出会いと始まり
今の時代から遡る事10年程前........ジルティアの治安は悪く、まさに強さこそが全てを支配する時代だった。そんな時代に彗星の如く現れた1人の女剣士............姿月麗子。
これは、ジルティア最強の剣客、姿月麗子がまだ駆け出しの剣客の頃の話である。
麗子「師匠.........本気ですか?」
辰乃進「ワシは、いつでも本気じゃ.......この道場をたたむ。」
突然の祖父の一言。麗子は愕然としていた。人生を剣に捧げる事を誓った麗子にとっては受け止めきれなかったのだ。
辰乃進「悪く思わないでくれ麗子。お前は、女としての人生を生きるのだ。」
麗子「私は.........私はこの剣で、大切な者を守りこの世界を、誰もが笑って過ごせる理想の世界を築くと誓ったのです!」
辰乃進「麗子!..........分かっておくれ。」
麗子「.....................っ!」
麗子は道場から走り去った。祖父の意思の固さ、そして、それに従う事ができない自分自身から、逃げたのだ。
麗子「私は!.......私は.......」
涙で前が見えない。自分自身が今何処を走ってるのかすら分からなかった。そして、ある橋の下に着いた。
麗子「..............誰か、いるの?」
すると......奥から誰か出てくる。夜影のせいで顔が良く見えないが、かなり幼い少女である。背中には巨大な槌を背負っている
???「お姉ちゃん、だぁれ.......?」
少女は少し怯えているようにも見えた。麗子もそれを察したのか、自分からは近付かずに少し様子を見てみることにした。すると.....
???「お姉ちゃんは...どうしてここに来たの?」
唐突な質問に、麗子は少々戸惑った。
麗子「そ、それは......その......」
???「逃げて来たの?」
突然、少女の口から出た言葉。麗子は何も言えずに、ただ俯いていた。年端もいかない、幼い少女の前で........
すると、突然少女が語り出した。
???「私ね...おとーさんの顔も、おかーさんの顔も分からないの。生まれた時から、ずっと1人なんだよ.......」
麗子「...........そうだったんだ。」
しかし、そんなことを語る少女の顔に、悲しさは感じられなかった。
麗子「................悲しく、無いの?」
???「私ね、どんなに辛いこと、悲しい事があっても、前を見て歩いて行きたいんだ。そうすれば、いつか皆が笑って過ごせる、幸せな世の中になるって、そう思ってる!」
麗子「!!!」
その言葉は麗子の胸に突き刺さった。まさか、こんな少女が、私と同じ目標に向かって突き進んでいるとは......そう思うと、麗子の胸に、何かフッと熱いものがこみ上げて来ていた。
麗子 (逃げてばかりじゃダメだ!自分の為にも、自分の理想の為にも!)
麗子は駆け出した、祖父に自らの思いをもう一度伝えるために。そして自らの理想を貫くために!
麗子「師匠、私!........」
麗子は、声が出なくなった.........
目の前に広がる光景が、信じ難いものだったからだ。
そして、ここから彼女の数奇な物語が幕を開ける........
いやー、始めさせて頂きました。
今回は記念すべき第1回!
あの有名な「南国育ち」の麗子さんを
剣客として小説に解き放ちました。
書こうと思ったきっかけは特にないです
小説を書くのが好きだったので
好きな二次元キャラで書いてみようかな
なんて思って書きました(笑)
これからも続いていくので
宜しくお願いします!