48/78
いくつになっても
いくつになっても 心躍るもの。
そして 思い出の一つが
また生まれる。
上を見上げて 大輪の花火。
山の上から見下ろす花火。
どんな花火かわくわくする手持ち花火。
父母や兄弟との花火。
従兄弟や叔父や叔母
そしてお祖父さん、お祖母さんを交えて
親戚との花火。
友達との花火。
恋人との花火。
結婚して
夫婦での花火。
子どもが生まれ 家族でした花火。
時を重ね。
縁を繋ぎ。
花火の思い出が増えていく。
『夏に花火は欠かせない。絶対に花火をやろう』
スーパーの花火売り場の前を通り過ぎながら
白髪の紳士が夫人に話しかけている。
いくつになっても 心躍るもの。
そして思い出の一つひとつが懐かしいね。
『線香花火をしよう』
そう父に頼まれて、家族4人でした線香花火。
誰が最後まで残るか競争をしたね。
花火が落ちて悔しがる顔。
最後まで残って 嬉しい笑顔。
「もう一回」
そう言って花火大会を楽しんだのが
家族4人での最後の花火になった。
切なくて 懐かしくて 愛しい思い出。
花火売り場を通り過ぎる紳士の言葉で、思い出した。
「えぇぜひ花火をやりましょう。どんな花火が良いかしら?」。
「花火大会がないから 家で楽しもう」。
2人の会話が聞こえてきたよ。
いくつになっても 心躍るもの。
花火の花が咲く頃に
愛しい物語がまた生まれているね。




