4話 天使の女の子
4話 天使の女の子
◆篠崎タケル 水無月花林 小暮犀太
・穏やかな気持ちで、
目覚めた朝、タケルは自室に、
優しい白い光に包まれた、
素敵な明るい目をした、
少女がいるのを、
見た。
その少女はタケルが眠る、
ベッドから離れた隅の方に、
ちょこんと、
体育座りをして、
タケルを見つめていた。
タケルは驚いたが、
この子は自分にとっての、
言わばお守りのような、
不思議な現実でも、
心地よく元気に生活できる、
ように、
サポートしてくれる、
光のメンターなんだと思い、
温かで優しい気持ちが、
広がった。
タケルは勇気を出して、
「おはよう」
と挨拶してみた。
少女は柔らかく優しく、
微笑み言った。
「おはよう、
篠崎タケル君。
私はずっと君のことを、
気にかけて心配していた、
血の繋がらない、
言わば、
最後まで君のことを、
保護して守ろうとしている、
約束を守る〈銀の〉、
受容体☆
ザックリいえば〈天使〉、
で花林ちゃんの、
言ってた光のメンター、
だよ♪
何か質問したいこと、
ある??
遠慮なく何でも、
言ってね☆」
光のメンターと出会った、
タケルは彼女が、
感じのいい話しかけやすい、
言葉で話すので、
安心し、
疑問に思うことは、
色々あるな、
と早速質問した。
「あの、
なんて呼んだらいいか、
分かりません。
名前を教えて下さい」
少女は、「えっ」と言い、
目を丸くすると、
「ああそうか、
realでは特定しないと、
会話が、
成立しないんだね☆
ビックリするかも知れないけど、
私にはまだ名前がないの♪
例えば80年代って言う、
時代があったけど、
でも80年代当時には、
その時代を〈一語で表す言葉〉、
ってなかったよね??
それと同じで、
私には名前がないの☆
だから、
RPGのオープニング、
みたいに、
タケル君が気に入った名前、
付けていいよ♪
言わばタケル君は、
血の繋がらない、
私の名付け親みたいな、
ものだね☆」
タケルは少女が、
聴いたこともないような、
新奇な話をしたので、
(???)と、
しばらく沈黙を続け、
口を開けた。
(えっ天使って、
名前付いてないの??
俺女の子の、
名付け親になるの???)
ちょっと変な、
気持ちがした☆
遠慮がちにタケルは、
天使の少女に、
訊いた。
「……いいの?」
少女は言った。
「もちろん!
何でもいいよ♪
ニックネームをつける、
つもりでどうぞ★!」
タケルは戸惑いつつも、
話を進ませるために、
慎重に口を開いた☆♪
…………(続く)