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第45話  服を買わなくては…

誤字報告いつもありがとうございます。

 オニキスさんが見せてくれた図面を見ながら考える… おや? 一応訓練生というか、訓練を受けるためにやって来た結界師を泊めるためのスペースもあるな?

 色々と目を走らせる… 屋内には訓練生用と思われる大部屋が2個あり、ベッドらしき絵が各部屋5個ずつ描かれている。つまり10人まで収容可能という事だね? その他にも個室と思われる空間が4部屋あり、食堂っぽい部屋と屋内訓練場が描かれていた。


 屋外訓練場もあるにはあるが、さすがに図面だとただの空間にしか見えないからなんとも言えないな… 最後に気になる事と言えばアレだな!


「じゃあアレですね、俺が寝泊まりできる場所… 居住空間が欲しいです!」

「ええ? それは今まで通り私の家で暮らせばいいんじゃないかしら? ほら、やっぱり塀の外は危ないし」

「でもやっぱり自分だけの家って憧れるじゃないですか、そもそも訓練場なんて大げさな事になってしまっていますが、最初は自分の家をって考えて、その場所を使って訓練できたらいいなって思っていましたから」

「そう… やっぱりそういうところは男の子なのね。ふむ、じゃあ引っ越しが必要になるわね」

「え?」

「いえ、なんでもないわ。じゃあ今日中にショウ君の居住スペースを考えて明日から工事を始めるわね、一応造り自体は簡単な物だから5日もあれば完成するわ」

「ありがとうございます」

「終わってからじゃないと正確な費用が算出できないから、支払いについてはその時にまとめましょう」

「分かりました」



 訓練場の工事が始まる、いよいよか。

 費用の方は、材料となる物の大半が土と石なので言うほどかからないという事だ。まぁ人件費はでかいんだけどね… なんといっても工事にかかるであろう土魔法使いは、非戦闘職の中では非常に人気の高い職業だ。なんせ建築に関する仕事には外せない存在だからね。給金も結構高いと聞くし、それが複数人で仕事をするというから結構な出費となるはずだ。


 しかし! 俺には初心者狩りの件で得た賞金がある! 完全に棚ぼたで手に入れたお金だけど、使う事によって経済が回るからここで出し惜しみはなしのつもりだ。ケチって欠陥住宅? 欠陥訓練場になってしまった方が後々お金がかかりそうだしね!


 そんな訳でいよいよ訓練場の事が本格的になってきたんだけど、それでも現状俺にはやる事が無い… 完成までは5日前後との事だけど工事には関われないし、現状弟子というか生徒すらいない状況だからね… やる事と言えば完成した訓練場の俺のスペースに備え付ける家具やなんかを吟味する事かな。

 近頃はオニキスさんの家でお世話になっていたから、貴族家が使うレベルのベッドに慣れてしまっているかもしれない… そういう家具は少し高価な物を探した方が良いかもしれないな。


「よし、じゃあ王都にはすでに連絡を出してあるから完成に合わせて結界師が来ると思う。お前もそれに合わせて準備をしておけよ」

「は、はい」


 準備と言ってもね、とりあえず体と魔力があれば大丈夫だから買い物が先だな。こんな時はマジックバッグは嬉しいね。



 一応オニキスさんに、どの程度まで家具を揃えたら良いのかと確認をした所… 訓練生の寝泊まり用にベッドの据え付けを予定しているとの事、当然俺の分も作るという話なのでベッドを買うのは無しになった。他にも小さいながらもクローゼットも作る予定だという事なので、俺が個人で買う物と言えばベッドを柔らかくするための追加布団と生活雑貨… 後は一応所長という肩書がつくのでちょっと良い服を買っておくといいと言われた。

 まぁそうだよね、後ろ盾に王家がつくって事だから、視察に王城関係者が来ることだって予想できる。いつまでも冒険者スタイルの服しかないというのはマズいだろう。


「それじゃあ私が服を見繕ってあげるわ」

「え? オニキスさんは設計が残ってるんじゃ?」

「それくらい夕食の後にやればすぐに終わるわ、でもショウ君の服を買うのは今しかない… これに付き添わないと後悔するわ!」

「そ、そうですか…」



 服を買うという事で、ギルドでお金をおろそうとしたら… どうやらギルドと提携のある商会だと現金を持ち歩かなくてもギルドカードでお支払いができるんだと教えてもらった。

 さすがにそれは知らなかったよ! だって武器防具以外で大きな金額の買い物なんてする事無いからね! でもまぁ良い服というのは非常に高い、どれだけ現金を用意すればいいのか分からなかったからある意味助かったと言えるだろう。


 そんな訳でオニキスさんと一緒に買い物へGO!



「ちょっとショウ君、これを試着してみて」

「ええ? これってどう見てもどこかの坊ちゃんって感じじゃないですかー。こういうのはちょっと…」

「ダメよ、これから貴族と対面する事も多くなるわ、少しでも舐められないような衣装を着なくちゃいけないわ。ああ、その次はこれを着てみてね」

「ええ…?」


 その後、数時間にわたり着せ替え人形の如くアレコレ着せられてすっかり疲れ切ってしまった… 前世でも女性の買い物は長いという事は理解できていたが、それはこの世界でも同じだったようだ。


 で、購入した服は3着。内訳としては、どこかの偉い人… まぁ支援してくれる王家の人が来たり周辺貴族がやってきたりした時用のちょっとフォーマルな感じの服が1着。そんな人たちと一緒にダンジョンに入るなんて事になった場合用に、小奇麗な服なんだけど動きやすい感じの服が1着。そして最後に多分絶対着る事は無いと思うんだけど、パーティ用のタキシードっぽい感じの服が1着。


 そもそもだね、俺だっていまだに成長期のはずなんだしオーダーメイドしたってすぐに着れなくなる可能性の方が高いわけだから、オニキスさんも盛大に妥協してこれで収まったというわけだ。

 うん、成長するよね? 俺にだって理想の体形というものがあってだね、身長は180センチ前後とかスリムな細マッチョが良いとかあるわけだよ。もちろん魔法だけじゃなくて体だって鍛えているんだから腹筋はせめて割れるくらいにはしたいよね! 目指せシックスパック!


 結局ダンジョン探索の疲れもあり、買い物が終わってオニキスさんの家に戻り、夕食とお風呂を頂いたらあっさりと寝落ちしてしまったのだった。

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