンタ達の好きにはさせない。」


麗子「...............どういうこと?」


???「とぼけるな!」


少女は抜刀、麗子もかわしざまに抜刀するが鞘で受け止められる。


???「甘い!」


麗子の刀を弾き飛ばし、少女は麗子の首に刀を押し付けた。麗子はやむなく手を挙げて降参する。


???「何が目的なの......」


麗子「...........一泊出来る宿が欲しい。」


???「えっ.........あいつらの手先じゃないの?」


麗子の予想外の返答に少女はキョトンとしていた。すると、我に返ったのか急いで刀をしまい、麗子に土下座した。


???「す、すいませんでした!勘違いしてしまって、つい!.....」


麗子「いいわよ。私は泊めて貰えればそれでいいから。」


???「それなら、私の宿に泊まって下さい。大したおもてなしは出来ないですが......」


麗子は笑顔で少女の頭を撫でた。


麗子「ありがとう、お言葉に甘えさせてもらうわ。」


???「それじゃ、案内しますね。」


少女の後をついて行くと、小さな宿に着いた。少々古ぼけていたが、麗子はそんなことは気にしなかった。泊まれるだけで嬉しかったのである。


麗子「そう言えば、まだ名前を聞いてなかったわね。」


いずみ「私は、夕凪いずみと言います。」


夕凪いずみと名乗るその少女は、まだ幼いのに1人で宿を運営していた。しかし、それよりも麗子が気になったのは、彼女の剣の腕だった。


麗子「あなたのその剣は我流?」


いずみ「はい、翠業一刀流と言う、我流剣術です。」


麗子「何故、剣術を覚えようと思ったの?」


すると、少女は少し悲しい顔をした。


麗子「ゴメンなさい......無理に答えなくていいわ。」


いずみ「..............この商店街を守る為です。」


少女は、静かに語り出す。麗子もその様子を、静かに見守っていた。


いずみ「商店街が並ぶこの土地は、元々私の両親のものだったんです。だけど.....」


麗子「だけど?」


いずみ「..............ある男に両親を殺されて、土地の権利もその男に奪われて......」


麗子「その男の名前は?」


いずみ「...................諸星、零次.....」


麗子は俯きながら静かに聞く。だが心の中では、その男に対する怒りで煮えたぎっていた。


いずみ「みんな、零次に反抗して.....それで、商店街をたたんじゃって.....」


麗子「それで、あなただけになったと...」


いずみ「私は、両親が愛したこの商店街を、土地を守るために、今までも、そしてこれからも戦い続ける!」


いずみの決意に麗子は胸を打たれた。自分は大切なもの失ってしまったがこの子はまだ大切なものを失っていない。今目の前で救える物があるのなら、救いたい!


麗子「私も力を貸すわ.......」


いずみ「えっ?」


麗子「是非、力を貸したいの.......この商店街を救うために。」


いずみ「いいの...........?」


麗子「ええ。」


いずみ「.............ありがとう!」


その日から、麗子は宿を手伝う事となった。部屋の総人口から買い出しまで、自らが手伝えることがあれば進んで手伝ったのだ。その間、笑顔で働くいずみを見て、麗子は彼女が剣客であることを忘れた。


しかし、その笑顔は、突然奪われる事となる。それはある日、2人で買い出しをした帰りの事だった。


いずみ「麗子さんのおかげで、客足も少しずつだけど増えてきたわ。ホント、何てお礼を言ったらいいか......」


麗子「礼には及ばないわ。私がやりたいだけだから。」


いずみ「でも、ありがとう!」


いずみの笑顔は、麗子の心に癒しを与えていた。麗子はいつしか、この笑顔を守りたいと思っていた。しかし.........


男「大変だいずみさん!宿が!」


いずみ「えっ!?」


麗子「.............行きましょう!」


悲劇は、すぐそこまで近づいていたのであった........

ついに後に麗子の一番弟子となる

いずみと出会いました。


いやー、ここの構想は一番

悩んだかも(笑)


そして、ついに次の話では壮絶な

バトルシーンが描かれます。


バトルシーンを書くのは初心者ですが

頑張りたいと思います。


これからもよろしくお願いします!


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