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様々な世界・世界の詩

花舞いし世界

作者: リィズ・ブランディシュカ



 その世界は花舞う世界だ。


 太陽の日が降り注ぐ時も、星月の光が優しく照らす時も。


 その世界の空には絶えず、風で踊るように花びらが舞っていた。


 色とりどりの美しい花が咲きみだれる世界ガーデニア。


 そこは、あまたの花と人が生きる世界。






 しかし、そんな世界に滅びの兆しが見え始めた。


 綺麗だった花々は枯れゆき、世界を美しく飾りたてていた色彩にかげりが見え始める。


 人々はこの現状を嘆き、せまりくる滅びを何とかしようと、様々な手をうった。


 原因は、ガーデニアの世界の中心にあった。


 星の内部に救う、フローレシア。


 魔を宿した世界を呪う、巫女の魂だ。


 花々を汚染しようとするフローレシアの魔手は、草花や木々にも及んだ。


 その結果、世界は色彩を欠いて、緩やかに滅びへと進んでいたのだ。


 自然がなれば動物達は生きられない。


 自然が豊かでなければ、生命の連鎖は成立しない。


 そのためガーデニアは、滅びの道へ進む一方だった。







 そんな中、新しい巫女が誕生した。


 呪われた過去の巫女とは違う、希望を担う巫女。


「夢を見ていたの、世界が終わってしまう夢を。だから、その夢を現実にしないようにしないと」


 夢見る少女と名付けられた夢の巫女ユミィは、たのもしい仲間達と共にフローレシアと対峙した。


「皆の力を信じてる。力をあわせれば、きっとこの世界を守る事ができるはず」


 愛らしく笑い、厳しい環境でも可憐な意思の花を咲かせながら。


 人の裏切りにあい、華々しい時に生を散らした呪いの巫女。


 その怨念を受け止め戦った夢の巫女は、自分の命を犠牲にしてガーデニアの世界を救った。


 呪いの影響から解放された世界には、再び彩りが戻り始める。


 人々は夢の巫女を忘れない。


 どれだけの時がたっても、たとえその世界に咲き乱れる花がいつか枯れ果ててしまっても。


 花の神として彼女の雄姿を、長く長く語り継いでいった。


 美しく咲き乱れる花々。無数の彩りに満ちたガーデニアは蘇った。


 それは、夢の少女の活躍による、と。



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