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第5話 悪役王妃から救国の王妃へ
一年後、オルテニア王国は見違えるほど変わっていた。
財政は改善し、外交関係は安定し、民衆の生活水準は向上した。
宮廷では、セレストに対する評価が一変していた。
かつて彼女を嘲笑っていた貴族たちでさえ、今では敬意を払い、助言を求めるようになっていた。
ある夜、アルフォンスはセレストの私室を訪れた。
「私はあなたに謝らなければならない。 これまで、あなたをただの飾り物と見なし、軽蔑していた」
セレストは窓辺に立ち、月明かりを浴びながら振り返った。
「必要ありません。過去のセレストは、確かに軽蔑されるに値する人物でしたから。 重要なのは、今と未来です」
アルフォンスは一歩近づいた。
「あなたは誰なのか? あなたは別人のようになった」
セレストは微笑んだ。
「私はセレストです。オルテニアの王妃。 それ以上でも、それ以下でもありません」




