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第4話 宮廷の変容
セレストの改革は続いた。
彼女は宮廷の無駄な儀式を簡素化し、節約した資金を国庫に戻した。
侍女たちには読み書きと計算を教え、単なる使用人から秘書的な役割を担えるようにした。
貴族の婦人たちには、慈善活動を通じて社会貢献するよう促し、それまでゴシップとファッションしか関心がなかった彼女たちに、新たな目的を与えた。
最も驚くべきは、セレストが外交問題に介入したことだった。
隣国グランドリアとの国境紛争で、オルテニアは劣勢に立たされていた。
セレストは密かにグランドリアの経済状況を分析し、彼らが内陸国のため海へのアクセスを切望していることを見抜いた。
彼女はアルフォンスに提案した。
「グランドリアに港の使用権を一部提供する代わりに、国境の領土権を譲らせましょう。
彼らは貿易路を手に入れ、私たちは紛争地帯を手放す——双方に利益があります」
アルフォンスは当初、懐疑的だった。
しかし、セレストの提示した詳細なデータとシミュレーションを見て、考えを改めた。
交渉は成功し、オルテニアは流血なしに領土問題を解決した。




