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8話 イメージの力

8話 イメージの力


・あたり全体がぞっとするほど、静寂に包まれた。

夕暮れ時の町は車も人も行き交うことなく、

完全の無風状態でタケルの心は激しい不安感に襲われた。

(……怖い、でも何とかしなきゃ……)

タケルの息は荒れ手にも体全体からも不安の汗がどっと流れた。

タケルは震えながらハァハァ……と呼吸が乱れた。

それを見ていた犀太は、冷静な目をしてタケルを見つめ言った。

「〈悪魔〉と言う言葉に非常なほど不安になるのも、

分かるが、呼吸が非常に不安定になると人間は自分本来の、

〈成長する資質〉を完全に枯らすものだ。

気持ちが強すぎると〈realの上位存在の水のimage〉から、

常に監視され不安を覚える人間になってしまうんだ。

例えるなら〈青紫色のslimeに〉実人生の主導権を握られる、

本当の臆病者になってしまうよ。よし君の心の不安感を消してあげよう。

自分の後に繰り返して言ってごらん。〈自分は今不安で溢れている〉」

いっぱいいっぱいのタケルは素直に犀太の言うことを聞き、

その言葉を繰り返した。心なしか自分の心の状態を感じ取ることができた。


(自分は不安でいっぱいなんだ……)


犀太は続けて言った。

「これは仏教で言うところの〈ラベリング〉と言う感情に名前をつける方法だ。

正体不明の現象も〈呼び名をつける〉ことで共通認識・共通理解が広がるように、

一番上の〈風のlogos/wordの元素〉には二つ下の〈水のimage=感情の元素〉を、

適度に上手く扱うことができる。我が社が独自で開発した鎮静効果のあるお菓子を、

君にあげよう。不安は完全に消えるだろう」

そう言うと犀太は正方形の小さなライラック色の飴を取り出しタケルに渡した。

お菓子と言われたので食べ物だが薄紫色のそれは見た目が悪く食べるのをためらったが、

勇気を出してタケルは口にした。


──ブルーベリーの優しい甘みと共にタケルの周囲にライラック色の薄い霧が立ちこめ、

それはタケルの周囲を正方形に包んだ。タケルの周囲にライラック色の壁が出来た。


(……アレ心が落ち着いてきた。不安が消えていく)


ライラック色の飴はタケルの心を今置かれた現実を俯瞰的に眺める余裕を持たせ、

タケルの心に正常さを取り戻させた。タケルの心は安定し元気を取り戻した。


犀太は言った。

「心を安心させる言葉=word/logosがあるように心を安心させる色=color/imageが、

この世界にはあるんだ。正方形は木星と土星の間にある幾何図形でこの形は、

太陽の光の果ての闇、=太陽光の範囲の最果ての土星から見た未知の未来世界を意味し、

正方形の部屋には気分を高揚させる効果があるんだ。緑色の空間には〈安心効果〉があり、

オレンジの空間には〈心を素直に元気にする〉効果がある。分かりやすく言えば、

新しい学校に進級する〈新一年生〉のような期待でいっぱいになった〈ワクワク感〉を、

心に与えてくれるんだ。新しい職場に入る〈新社会人〉もこの範囲内にいるんだ。

だから私もいるからそんなに不安にならなくてもいいんだよ」


人は未知の出来事に出会った時誰でも不安になるが正体が分かると安心する──

犀太の言葉はタケルの心を安心させ、悪魔との出会いの意味合いを替えた。

もっと安心してこの〈金の焔〉で戦い犀太のサポートをしよう──

新入生の気持ちで、降ってわいたような悪魔との初戦を勝利しよう☆

犀太の存在はタケルを勇気づけ気持ちを安定させ心を元気にした。


「来るぞ」


地平線の向こうに黒い禍々しい暗い闇が現れそれはもの凄い早さでタケルたちに迫って、

来た。巨大なコウモリの翼をつけた山羊の角を突けた長身の化け物が二人の、

目の前にたった。


…………(続く)


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