Platinum Magician
いつ更新できるかわからんとか言ってたくせに、割かし早く更新しております。でも!次回はほんとに判りません。来週から文化祭+テストなので。何考えてんですかね、僕の学校は。今回は新キャラが登場。サブタイは、多分本文を読んでいただければ判ると思います。ではどうぞ!!
「Ah, I decided it. I stays in Japan for a while. I decided it. Be not annoying.There is a guy who wants to meet, too and may have to do thing. Meanwhile, that is leaving in you.・・・ Ah, then,becoming it(ああ、決めた。暫くの間、日本に滞在するよ。決めたんだ。うるさいな。会いたい奴も居るし、やらなきゃいけない事もあるんだ。その間、そっちの事はお前に任せるからな。・・・じゃあな)」
羽衣町・一丁目・桃栗台・夜。オフィス街であるここ、桃栗台のとあるビルの屋上に、声が響く。黒い人影が、闇に溶け込む様にして立っている。
黒い人影は手にしていた携帯電話をポケットに仕舞う。
「・・・仙宮寺 竜夜・・・」
携帯電話を仕舞った変わりにポケットから出した紙切れを、流暢な日本語で読み上げる。
「楽しみだ・・・・」
紙切れを仕舞いなおして、人影は25階建てのビルから軽々と飛び降りた。
月明かりが雲の合間から垣間見えた。
「リューヤあ?どうしたんだ一体!まさかお前が遅刻しないなんて!お前は遅刻ありきのお前だろうが!そんなに簡単に自分を捨てて良いのか?そんなに簡単に自分のキャラを捨てて良いのか!?俺は遅刻しないお前なんて認めないからな!」
始業五分前に席に着いているリューヤを見て、天然パーマの曽根崎 一平が吼える。リューヤを見て、自分が遅刻したと勘違いしている生徒もちらほら見える。
「うるっせえなあ・・・。俺、今落ち込んでんだ・・・。お前のクルクル頭を見ているのさえも腹立つ」
あからさまに嫌な顔をしてリューヤが答える。
「ひどいっ!そんな事言う人だと思わなかった!私、騙されたのねっ!やっぱりあの時、太一さんについて行った方が幸せだったんだわ!」
一平が急に女言葉を使い出す。それを聞いて、リューヤの眉間の皺が一層深くなる。
「おい、お前の妄想内に俺を出すなよ」
と、リューヤの左横の席の黒須 太一が言う。本気で嫌がっている。
「まあ、置いといてと。なんだよ、本気で機嫌が悪いのか。ったく、そうならそうと言えよ」
初めから言ってるだろ、とリューヤは呟く。そして、ふと斜め前の空席を見て、
「神部・・・まだ来てないのか?」
と、声を漏らした。
「あ?ホントだ。珍しいな。あいつ、基本二十分ぐらい前に来るだろ。休みか?」
一平も気がつく。いつも翠子と群れている女子が、手持ち無沙汰のような感じで、机に座っている。
「はーい、席に着け!あれ、仙宮寺?何でお前が居る?あれ、神部は?何であいつが居ない?」
雛川教諭が珍しい生き物を見るような目で、リューヤを見る。そして、空いている翠子の席も。
「お、遅れてすみません・・・、病院に行ってたもので・・・」
後ろの扉から、控えめに翠子が現れる。
「ああ、来たか・・・て、なんだ神部?イメチェンか?そんなに髪をバッサリ・・・しかも、足、大丈夫か?」
雛川教諭が言ったとおり、翠子の腰まであった髪の毛は、肩の長さまでバッサリと切られており、さらに右足には包帯が太ももから脛の中ほどまで巻かれている。
「あ、はあ・・・」
と、翠子は曖昧な返事をする。そして静かに席に着いた。
「・・・まあ、気をつけろよ?さて、ホームルーム始めるぞ」
雛川教諭が出席簿を取り出す。翠子は体を小さくして、じっと座っていた。
「どうした、喧嘩にでも巻き込まれたのか?」
休み時間、リューヤは翠子に聞いた。
「あ、ううん!ちょっと・・・・」
もごもごと口ごもる。翠子が、そっと手を怪我した右足に添える。
「なんでもないよ。気にしないで」
明らかな作り笑いを浮かべる。リューヤはこれ以上聞いても無駄か、と思い、席に着いた。
放課後。寧子と響と一緒に帰る。
空はどんよりと曇っていて、辺りは薄っすらと暗い。
「・・・・・・・・・・・」
沈黙が三人を包む。寧子は額に汗を浮かべ、響は手を握り締めている。
「・・・っあ、そういえば、今日、私調理実習があったんですよ!クッキー作ったんで、後でリューヤさまに差し上げますね!」
精一杯の明るい声で寧子が言う。返事が無い。寧子は泣きそうになる。
リューヤが大きな溜め息をついた、その時だった。
「なんだあ?腑抜けたツラしてるなあ」
上から声が聞こえた。
三人は咄嗟に身構える。
「強くなっているどころか、弱くなったんじゃねえの?リューヤ」
声の主は、電柱の上に立ち、長く、黒い上着のポケットに手を突っ込んでいる。フードをすっぽりと被り、顔は見えない。
「・・・誰だ」
リューヤは静かに聞いた。印を結ぶ。寧子は片足を上げ、響は既に術を発動する準備をしている。
「おいおい、忘れたのかよ。俺だよ、俺」
バサリとフードを脱ぐ。銀髪に翠の眼。十字架のネックレスをつけた若い男である。なかなかの美青年だ。
「・・・・シモン!お前、シモンか!?」
リューヤは動揺を隠しきれない様子で、相手の名を呼ぶ。寧子と響も、目を見張る。
「その通り」
にっと笑って、シモンと呼ばれた男は電柱をけり、勢いをつけてリューヤ達に向かって飛び降りる。
「俺は白銀の魔術師・・・・」
そういって、シモンは腰に付けた鞘から、レイピアを取り出し、リューヤ達に向かって構える。
「シモン・フォーマルハウトだ!!」
如何でしたか。銀髪のシモン。始めは金髪でしたが、通り名の方が上手く考えられなかったので、銀髪に変更。今度は金髪のキャラも考えたい。
恐らくこの二人、次回辺り戦うでしょう。あと、翠子の髪が短くなったわけも・・・。失恋ではござりませんので、安心してください。誤字脱字・矛盾点・英語の間違い・感想、首を長くしてお待ちしております!