表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/24

7.やばいやばいやばいやばいっ……!

 私は焦っていた。

 何突然? 意味わかんないんだけど?

 安心なさい読者の方々。私もわけわかんない。作者に聞け。

 ああいや待って、ほんとに感想で書くのやめて、ほんとは私知ってるから、わかってるんですう、待って下さあい!

 こほん。まあ気を取り直して、私がなぜ焦っているか? それは! なんと‼

 

 し・ん・ゆ・う・に・つ・き・ひ・く・ん・の・こ・と・ば・れ・た。


 え? 何書いてあるかわかんねえよって? ああじゃあもう普通に言います。

 ……親友に月飛くんのことバレた。

 あー、やった。やっちまった。ゆゆとかクフにはほんっとに、もーほんっとーに、知って欲しくなかったのに。あ゛ーーーーーーぎゃあああぁぁぁぁーーー

 とまあ、私の心の中は阿鼻叫喚。地獄でございまあす♪

 

「……え、義、弟? あの子……あおちゃんの、義弟なの? っつーかキミノリョウシンヨウシモラッテタノ?」

 ゆゆがロボットになってしまったが、これはちょうどいい。ゆゆのロボットだったらドラ〇もんの比じゃないくらいのポンコツだろうからね。ふんっ。命拾いしたぁー。

「ゆゆ……ごめんね? これ実は……ドッキ」

「ウソツキwww」

 いやあぁぁーー⁉

 なんでなんで、っつーかドッキリまで言わせてくれないの⁉ なんかゆゆロボットの方が賢くね⁉ ……でも、なんか。こいつ、ウソツキって言った後wwwってつけたよね? 読者様ー! つけてたよねー! うん、うんうんうん……やはり私の目もとい耳に狂いはなかった……ふへへっ。じゃなくて、wwwか……うぅっっっっっっわ……イラつくわぁー。こいつ留年と留学間違えたくせに。数学10点だったくせに。最高得点46点のくせに。前繰り上がりできなかったくせに。九九全部できないくせに。……いや、小学生からやり直して来いよこいつ。あ、なんか哀れみが勝っちまった。

「オイアオチャン、ナゼアタシヲソンナアワレミノメセンデミル」

 ゆゆはそうロボットのままで狼狽える。面白かったのでさらに哀れみを込めて、言う。

「うん……私とゆゆは、来年には10学年くらいの差ができるのか……でもねゆゆちゃん。そうなったって、私はあなたのこと、大親友だって思ってるからね」

「ぇ……ぅっ、うん……っ、って、いやあぁぁぁぁぁっ⁉ 10学年⁉ え、何あたしは留が……じゃなくて留年……で合ってるよね? も通り越してええっと……小学生⁉ 1年生⁉ さすがにやりすぎじゃない⁉」

「え? だってゆゆちゃん、繰り上がりもできなかったでしょう? ね?」

「うんとりあえずそのちっちゃい子に言うみたいな声やめてくんないかな⁉」

「え? だってゆゆちゃん、来年から小学1年生でしょ? 幼稚園卒園おめでとう! 小学校入学おめでとう! まだ早いけど……」

「あたしは幼稚園生じゃなああぁぁぁぁぁいっっっ……じゃなくて! ねえあおちゃん? これでごまかせると思ったら大間違いだよねーあおちゃん? あの月飛くんって子、義弟なんだよねー?」

「ぅっ」

 はい。正直、これでごまかせると思ってました。でも謝りません。だってゆゆバカじゃん。幼稚園年長さんじゃん。

「……。ゆゆ、ぜっっっっっっっっっっっったいに、誰にも、言わないこと。いいわね? 今からも、大声は出さないこと。いいわね……?」

「は、はい」

 私は観念し、ふぅーっと大きく息を吐いてから、言った。

「——昨日、私の両親が突然養子をもらったの。まあ13歳で年下っていうことは言われてて、でもね⁉ 男か女かっていうのと名前言われなかったの! ひどくね⁉ っっつーか! 16歳女子と13歳男子を住まわせる意味わかってる⁉ 言ってくれればよくね⁉ ……まあ彼、元浮浪児だったみたいで。でも、すんごい礼儀正しいのよ。下手な男子よりはましだけど……ね? わかるでしょいやわかんないか、突然3歳下の義弟ができた時の衝撃は! つーかなぜ⁉ なぜ言わない⁉」

「……お、おぉ……苦労、してんだね……」

 お母さんとお父さんに向けて吠えた私に、ゆゆは圧倒された(呆れたとかじゃないから。絶対。圧倒されただけだから)みたいで、ぱちぱちと目を数回瞬かせた。

「……碧音、さん」

 遠慮がちに私を呼ぶ男の子……彼の名前は月飛! つい先日、私の義弟となった13歳の少年である! これは、私と彼が両親に歯向かう物語違うけどである!

 ……じゃなくて。

「……どうしたの?」

「あ、」

 私が仕方なく彼のもとに行くと、月飛くんはぱっと目に見えて顔を輝かせた。……なんかこの子、あんまり感情を表に出さないのかって思ってたけど意外と顔に出るな。 

 それが微笑ましくて、私はくすっと笑った。

「? あの、……勉強が、わかんなくて。おうちで、勉強……教えてもらえ、ますか」

「あぁ……」

 なるほど、確かに。

 元浮浪児だけど、月飛くんはとても礼儀正しいし、躾も行き届いている。しっかりしていて上品だし、下品な言葉は使わないし、言葉遣いも丁寧だし、洗練された感じだ。……その躾がいいものだったのかどうかは知らないけど。だって前に、浮浪児のことについて調べてみたところ、現代の日本には滅多にいないけど、兄とか姉が下の子を“守るため”に家を飛び出したり、虐待から逃れるために飛び出したりする子がいるって書いてあった。月飛くんは……弟がいたって言ってたし、……弟を守るために家を出た、のかな……。

 私はくっと唇を一瞬噛み、すぐにニコッと笑って頷いた。

「勿論、いいよ」

この章を読んでどう思ったか、感想で教えていただけると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
月飛くんの過去が気になります。 ゆゆさん、九九ができないのは……。今後が不安ですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ