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旅人カズキの旅行記  作者: Haruto
4/8

悪魔が出る国4

ホテル名がホテル名だけあって部屋の中も如何わしい部屋だと思っていたけど、案外ビジネスホテルと変わりは無かった。


部屋に入ると奥にはコンセント付きの机があり、その机には冷蔵庫やテレビが設置されている。


右側の壁にはフカフカそうなベットがある。


フカフカで気持ち良さそうだけど、フロントで聞いた話を思い出すと…ベットでは寝たくないなぁ…


私は未だに背負っていたリュックを机に置いて、早速外に出て今日のお供…まぁ酒なんですけど…を探しに部屋の扉を開けた。


扉を開けた途端、隣の部屋に宿泊する女性警備員さんと出くわした。


なんだか嫌な予感…


「カズキさん。これから作戦会議を行う為、一度私の部屋に来てもらいませんか?」


「今から買い物しに行くので後でじゃ駄目ですか?」


「重要な会議ですので今すぐでお願いします。1時間程度て終了するのでその後にお買い物をしてください。」


「1時間後ってもう夕食の時間じゃ…」


「作戦会議にご参加願います。」


「買い物…」


「参加して下さい。」


「お酒…」


「出なさい。」


「分かりました。」


段々警備員さんが怒り始めてきたので私は仕方なく作戦会議に参加した。


作戦会議の内容はどのようにサキュバスを捕らえるか、サキュバスが現れるようになった原因が話された。


サキュバスの捕らえ方は

『私が宿泊する部屋の両隣の部屋に女性の警備員さんが宿泊し、私の部屋には監視カメラが設置され、カメラは各両隣からリアルタイムで監視している。カメラに異変があればすぐさま向かいに行くようになる。

買い物やそのほかの用事で外へ出る場合は女性警備員さんが同行する。』と伝えられた。


えぇ…それだけ?警備ガバガバ過ぎじゃ…窓から出入りされたら捕まえられないんじゃ…


そしてサキュバスが出てくるようになった原因を聞かされた。


ホテルのオーナーが悪魔好きで悪魔が出てくる本や映画などを見てサキュバスの存在を知り、オーナーは2年程前、このホテルが完成した際に「サキュバスの様な素敵な女性が私の目の前に出てきてくれる様に」とホテル名をサキュバスにしたら、まさかの本物のサキュバスが現れ、まんまと襲われたと。


それ以降サキュバスが居座る様になり今に至ると。


………返す言葉が見つからない。


オーナーさんはサキュバスに襲われ亡くなってしまったけど…まぁ…願いが叶ってよかったのかな?まさか本物のサキュバスに会えたんだし…


「そういえば気になっていたんですけど、ホテル名は変えると言う案は出なかったのですか?」


話を一通り聞くと私はホテル名が原因ではないかと思い女性警備さんに問い詰めた。


「オーナーが無くなった後にもサキュバスが事件を犯すので、ホテル名を変えてみてはどうかと言う案は出ましたが、オーナーの遺言状に『私が居なくなっても、せめて私がここに居た証としてホテルをこのままにしてほしい。』とが書かれていてホテル名を変える案は惜しくも叶わなかったそうです。」


「そうなんですか…」


「法律上遺言は守らないといけないので、このホテル名のまま、営業を続けています。」


「なるほど…」


「他に質問はございませんか?」


「いえ。特には。」


私は早く作戦会議を終わらせて酒を買いに行きたいのでこれ以上の質問をやめた。


「それでは作戦会議は以上になります。お疲れ様でした。」


作戦会議おわり私は足早にお酒の調達をしに買い物へ出かけた。


勿論警備員さんも一緒に。

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