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決して職権乱用ではない。…はず

今回はちょっと短めです。

げっ、げっ、激務♪げっ、げっ、激務♪

今日も今日とて楽しく激務♪

いつもより機嫌が良いのは頭のネジが取れたからだと思います!


…あれから、いつかかってくるか分からない電話にビクビク過ごす日々。

もうおかしくならなきゃやってらんね(๑ゝڡ◕๑)

…はい。

解ってますよ!これは単なる現実逃避ですよ!!

それでもすがりたくなってしまうんだよぉ…

もぉ……大鷹社長まぢ怖い。

つるつるてかてかの社長室デスクに突っ伏す。

ああ…めっちゃ書類の匂い…。癒しだぁ。


「社長、今日これから『eagle』の方が急遽打合せしたいとおっしゃっていますが…。」


扉の方から聞こえた、部下の控えめな声。

私の癒し吹っ飛びました。

……eagleねぇ…。

eagleと合同で企画を行う事自体はBLOOD()ORANGE()にとってもeagle(むこう)にとっても大きな利益になるけど、社長がねぇ…。

多分大鷹社長の性格を考える限り大事な企画は自ら決定しないと気が済まない派だからきっとまた自らやって来るよねぇ…。

さあ、どうしましょう…。

私が行った方が良いか、部下に任せるか。

…。

……。

…………よし。


部下に任せよう!!


うん。そうしましょう。私にはムリですわ。

あの無表情俺様仮面に対抗できる元気など無いし、ただでさえ気まずいし。

きっとデザインの話だと思うからデザイナーに任せるのがいいとも思うしね!

素人はデザインの話、分かりません!


「悪いけど、私は放せないから誰か…そうね、多分デザインの事だと思うから対応しといてちょうだい。」


社長の貫禄、バッチリです!!

この若さで貫禄など必要あるのか…とも思うけど、BLOODORANGEの創立者は何を隠そうこの私なのだから!

ほんと、幸せだよねぇ~

小さい頃から洋服を作る仕事に就きたいって思ってたし、何よりおしゃれが好きだったし。

それに加えて私は結構リーダー気質みたいだからもうこれは会社立ち上げるしかないでしょ!的なノリでこのBLOODORANGE作ったけど、あっという間に軌道に乗って、今では業界人気NO.1!

これだけ聞いたらどこぞのお伽話か!って突っ込む所だけどなんとなんとの事実!!

あの時…会社立ち上げる時、少しだけ借金して費用作って良かった。

今ではその借金もすっからかんだしね!


…。

考える事無くなった。

いや~デスクワークってひたすらパソコンと格闘してるか書類にハンコ押してるかだしね…。

思考だけはつらつらと流しておかないと息が詰まっちゃって。

……あ、大鷹社長とその部下さんたち来たみたい。

この無駄に広い窓からバッチリ見えますよ。

って、そんな事はどうでもよくて。

仕事をしないと、仕事を。

…。

……。

………。

あ~めんどくさい!!

終わらないしむしろドンドン増えてくし午後になったら会議だし。

もっと体を動かしたいなぁ…いっそのこと街に出て流行調査と言う名の息抜きしてこよっかな…。

自ら足を運び目で見てくるのも大事だと思う!

てゆか、ここは社長の権力使いましょうぞ!

誰にも文句は言わせんわい!

…こんな社長でBLOODORANGEは大丈夫なのだろうか…。

ちょっと虚しくなったし権力乱用はあんまりよくないと思うので部下には言わず出かける事にします!

え?もっとダメだって?

何ソレ。志織ちゃん知らない!

私は勇んで社長室から出ていった。



…即、後悔しました。

社長室から出るんじゃなかった。

忘れてましたよ。そうでした、今はeagleの方々がお越しになっているのでした。

バッチリ鉢合わせしました!

さあ、営業スマイルでとっさに驚きを隠すも頬が釣りそうです!


「社…長?」


沈黙を破ったのは家の社員が先でした。

うん、ナイスと言えばナイスだけどね。


「あ、あはははははは~お手洗いに行こうかな~………なんて。」


私に突き刺さる視線が痛いです。

それもそのはず、私は激務の為に手が離せない、と言う風に表向きはなっているのですから!!

さあ、この状況をどうやって潜り抜けようか…。


「けれど社長。お手洗いはあちらの方ですよ…?」


うわ即バレたし。

分かってますよ、分かってますって!

嘘をつき、挙句の果てには会社をこっそり抜け出そうとしているんだから、私が悪いんですよ。

でもね、我が可愛い社員よ。

もう少し空気を読んでも良いじゃないかぁ…。

私、この社長嫌いなの。頭に『超』がつくほど嫌いなの。


…よし、逃げるが勝ちだ!


「すみません!!」


唐突に言い放ち、私はダッシュで会社から抜け出した。

途中、社員から驚愕の表情で見られた。

気にしたら、負けさっ(キラッ)

ありがとうございました( *´艸`)

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