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お隣4
「ミモレ、どうした?」
「スカーレット姉さん、そんな格好で入らないで」
「私の良識が疑われちゃうよう。ふえぇん」
一樹はスカーレットを見て元々熱で赤かった顔をより赤面させた。
「あの、寒くないですか?」
スカーレットの皮ブラジャーに、皮パンツという格好は目のやり場に困ってしまう。
「寒いのはあんたじゃないのかい?顔真っ赤だ」
スカーレットは身を乗り出すとおかゆと薬を見た。
「ミモレがやったのか、やるじゃないか」
スカーレットはお粥をひとさじ救って味見した。
「病気うつっちゃいますよぅ」
ミモレが慌てて止める。
「サキュバスは人間の病気にかからない、、、」
「ヘルズファイア!」
スカーレットがサキュバスと名のりかけた瞬間、ミモレの手から炎があがった。
「良いですか高田さん、今日の事は夢です。高田さんは高熱で夢を見てるんです」
「おじゃましました。おかゆはまだ残ってますから。お薬と鍵だけ忘れないでください」
そう言うとミモレはスカーレットの手を引いて、お隣を後にした。