AIが小説を書く時代をどう生きるか ~チャットGPTで遊んでみた豆腐の雑感~
エッセイにたまに現れる豆腐ことジルコです。
今回は話題のチャットGPTで遊んでみた結果から、今後こんな風になっていくかもなぁという根拠もへったくれも、おぼろ豆腐のようにやわやわな、そんな未来予想をだらだらとつづっていけたらと考えています。
最終的にはAIと人間の戦争に発展……なんてSFのような結末にはなりませんのでご安心ください。
そういえばよくキノコ、タケノコ戦争は話題になりますけど、木綿、絹ごし戦争ってあまり聞きませんよね。
伝統ある豆腐がないがしろにされ、ぽっと出の菓子が戦争の代表格として扱われるとは笑止千万。
ちなみに私はタケノコ派です。あのさくさく感がたまりませんよね。むしろチョコはおまけだと思っています。
おい、やめろ。私はタケノコ派だと言っているだろうが。なんで味方から撃たれるんだ。
とまあ、こんな感じで私のエッセイはたまに脱線しますので、合わないなぁ、と感じられた方はブラウザバックすることをお勧めします。
あっ、それか表示されている広告をクリックしても大丈夫ですよ。あなたのスマホやパソコンにどんな広告が表示されているかはわかりませんが、きっとあなたの検索や閲覧にそったものが表示されていることでしょう。
詐欺やウイルスに注意しながら、さあクリックするのです!
ということでいつもの流れで、読んでもいいよ、という奇特な人のみが残ったところで今回の経緯を話していきましょう。
現在、AIを利用し仕事の効率を上げようという試みは多くの職場で考えられています。その中でも最近注目されているのが、オープンAI社が開発したチャットGPTです。
このエッセイを読もうとした人は、少なからずそれらの知識を持っていると思いますが、知らないかた向けに簡単に説明しますと
『ドラ○もんにチャットで相談できるツール』
というのが個人的にしっくりくるかなぁ、という感じです。
つまり、我々がの○太君のごとく
「ドラ○もん、これがわからないんだ、助けてよー」
と質問すると
「もう、仕方ないなぁ、の○太くんは。パラパパッパパー、問題のこたえー」
ってな感じに、いつもピンチを助けるドラ○もんのごとくネットから正解と思われる情報を探して、それをまとめて答えてくれるというわけです。たまにポカするところなんかもそっくりですし。
ちなみにドラ○もんの声は以前の大山さんで脳内再生してくださると個人的に幸いです。
多少誤解や不足はあるかもしれませんが、とりあえずおおまかな理解が進んだということで話を進めていきます。
さて今回私の職場でもチャットGPTを使用して業務の効率化を図れないかと上の人が考えました。まあ世間で話題になっていますから当然の流れでしょう。
業務を効率化して人を減らせば企業は儲かりますしね。ああ、なんという黒豆腐な時代なんでしょう。本来は楽をするためのツールが、別の目的に使われてしまうなんて。
そりゃあアインシュタインもへそを曲げますわ。やっぱり平和が一番ですね。
あっ、しまった。自分の黒豆腐が出てしまいました。申し訳ありません。
最終的にどうなるかは別として、いきなりチャットGPTを本格的に仕事に使うのは無謀です。
まだまだ新しいツールですし、どんなデメリットがあるのかもわかりません。となると次にとられるのが、まず実験的に試してみようぜ、という方法です。
社内の掲示板に書き込まれた「やりたい人はこの指とーまれ」という甘い蜜にまんまとだまされた豆腐は、蹂躙され無残な黒みつ豆腐の姿に……あっ、黒みつ豆腐おいしいので、気になった方はネットで注文してみてください。
まあ、そんな感じでチャットGPT検証グループに参加することになったわけです。
さすがに職場のパソコンで使用していますので、小説を書かせてみたりということは出来ませんでしたが、仕事と色々理由をつけて私は質問を繰り返しました。
正直に言うと楽しかったです。半分遊んでいるような感覚でしたが、ちゃんとレポートは作成したので問題はないでしょう、きっと。
で、ひととおり遊んでみた結果わかったのは、
『現状のチャットGPTは、校正やアイディア出しには使えるけれど、単独で小説を書くのは難しいだろう』
ということでした。
ちなみにチャットGPT君、校正はけっこう得意でした。多数の誤字や主語の抜けた報告書を作ってくる職場の困ったちゃんの文章をしっかりと直してくれましたし。
人に提出する前に、困ったちゃんがチャットGPTを使っておかしいところがないか確認してくれれば、これまで時間をかけていた国語の授業もなくなるでしょう。
またアイディア出しに関しても、ただ単純にアイディアを出してもらうだけでなく、幾つかの立場を設定して人格を与え、ブレインストーミングもどきをすることも可能でした。
技術者、使用者、顧客などの立場を与えると、それに沿った意見を出してくれるのです。しかも前の人の発言を参照した上で。
これらを使えば、小説のアイディアやキャラクター同士の会話など自分の頭にはない方向へ進展していく可能性があります。
それが新たな物語のきっかけになる可能性は大いに感じました。
ただ現在のチャットGPTに関して言えば、10万文字を超えるような小説を書けるようには私には思えませんでした。
条件設定などを変えれば、多少はマシなものになるかもしれませんがある程度筋道の通った話をそこまでの文字数に至るまで続けるスペックはないのかなという印象を受けたのです。
しかしこれらはあくまで現状の、しかも豆腐一丁の雑感です。
自分の小説をより良くするツールとしての可能性は十分にあるのではないか、と考えます。
さてここまでが現状の話です。
それではここから妄想を含めた未来の話をしましょう。
私たちが遊んでいるときも、休んでいるときも、寝ているときも、AIはずっと学習し続けています。
そう遠くない未来にAIが小説を書ける時代がやってくるかもしれません。そうなるとなにが起こるでしょうか?
文学賞が荒らされる? たしかにありえます。
だってどんな作家の文章だって、学習を十分にさせたAIは真似ることができるでしょう。重厚なものも、透明感のあるものも、どんな文章だって最初の条件付けさえうまくいけば思いのままです。
作家のだれそれのように、などといえばその作風を真似た物語をつくってくれることでしょう。
しかし正直に言ってそれが文学賞など目指していない私のような趣味の小説書きに影響があるかと言われれば、あまりないような気がします。好き勝手に書いていますし、文章が上手くなりたいのであれば勉強すればいいだけの話です。
ただ審査する方は大変になるだろうな、とは思いますが。
うーん、そのうち小学校とかの読書感想文でAIを使った物が賞を取ってしまって、報道をにぎわせそうな気がしますね。
まあそんな予言が当たるかどうかは置いておいて、文章のうまさという点では影響は少ないかなと思うのです。
ではなにが脅威になるのかといえば、それは生成速度の速さです。
個人的なお話にはなりますが、私はたぶん遅筆です。下手をすると一時間で五百文字くらいしか書けないときがあります。
正確にいうと書いて直してを繰り返した結果、五百文字になってしまったという感じですが。
つまりこのエッセイを書くにも何時間もかけているわけです。
さあ、私を褒め称えてください。豆腐のごとき白く清らかな心へと祈りを捧げるのです。
ああっ、そんな、だし醤油なんてかけないで。刻んだネギとわさびをトッピングするなんて鬼畜の所業を……
とまあふざけるのは大概にしておいて、個人差はあれど人であるからには書くのに時間をかけているという点では違いはありません。
食事や勉学、仕事、睡眠など他にやるべき事も多いですし、無限に時間がとれるはずもありません。
しかしAIは違います。検証したときも思いましたが、その生成速度の速さには驚かされました。もし本格的に小説を書けるようなAIにまで成長すれば、10万字などほんのわずかな時間で書き上げてしまえることでしょう。
さらにいえば、人間のように休みなどいらないのです。次から次へ面白い小説が湯水のごとく湧き出してくるはずです。
そんな話が、この小説家になろうに投稿され始めたらどうなるでしょう。
一時間ごとに、クオリティの高い面白い小説が次々と投稿されるのです。そうなったら読者の関心はそちらに向かうのが必然です。
もちろん箸休め程度に私たち人間が書いて投稿した小説を見てくれる方もいらっしゃるかもしれませんが、その数は今に比べて激減するでしょう。
ポイントも、コメントも、いいねも格段に減っていくはずです。それらをモチベーションにしている人は、心が折れてしまうかもしれません。
そして筆を折ってしまうかも……
もちろんこれはただの豆腐の雑感です。諸問題が提起されている現状、小説などの創作活動にAIを使用することを規制する可能性は十分にあります。
AIは人の生活をよりよくするためのものですから、私たちの自由時間が増えるように進んでいってくれればいいなとは個人的に思いますが、どうなるのかは神のみぞ知ることでしょう。
それでは切りのいいところまで話を進めましたので最後に簡単にまとめますと
・AIさんは自分の小説をよりよくするために使えそうだよ
・未来はまだまだわからないよ
という結論になりました。ほとんどなにもわかんねえじゃねえか! という怒りは自分の作品にぶつけていただければ幸いです。私は豆腐メンタルなので、厳しい言葉をもらうと崩れてしまうかもしれません。
まあ崩れても豆腐は美味しいですけれどね。
ではでは、機会があればチャットGPT使って遊んでみてください。思わぬ発見があるかもしれませんよ。
(蛇足)
もしAIが小説を書けるようになった場合、まず自らの知名度を上げたいとか、アピールしたい勢が投稿を始め、それが儲けられるとわかったらハイエナ勢が参入してくるのではないかと思います。
そこまでいくとサイトもぐしゃぐしゃの状態になってしまっていそうです。
ただ自らの書いた作品を発表できる場であるということは変わりません。反応が減り、ちょっと寂しくはなってしまうかもしれませんが、趣味として続けることはできます。
そんな場があることは幸せなのかもしれません。
(変な未来予想)
もしAI小説がはびこった場合、その文章量はかなりのものになります。
そうなった場合、次に起こるのはなんだと思いますか?
個人的には、その物語をAIに要約させるようになるんじゃないかなと思っています。
もはやなにをやっているのかよくわからなくなりそうですが、小説を読むのを楽しむのではなく、その情報を知ることに意味を求める勢が増えていくんじゃないかなと思うのです。
もしかしたらそんな時代を私たちは生きていくことになるかもしれませんね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
個人的な見解などがあれば是非是非、感想欄でお聞かせください。