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お隣2
「大丈夫ですか?」
ミモレはそう言うと少年のもとに駆け寄った。
ベッド以外は冷蔵庫と小さめの棚、屋外に洗濯機があるようだった。
「お薬飲みましたか?」
「はぁはぁ」
少年は首を振った。
「お薬ありますか?」
「棚に」
ミモレはそれを聞くと慌てて棚を調べた。
「何か食べましたか?」
少年はやはり首を振った。
ミモレが冷蔵庫を見ると玉子とご飯があった。
「おかゆ作りますね」
そう言うとミモレは手際良くたまご粥を作って、棚にあった茶碗に入れた。
「食べられますか?」
少年はうなづいた。