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第13話 駆け引き
3日間にわたる交渉は激しい駆け引きの連続だった。
レガリアは軍事力による威嚇を続け、ヴァルドラントは細かな条項に罠を仕込もうとした。
セレストは現代の交渉術を駆使した。
最善の代替案の提示、互恵的な条件の設計、そして「拡大的パイ」の概念。争いではなく協力によって全員の利益を増やす考え方だ。
「遺跡から得られるのは富だけではありません」
4日目の朝、セレストは説得した。
「古代魔法文明の知識は、農業から医療まで、私たちすべての国を豊かにする可能性があります。争って破壊するより、協力して解明すべきです」
ミラベル外相が鋭く問うた。
「利益配分はどうする?」
「各国の出資額と研究者派遣数に基づきます」
セレストは事前に準備した詳細な計算書を示した。
「透明性の高いシステムを構築しましょう。すべての記録は三国で共有し、疑念の余地をなくします」




