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OOO ~Original Objective Online~ 称号に振りまわされる者  作者: 1048
第1部 第5章
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銃革命

〔黒の職人さんVS初心者プレイヤー 捕まえれるなら捕まえてみろ、捕まえたプレイヤーあなたの勝ちだ鬼ごっこ〕は、準備期間と言う名前の告知に時間が掛かるらしくクエスト開始日までに2週間の時間が有る。


加入クエストの順番としては、ヒナタ、カゲロウ、ケイトの順だ。ケイトだけがクエストの内容の関係で11月に入ってしまうが、ギルドへの加入日や結果の発表日をずらせば良いだけなので対した問題では無いだろう。


どう考えても、カゲロウのクエストの準備期間が2週間と言うのは、参加者を極限までに増やす為だよな。イベントのタイトルも挑発気味だしな。カゲロウの奴は、完全に僕を使って楽しんでるところが有るな…………


昨日あの後は、イベントの参加についてはお茶を濁して退散したからな。早めに妥協案ないし解決策を考えなければならないな。


まぁ、2週間も有れば、残っている予定も片付くし、それなりの対策、上手くいけば鬼ごっこ自体を辞退する方法も練られるから良いけどな。単なる鬼ごっこと言っても簡単に捕まってなるものか。





さて、先ずは《機械製作》からだな。地味な製作活動のお陰で、1つの目標だった浮遊装置が製作可能なLvになっているからな。


『うん!?』

自動化(オートメーション)自動式人形(オートマータ)………こんなのリストに有ったか?それとも工匠にランクアップした事で増えたのか?それなら他の生産スキルも増えいるかも知れないよな。


自動化の方はスキルLv的に製作可能だが、必要な素材が量産する程は無いので、作れても精々1個だな。自動式人形の方は全くスキルLvが足りていない。今までの感じからすると《上級機械工匠》は必要だろうな。


まぁ、出来ない物は置いといて、出来る事からだろう。憧れの浮遊装置は〈浮遊〉アーツにも匹敵するだろうし、ワクワクが止まらないな。空に浮くって言うだけで魅力しか感じない。


『ほい、ほいっと………』

示された手順通りに組み立てていく。《機械製作》してる間に、ますます手先が器用になったか?実際はスキルLvの恩恵なんだろうけどな。器用になったと思う方が夢が有るんだよな。ファンタジー的にも…………


浮遊装置は完成と同時にプカプカと空中に浮かんでいる。浮遊する高さを調整出来るのは最高だな。でも、これってサイズ的には小さいけど在庫作って置いておくのは無理が有りそうだよな。


倉庫を開けると、装置自体が浮いているとかカオスだ。倉庫を小まめに整理しているフレイに見付かったら怒られる事は約束されている。


取り敢えず出来たけど、何に使って性能を試すか…………だよな。現状では《合成》したり組み込んだりは出来るのだが、解体や分解は出来ない。多分《合成》の対になるスキルも有るとは思うんだがな…………



う~ん、う~ん………


『あっ!!』

良い事を思い付いたぞ。想定していた使い方と全く違うけどな。僕的には大正解の使い方だな。これなら失敗しても痛手が無いしな。


倉庫に置いて有るトウリョウに作って貰った僕のお気に入りのイスのスペアを取りだし、浮遊装置を取り付けていく。


『おぉ~浮いた、浮いた。これに、これも………よし、完成だな』

ついでに在庫してある音声認識装置を加えて、音声で浮遊する高さも調整出来る様にも工夫してある。


完成した浮遊椅子に座ってみると、座り心地も勿論、浮き心地も最高だ。海の上で浮かんでいるように重力を感じない。だが、足りない物も有る。今、足りないのは………


思い付いたら、止められないよな。もう1度浮遊装置を作り。今度はそれを、お気に入りのティーカップに《合成》する。勿論、音声認識装置も一緒にだ。




僕の回りには全面の青空、右手のティーカップには濃い目の紅茶。


『これ、最高だな。最初は単なる思い付きだったんだけどな』

僕が、今いるのは塔よりも高い位置だ。流石に〈浮遊〉と魔力を使って浮くライトニング程では無いが、かなり高い位置まで来ている。


『主よ、落ちたら確実に死ぬのじゃ』


『まぁ、そうだよな。この高さだからな』

今、そんな事は気にならない。ここで飲む紅茶が最高なんだ。飲み終わるまでは、ゆったりしたいんだよ。


本でも有ったら更に最高なのだが………OOO内には説明書の類いか魔導書しか無いからな。魔導書や日記等を書く事の出来る《執筆》スキルも有るが………実在する本は書けないので、僕には本当に取得する必要も無いからな。


ちなみに魔導書は武器の1種で《魔術士》系のプレイヤーに人気が有る。攻撃力は無いが魔法攻撃力が上昇する優れものだ。魔導書自体を開いていないと効果が無いと言う欠点も有るのだがロール系のプレイヤーさんには、それもまた魅力らしい。僕には不便なだけに感じるのだがな。




本当に良い一時だったな。紅茶の薫りも、空の匂いや見下ろす景色も素敵だった。


テスト結果は十分満足するものだった。次はいよいよ本命の浮遊装置の使い方だな。


以前、浮遊装置が作れる事に気付いた時から考えていた本命の使い方は2つ有る。1つはブーツかローブマントに《合成》して空に浮く事。もう1つは銃に付けてホルスター無しの状態で銃を複数装備する事だ。


この2つが有れば、高い位置にいる魔物への攻撃と銃の持ち変え作業も1ランクアップするのは間違い無いだろう。銃に至っては手から離れても浮いているので、地面に落とす心配も無いし、僕との距離感を設定しておけば、銃を吹き飛ばされて困る事も無いからな。


名前を付けるなら…………見た目からしてガンズスカートってとこかな。


それと、さっき思い付いた事だが《機械製作》で製作出来る物が増えたと言う事は、《銃製作》でも増えているんじゃないのか?と言う事だ。


他にも有るのかも知れないが、リストからしか製作出来ない生産系を、僕はこの2つしか知らないからな。


まぁ、確認してみれば直ぐに分かるんだけどな。


やっぱりか…………短銃系のリストで増えたのは、微妙な名前ばかりだがな。気のせいだろうか、オモチャも若干混じっているような………



【火縄銃・短銃】

【水鉄砲】

【銀玉鉄砲】

【空気銃】

【ガン型ライター】

【スタンガン】



性能は分からないが、6種類も増えて【火縄銃】以外はオモチャ、いや1個だけ実用品が有るな。でもこれ、《銃製作》で作るような物か?…………しかも、素材も揃っていて全部製作可能ときたか。なんせ【火縄銃】以外はNPCの露店でも買える素材ばかりだからな。


『…………作ってみる』


『黒、何か使えそうなのか?』


『…………どちらとも言えない』

黒達の知らない事が有るのも当然だと思うけど、どちらとも言えないと言う答え方は珍しいよな。まぁ、最低でもスキルLv上げが出来ると思えば無駄にならないから良いけどな。



【火縄銃・短銃】攻撃力400〈特殊効果:なし〉

※1回使用後に24時間の冷却期間必要


【水鉄砲】攻撃力10〈特殊効果:水属性〉

※吸水・オモチャです


【銀玉鉄砲】攻撃力10〈特殊効果:アンデット系即死〉※銀玉必要


【空気銃】攻撃力0〈特殊効果:風属性・バースト噴射〉


【銃型ライター】攻撃力0〈特殊効果:火属性〉

※これは銃では有りません・ライターです


【スタンガン】攻撃力100〈特殊効果:雷属性〉消費MP 50

※接触必須・これは銃では有りません



『おい!!』

【水鉄砲】がオモチャは分かる。名前からして多分そうだろうなって思っていたからな。アクア達の言っていたネタアイテムってヤツだろうな。夏場に有れば面白おかしく使っていたのだろうけど、もう秋だからな残念だよな。


意外なのは【銀玉鉄砲】が、ちゃんとした武器だった事だな。しかもアンデット系に特化した…………完全にオモチャだと思っていたからな。


それは別として、【銃型ライター】と【スタンガン】の説明文は、どういう事だ?これは銃では有りませんって。だったら《銃製作》で作らせるなよ。


しかも僕には装備出来ないとか…………って言うか装備出来るプレイヤーいるのか?


『…………【火縄銃】【空気銃】』


『その2つが、どうかしたのか?』

黒は、僕が気になった銃とは違う物に注目したんだな。


うおっ!!気付かなかったが【火縄銃】の方は攻撃力が400も有るぞ。24時間の冷却期間は問題有りだが、アーツの〈零距離射撃〉と合わせると驚異的な威力を叩き出す。これは銃を使うプレイヤーにとっては嬉しい限りだな。見た目が歴史の教科書で見たような和テイストなのも個人的には好印象だな。


でも【空気銃】の方は、目立った性能じゃないよな。気になるとしたらやけに銃口が大きなデザインと特殊効果のバースト噴射だろうか?


『主よ、黒の言いたい事は、多分そうじゃ。使って見るのじゃ』


『まぁ、攻撃力0だから良いけど………念の為に外で試すぞ』

黒が注目する能力が普通である訳がない。異常だと思う方が納得出来る。





『おい、黒。なんだ?これは………無茶苦茶なんだが』


『…………黒のせいじゃ無い』

僕の考えが甘かったと言うのも有るが、黒のせいじゃ無いと言うのは納得出来ないかな。


当然、無茶苦茶なのは僕の身体でも、攻撃力0の【空気銃】の威力でも無い………


畑だ。しかも運の悪い事に昨日カゲロウが薬草を埋めた部分だ。もう少しで24時間経つので収穫出来るはずだったのだが…………どう見ても半壊だな。


『これ、どうやって謝ろうかな………』


『………鬼ごっこ』

隠し通す事は無理なので謝るしか無いのだが…………やっぱり、それしか無いのかな。



畑の横のスペースは、雪ちゃんが特訓に使ったり出来るくらい広い。そのスペースの中心で、しかも畑に背を向けていたのだ。ここなら多少は大丈夫って油断が有ったのも事実だよな…………


何が起こったのかを説明するのは簡単だ。単純に僕が吹っ飛んだのだ、ジャンボ機のジェット噴射に巻き込まれたかの様に。まぁ、吹き飛んだ方向は射線とは逆方向だったけどな…………僕も、白も、黒も予想してなかった事で、頭に無茶苦茶ハデにって言葉が付くんだけどな。


『今の、かなり速く無かったか?』

一瞬で20m位は吹っ飛んでいるからな。畑が無ければ、どこまで飛んで行ったか分からないぞ。まぁ、死ななかっただけでも良しとするか。トラウマの称号のこれ以上の成長は勘弁して頂きたいからな。


『…………練習有るのみ』


『えっ!?まだ、やるのか?』

1回体験しているだけに、またやるのは怖いんだけど。それに、これ以上の被害が畑に出ると謝罪のしようがないしな。


『主よ、慣れるまで慣れろじゃ』

白、お前もか………こいつら、いつからこんなにスパルタになったんだろうな…………


もしかして、雪ちゃんの時もこんな感じなのか?流石に女の子相手だ、ここまでは無いよな。倫理的にも、そこだけは本当に頼むぞ。


何度か繰り返してみるが、やっぱり後方に飛ばされるし、方向も安定しない。分かった事と言えば、トリガーを引いている間はバースト噴射が続くと言うくらいだ。一瞬、緊急時の回避に使えるのかと思ったが、この調子なら無理だろうな。


被害が、カゲロウの畑だけの内に練習を止めた方が良いと思うんだけどな。


『主よ、2丁ならどうじゃ?倉庫に増えてるみたいじゃしの』

増殖か………忘れてたな。《機械製作》で作った物や他の銃も増えてそうだな、後で調べて片付けるか。


『…………主は残念』


『…………まだ気付かない』


『…………それを地面に射つ』

珍しく黒が連続で畳み掛けて来るな。


それにしても、また物騒な事を言い出したぞ。どう考えても、ろくでもない未来しか思い浮かばないんだが………この2匹は言い出したら聞かないしな。


『1回だけだからな。失敗しても、仮に成功したとしても、カゲロウに謝りに行くからな』

念さえ押しておけば、怖い思いや痛い思いをしても後1回で済むはずだ。


両手に2丁の【空気銃】を装備して覚悟を決める………


ふっ~~~!!行け、僕ロケット。


『うぉっ!!浮いた。浮いたぞ。うぉっ、と………油断したら落ちる~、バランスが難しいけど浮く………違うな、空中を移動出来るぞ、これ』


『主よ、見ているので分かるのじゃ』

黒は、これがしたかったのだろうか?感じ的にはフライボード?だったかな、海の上を水流の力で飛ぶヤツに似ているな。


適当に移動するだけなら問題ないが、左右の【空気銃】から放つバースト噴射のバランスや微妙なコントロールが難しい。1丁の時よりは遥かにコントロール出来るのだがな。


確かに慣れるまで慣れろって言葉がしっくりくるな。本当は《機械製作》の自動化を作れたら良かったんだけどな。


一見、結果は〈浮遊〉と同じに感じてしまうが完全に別物だ。


アーツとしての〈浮遊〉の効果は、あくまでも浮く事がメインで、ジャンプして落ちてこないとか、高い場所から安全に下りるとか、サポート的なスキルだ。ゆっくり空中を動くとくらいは可能らしいが、決して自由に空中移動が出来るアーツでは無い。


ちなみに〈浮遊〉は《浮遊》スキル所得者が最初に覚えるアーツで、他にも物を浮かせて操作出来る〈浮動〉や物を空中に固定する〈浮定〉も有るらしい。僕は見た事が無いがβテストでは有名だったようだ。


空中に足場を作れるなら〈浮定〉も魅力だよな。


自由に空中移動するスキルは《飛行》と言う別物が、βテストの時には有ったらしいのだが、現在は見付かっていない。


まぁ、《浮遊》スキルが空中を自由に移動出来無いのだったら、戦闘中に使うと的になる可能性は高い。なので《飛行》スキルは見付かって無いだけで存在する可能性は高いよな。


ちなみに、ライトニングが自由に空中移動出来るのは、動力が〈浮遊〉とは別に魔力を用いているからだったりする。


余談だがβテスターの間では《浮遊》《飛行》の2つのスキルを両方取るのが定番だった様だ。実際にジュネは取得していたようで、空中から高威力魔法を放っていたらしい。本当に何処の魔王様だよって感じだな。


『白、黒、かなり慣れてきたぞ。競争でもするか?』


『主よ、調子に乗りすぎじゃ』


『…………身の程を教える』

あれ?ちょっと早まったのかな。いつになく好戦的だよな。







『これで良いだろ?そろそろ勘弁してくれ………』


『主よ、まだまだじゃ。罰ゲームは厳しいのじゃ』


『…………次はアップルパイ。早く』

今の僕と白、黒の主従関係は逆転している。まぁ、普段から主従関係が有るかどうかは疑わしいんだがな。


何故こうなったかと言うと空中移動勝負で完敗したからだ。しかも、圧倒的な差を見せられてな。僕も全力でバースト噴射を行ったが、追い付くどころか逆に離されてしまった。


僕から吹っ掛けた勝負だったので、罰ゲームとして白と黒の食べたいお菓子のフルコースを作らされているところだ。


罰ゲームの開始と同時に2匹は雪ちゃんを連れてきている。まぁ、雪ちゃんを仲間外れにする気も無いし、1人増えても大した事無いと思っていたが………間違いだったな。2匹と1人は既に軽く8品を食べ終えているのに、まだ追加が必要な様だ。


僕もお菓子造りも好きなのだが、流石に一気に作ると飽きてくるよな。多目に作って保存しておこうかな。


『雪は、プリンが良いの』

ふと思ったのだが、ファミリアって満腹にはなるんだよね?限界って有るんだよね?その辺の設定や仕様はシビアにして欲しいよ。運営さん………頼むよ。


『ギルマス、大変だ。畑が、俺達の畑が荒らされている』

僕が、片付ける前にログインしてきたみたいだな。かなり慌てて、怒ってもいるな。


『悪い、カゲロウ。犯人は今罰を受けているから許してくれ。良かったら好きなお菓子作らせて貰うぞ』


『はっ!?』


『……………コレとアレは別』


『犯人は主じゃ。実験に失敗したのじゃ』

白と黒、僕に全ての罪を押し付けるのは違うんじゃないかな?


『おい、ギルマス。どう言う事だ?ちゃんと説明して貰おうか』

まぁ、到底隠し通せる事では無いし、隠す気も無い、最初から誠心誠意謝る予定だからな。謝るついでに事の次第を説明していく。


『…………なるほど。それは、不可抗力だな』


『そう言ってくれると助かる。本当に悪かったな』

案外、穏便に済みそうだぞ。やっぱり謝罪は誠心誠意謝に尽きるな。


『あぁ、気にするな…………と言うと思ったか?なぁ、ギルマス、白、黒』


『『『はい!!』』』


『後で片付けを手伝って貰うのは当前だが…………そうだな。まずはギルマス達に、水羊羹を作って貰おうか』


『かしこまりました』

和菓子かぁ、得意では無いんだよな。工程が多いから敬遠しがちなんだよな。まぁ、作るんだけどな。それにしても、カゲロウは和菓子好きだったんだな。


『主よ、頑張るのじゃ』


『白、黒、何サボってるんだ?お前達も作るんだぞ』

かなり、怒ってるな………種まきをした翌日に半壊しているので仕方無いんだけど。


『それと、ギルマス。鬼ごっこに対して拒否権や発言力は無くなったからな』


『心得ております。僕は貴方様の下僕です』

やっぱりこうなったか。最近は少し運が良かったから、そのツケが回って来たのかもな。


その後、僕はカゲロウがログアウトするまで畑作業とお菓子づくりをさせられていた。他の皆もログインしてきたので、皆の分のお菓子もついでに………まぁ、スキルLvだけは、上がったから良しとするかな。本当に疲れたぞ。





今日はログイン直後からガンズスカートの製作を始めている。製作と言っても何かを新しく作る訳では無くて、装備している6丁の銃に僕自身を基準として浮遊装置を《合成》しているだけだがな。


【ノワールホルスターズ】分のステータスや補正が下がるのは痛いが、それを軽く補う利点がガンズスカートには有る。まぁ、僕にとってはだけどな。


利点と言うのは、装備出来る銃の数がホルスターに制限されない事だ。僕の予定では、浮遊装置を設定出来る限りは装備可能になるはずだ。まぁ、動き易さ等の観点も有るので持ち過ぎる事はしないけどな。カチャカチャ音がして不意打ちが出来なくなると元も子もない。


新たに装備に加わえた【空気銃】2丁と【火縄銃】の他にも【アルファガン】に浮遊装置を《合成》したのは言うまでも無いが、念の為ブーツとローブマントにも各々浮遊装置と音声認識装置を《合成》している。


浮遊を【空気銃】に頼らずに行う事でコントロールの不安軽減を狙った結果なんだがな。


『うん。良い感じだな』

ただ、今の僕の見た目は、僕の腰回りに8種、10丁の銃が浮いているだけに見えるので、知らない人から見たら違和感だらけ、もしくは不気味なだけだが、普段は銃をローブマントの中に隠してある為、街中で他人に見られる事も無いだろうな。


色々と動作テストしてみたいが、昨日の事が有るし人目に付く場所や時間も避けた方が良いだろうな。


取り敢えず今日の所は、船を改造して旅立ちの準備だな。




各工房と神殿に寄って、船への簡易工房の設置を依頼してライトニングに転移してきた。設置した工房は《鍛冶》《革製作》《細工》の3つ。全部の工房は設置出来なかったが、この3種を抑えて置けば皆で使っても問題無いからな。問題が有ったら設置し直せば良いだけだ。


『若干、主よりではないかの?』

白の意見も分かるが脚下だな。多分、僕がメインで使うし、船で移動中に指環を作っておきたいのも有るからな。


『ヒナタいる?』


『はい。いますよ。船の改造ですか?』


『おう。もう工房は設置してきた。後は音声認識装置と自動化を組み込むだけだ』


『自動化ですか?』


『《機械製作》で1個だけ作れたからな。上手く音声認識装置と一緒に組み込めば自動操縦が出来るんじゃないかと思ってな。船に使ってみようかなって思うんだが?ダメか?』

なけなしの1個なら出来るだけ素敵に利用したい。


『自動操縦ですか…………やっぱりシュンさんは、シュンさんですね。良いですよ。もう、どうせなら海に潜れる様にして下さい』

めっちゃ笑われているが、そんなに自動操縦って変だったか?


『おっ!!良いのか?良いのならケイトから預かってる【アーツの書・潜水】も《合成》するぞ?』

どう切り出すか迷っていたのに、ヒナタから提案してくれるとは至れり尽くせりだよな。


『私、海に潜るのは冗談で言ったんですが…………出来たんですね。ケイトの頼みなら仕方ないですよね。その代わり始めて海に潜るの時は、ギルドのメンバー全員一緒ですよ』

かなり呆れている様子だが、ケイトの名前を出したお陰で問題にならなかったな。


《合成》や機械を組み込んでも見た目が変わらないからな。ヒナタの好きなライトニングのままってのが1番大きいんだろうな。


ヒナタと喋りながらも、ライトニングの改造を進めて行く。机上の空論だった自動操縦だが、自動化と音声認識装置を組み込んだ事で、船を操縦する為の魔力を込める動力器が2つに増えた。1つは今まで通り甲板に固定してある、もう1つはコンパクトで持ち歩きも可能になっているので工房に持って来ている。


かなり便利にはなっているが、消費MPが今までの2倍になっている。良い事ばかりでは無かったよな。


まぁ、これで旅立ちのメドはついたな。


『主よ、スキルの方がまだじゃ。多くが上限ばかりなのじゃ』

白の言う通りで確か6個上限に達しているはすだ。忘れていた訳では無くて、考えがまとまらなかっただけだがな。


白達の無茶振りのお陰も有り《調理師》や《銃工匠》のLvが上がってSPも42まで増えているが、全部成長させるのは無理だろうな…………やっぱり身体強化系は後回しにして、《魔銃》《付与術》《付与銃》は優先的に進化させるのが得策だな。


《魔銃》は威力が20%上昇する上位の《真魔銃》。《付与銃》は《付与魔法》を増幅させて放つ《付与練銃》が進化先の候補の中から決めている。


ただ、《付与術》は簡易で属性を付与出来る様になる《付与術改》と同じ《付与術》を何重にも重ね掛け出来る《付与重術》の2つ有る為に悩んでいる。


個人的には、前のレイドバトルで仲間をカバー出来なかった事も有り《付与重術》が欲しいのだが、SPの都合がつかない。


《付与術改》を選んだ場合は3つで40SP。《付与重術》を選ぶと3つで50SPと10SPも違いが出てくるからな。


『……………妥協も必要』

まぁ、そうだよな。生産系スキルの取得に使いすぎてるからな。


仕方ないな。次の進化に期待するか。まぁ、どちらも使い勝手は悪く無さそうだしな。


僕は《真魔銃》《付与練銃》《付与術改》を選んで進化させる。今回は新たに派生先が増える等のトラブルも無く普通に進化を終えた。やっぱり普通が1番だよな。


それにしても、これで残りSPは2か………暫くは貯蓄が必要だな。







装備

武器

【雷光風・魔双銃】攻撃力80〈特殊効果:風雷属性〉

【ソル・ルナ】攻撃力100/攻撃力80〈特殊効果:可変/2弾同時発射/音声認識〉〈製作ボーナス:強度上昇・中〉

【魔氷牙・魔氷希】攻撃力110/攻撃力110〈特殊効果:可変/氷属性/凍結/魔銃/音声認識〉

【空気銃】攻撃力0〈特殊効果:風属性・バースト噴射〉×2丁

【火縄銃・短銃】攻撃力400〈特殊効果:なし〉

【アルファガン】攻撃力=魔力〈特殊効果:光属性/レイザー〉

【白竜Lv59】攻撃力0/回復力199〈特殊効果:身体回復/光属性〉

【黒竜Lv59】攻撃力0/回復力199〈特殊効果:魔力回復/闇属性〉

防具

【ノワールシリーズ】防御力105/魔法防御力40

〈特殊効果+製作ボーナス:超耐火/耐水/回避上昇・大/速度上昇・極大/重量軽減・中/命中+10%/跳躍力+20%/着心地向上〉

アクセサリー

【ダテ眼鏡】防御力5〈特殊効果:なし〉

【ノワールの証】〈特殊効果:なし〉



天狐族Lv59

《双銃士》Lv78

《真魔銃》Lv1《操銃》Lv22《短剣技》Lv25《拳》Lv48《速度強化》Lv100※上限《回避強化》Lv100※上限《魔力回復補助》Lv100※上限《付与術改》Lv1《付与練銃》Lv1《目で見るんじゃない感じるんだ》Lv26


サブ

《調合工匠》Lv28《上級鍛冶工匠》Lv3《上級革工匠》Lv6《木工工匠》Lv34《上級鞄工匠》Lv8《細工工匠》Lv42《錬金工匠》Lv40《銃工匠》Lv36《裁縫工匠》Lv15《機械工匠》Lv19《調理師》Lv16《造船》Lv17《家守護神》Lv49《合成》Lv48《楽器製作》Lv5《バイリンガル》Lv2


SP 2


称号

〈もたざる者〉〈トラウマプレゼンター〉〈略奪愛?〉〈大商人〉〈大富豪〉〈摂理への反逆者〉〈初代MVP〉〈黒の職人さん〉〈創造主〉〈やや飼い主〉〈工匠〉〈呪われし者〉

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