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第20話  拠点でも手に入れようかな?

誤字報告いつもありがとうございます。

「おかえりショウ君、今日の分の魔石があったらこの皿に入れてね」

「はい」


 お腹が空いたのでダンジョンから帰ってきた! そして夕食前の換金タイム… 今日はフローライトさんの列に並んでいた。


「ちょっとショウ君? これってゴブリンキングの魔石じゃない?」

「はいそうです、やっつけてやりました!」


 受付にある魔石用の皿に、今日の稼ぎである魔石を置いていたんだが… おや? フローライトさんの顔が怒っているような?


「まさかとは思うけど… 単独で?」

「そうですね、今のところパーティを組む予定も無いですし」

「それで? どこか怪我したりとかあるの?」

「いや、特に無いですよ。ゴブリンアーチャーの弓矢もゴブリンシャーマンの魔法も俺の結界で弾ける事を確認してから行きましたし、ゴブリンナイトもゴブリンキングも一撃でした」


 俺が説明しながらも、今日の収穫である魔石を皿の上に乗せていく。ちなみに戦果はゴブリンキングの部屋にいた12体の他、ゴブリンナイト6体、ゴブリンアーチャー2体、ゴブリンシャーマン2体、レッドキャップ1体、ゴブリンリーダー12体。

 単純計算で2340ギルになるはずだ、単価が変動していなければね。

 そしてゴブリンキング戦の後から気づいたんだけど、体が軽くなったような気がするんだよね… もしかしたらレベルが上がって10になったのかもしれない、これは素直に嬉しいね。


「無理をしてるわけじゃないのね?」

「もちろんですよ。別に自分の人生に悲観している訳じゃないし、むしろ長生きして美味しい物とか一杯食べたいです」

「そう… まぁ確かに結界師としては破格のレベル9だったわね、そう考えればゴブリンキングの単独討伐もあり得るわけね」

「まぁ必殺技もありますしね、状況によりますけどゴブリンくらいなら一撃で確殺できますよ」

「そう… でもそんな必殺技の事をギルドの受付で話しても良いの?」

「別に構いませんよ。結界師にしかできない技だと思ってますし、むしろ広めて他の結界師にも活躍してもらいたいくらいです」

「なるほど… 大きく出たわね、まず分かったわ。もしも広めたいというのであれば、他の結界師がギルドに来た時に話をしておくわね」

「はい、お願いします!」

「じゃあ今日は… 2340ギルね、確認してね」

「えーと、間違いないですね、ありがとうございます」

「それにしても… 日に日に稼ぎが増えていくわね、大したものだわ。でもこういう時こそ気を引き締めてやるのよ?」

「はい!」


 ふぅ、計算通り2340ギルだったわけだが… どうするか。串肉2本にパンでもつけちゃおうかな! 後はスープも! やはり体作りには食べることが大事だもんな!

 ルンルン気分でギルドを後にした… のだけど。


「ショウ君見つけた! 夕食がまだでしょう? 家に食べにおいで。お風呂も使っていいわよ」

「あ、オニキスさん。今日も何か依頼だったんですか?」

「いいえ、今日は武器の手入れをしていたわ。そしてショウ君が帰ってこないかここで見張っていたの」

「見張っていたって…」

「さぁ行きましょう!」


 ガッチリと腕を掴まれ、オニキスさんのお宅へと連れて行かれたのだった… 買い物する前で良かったな。




「朝か、今日も爆睡だったな… やっぱりこんなベッドで慣れてしまったら安宿のベッドじゃ寝れなくなるかも?」


 あ、宿に何も言ってなかったよ! まぁ客が戻ってこない事は普通にあるだろうから大丈夫かな?

 でもアレだな… こうしてみると、自分だけの拠点を持つ事も視野に入れた方が良いかもしれないな。こうやって泊まらせてもらっているけど、こんな時は宿代がもったいないなって感じてしまう貧乏性の俺… 

 それに自分の拠点… まぁ自宅って事になるんだけど、そうすれば家具とかも自分で選べるし、ベッドに特化させた部屋にする事も可能だし! うん、ちょと相場を調べておこうかな。


 とはいえ、貯金してある700万ギルを使えば町外れの古い一軒家くらい買えそうだし、案外良いかもしれないな。もとよりこの700万は濡れ手に粟なお金だしね。しかも他の街からの報奨金が届けば追加でもらえるって話だし… 考えてみるか!


「しかしそうなると… この手の話は誰に相談したらいいだろうな。オニキスさんに言えば間違いなくこの家に住んで良いって言いそうだし、やっぱり安心のギルド受付嬢、フローライトさんかな?」


 オニキスさんは、どうしてこんな俺に親切にしてくれるのかが分からない。だからあまり甘えてしまう事に抵抗を感じているんだ。

 そう、俺がまずやらなければいけない事は自立! 食べるのに困らない収入を稼ぎ、寝るのに困らない場所を手に入れる。そして寝る場所には柔らかいベッドが不可欠!


「よーし! 今日もやる気が出てきたぞ!」



 考え事を終了し、ベッドから這いずり出て食堂へと向かう。オニキスさんは今回もすでにテーブルについていて、湯気が立ち昇るお茶を飲んでいる。


「おはようございますオニキスさん」

「おはようショウ君、ゆっくり眠れた?」

「はいっ! 俺も自分の家を持ったらあんなベッドを買いたいですね!」

「あら、いつも言ってるじゃない、ここに住みなさいって。毎日あのベッドで眠れてお風呂にも入れるのよ? まぁ私は仕事次第では数日家を空ける事が結構あるけれど、その間使ってくれても全然構わないわ」

「そう言われましても…」


 やべ、つい口が滑っちゃったな… でもやっぱり想定通りの答えが返ってきた、どうしてなんだろう… もしかしたら実家に弟がいるとか? その弟を溺愛していて俺に似ているとか? ハハッまさかね。


「それじゃあ今日もダンジョンに行ってきます、オニキスさんも気を付けて」

「ありがとう、ショウ君も油断しないようにね?」

「はいっ!」


 朝食を頂いたのでダンジョンへと向かって歩き出す。

 今日も5階層で狩りかな~、最近ちょっと駆け足過ぎたからな、ちゃんとじっくり技術的な面を鍛えていかないとこの先厳しくなるはずだ。


 ああそういえば、昨日1回だけレッドキャップに遭遇したんだった。だけど思ったよりも速くなかったし、ゴブリンキングに次いで魔石の単価が高い奴だ、出来るならここで乱獲してしまっても良いんじゃないだろうか… うん、お金大事。


 戦闘が捗るようになったし、魔石をしまう袋も新調しないといけないかもな。まぁ現状では容量は足りているけど、もう少し大きい袋… もしくは鞄にすればダンジョンに入る前にお昼ご飯を買っていく事も出来る。

 よし、今日は早上がりしてそっちの方も見てみるかな。

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