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第2話 最初の改革
最初にセレストが手をつけたのは、王妃の私的財産だった。
これまでの王妃は、国庫から多額の資金を引き出し、宝石やドレスに浪費していた。
セレストはすべての宝石を売却し、その資金を貧民街の学校建設と医療施設の拡充に充てるよう命じた。
「王妃様、それは……国王陛下の許可が必要では」
財務官が恐る恐る言うと、セレストは鋭い眼光を向けた。
「私は王妃です。私の財産の使い道について、誰の許可が必要でしょうか? それとも、あなたは王妃の命令に逆らうおつもり?」
財務官は震え上がった。
これまでの王妃とは全く違う——この威圧感は、国王にも劣らない。
セレストの行動は、すぐに宮廷中に知れ渡った。
嘲笑っていた貴族たちも、次第に表情を曇らせ始めた。
なぜなら、セレストは単なる浪費家から、実際に政治に介入する存在へと変貌しつつあったからだ。




