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二人は過去を走り抜ける

作者: 白姫

私は八二瓦はにがわら磨図化すずか

今は学校に行く準備をしているのだが、

「ない、ない、ないないない!」

何故か私の三番目に大切にしている百円のシャーペンが見当たらない。

たかが百円でも、長年使っていると愛着が湧くものだ。

(思い出せ!私!昨日どこで何をしたのか...」

「あっ...」

私の友達の姫姫ひめひめ姫姫ひめきに貸したのを思い出した。

確か昨日...、


「ハローこんにちはおはよう八二瓦!シャーペンか〜し〜て!!」

学校に着いて早々に姫姫ひめきがそんな事を言い出す。

別に私は予備のシャーペンも持ってきていたので、特に何も考えずに姫姫にシャーペンを貸した。

その後...シャーペンが返ってこないことを知らずに...


「私は、姫姫の無邪気な笑顔に騙された...」

私は自分の愚かさを嘆いた。

次に彼女への怒りが湧く。

「絶対に許さん!!」


姫姫が電々でんでんと話していると、大きいエンジン音が学校の外から聞こえてくる。

「うるさくない?」

「うん」

しばらく聞いているとエンジン音がどんどん大きくなっていくのがわかる。

「こっちになんか来てない?」

「うん」

姫姫は恐ろしい考えに体を震わせているが電々は平然としていた。

そうしているうちにもエンジン音が大きくなっていく。

「ちょっとやばくない?電々」

「うん」

次の瞬間、すごい轟音を立ててバイクが窓を突き破って教室に突っ込んできた。

そして、AKIRAの金田ばりの運転技術で丁度、姫姫の目の前で止まった。

乗っていたのは...、

磨図化すずか!?」

驚き、動けなくなっている姫姫に向かって磨図化が言い放つ。

「覚悟しろ姫姫!!」

姫姫が言葉の意味を理解する前に磨図化の後ろから大勢の無人のバイク集団が現れた。

「待ってよ!磨図化!」

姫姫が磨図化に事情を聞こうと一歩前に出ると、後ろに待機していたバイク集団のうち二台が学校に突っ込み、爆音が響く。

「磨図化は本気のようだね…」

気付くと姫姫が何処からか持ってきたバイクに乗っていた。

「いざ」「いざ」

「勝負!!」

その言葉と共に二人はアクセルを押す。


二人が高速道路をアクセル全開で走る。

その後ろを無人バイク集団が追いかける。


 並行して走行していた二人がどんどん間の距離をつめていく。

 そして、ぶつかり合う。

 火花を散らしながら衝撃で互いのバイクが弾かれ、距離が開く。

 そのまま二人は違う道を走る。


 無人のバイク集団は二手に分かれて追ってくる。

 そして磨図化に追いつくとぶつかってくる。

「くっ!?」

 自爆覚悟の攻撃に何とか耐え、逆に無人バイクを転ばせ倒す。

 しかし、無人バイク集団は次から次へと現れる。

 苦戦していると道の隙間から姫姫が見える。

 あちらも無人バイクに苦戦しているようだが、華麗なバイク捌きで倒していく。

 こちらも負けられないと無人バイクを倒していく。

 そうしているうちに再び二人は合流する。

 二人の戦いが再開しようとしていると途中の横道からさらに多くの無人バイクが合流してくる。

「流石にこれだけの数は...!?」

 お互いに絶対絶命だと思ったその時。

 黄色い稲妻のような光を尾に引きながら走るバイクが姫姫の周りの無人バイクを蹴散らす。

「姫姫!遅れた!」

 電々だ。

「まずい...援軍だ」

 焦り、さらに飛ばそうとアクセルを押す。

 しかし、無人バイクの蓄積したダメージにより火がでてタイヤが炎上する。

 どんどん速度が落ちていき、姫姫達が見えなくなる。

 やがて、タイヤが力尽き燃え上がる。

「この程度で諦めるか!」

 タイヤのゴムが溶け、地面に転がる。

「まだまだ!」

 エンジンが煙を出す。

「諦め…」

 無人バイクがトドメを刺す。

 脆くなったバイクでは攻撃に耐えられずに地面に倒れる。

 投げ出され、ボロボロになった磨図化が顔をあげると無人バイク集団が周りを取り囲んでいた。

「もう、終わりか…」

 地面に力無く頭を置く。

 地面からエンジン音が伝わる。

 どんどん速度を上げ、近づいてくる。

 磨図化は目を閉じる。



 太陽の輝きで目を覚ます。

「また同じ夢…」

 時計に目をやると、既に学校に行く時間になっていた。

「ま、無断欠席を繰り返している私には関係無いけど…」

 再び布団の中に入る。

 目を閉じる。

 遠くからエンジン音が聞こえる。

 どんどん近づいてくる。

 そして轟音を立てて何かが壊れる。

「これは夢じゃ無い!!」

 あまりに現実的な夢とは思えない音に布団を吹っ飛ばす。

 太陽の輝きがさっきよりも強烈に目に入る。

 誰かが部屋の壁を壊し立っている。

 やがて、目が慣れそれが誰かわかる。

(ひめ)()?」

 そこにはバイクに跨った姫姫の姿だった。

 しばらく見つめ合う二人。

 そして、姫姫が手を私に伸ばす

「行くよ」

「ど…どこへ?」

「決まっているでしょう?学校」

 私は手を伸ばすが途中で止まる。

「で…でも」

「大丈夫」

 私は姫姫の手を取る。



 強烈なエンジン音が周りを走り抜ける。

 頭を上げるとさっきまで周りを取り囲んでいた無人バイク集団が倒れ、代わりに姫姫が立っていた。

 姫姫は手を伸ばしている。

「行こ」

 磨図化は手を取り、頷く。

「うん!」

 二人の乗ったバイクが走り抜けていく。

 走りながら姫姫が何かを渡してくる。

 それは百円のシャーペンだった。

「ごめん。3番目に大事なシャーペン返し忘れて」

 磨図化は一粒の涙を置いていき言う。

「良いよ!だって1番は姫姫だもん」

適当に思いついた事を書いたら意味不明になってしまいました。

追記

思いっきり劇場版ウテナの影響受けてますね。ビデオ借りて久々に見返してたら同じ展開があってびっくりしました(バイクのところなど)。思い出せないだけでしっかり覚えているもんですね。

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