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陰妖師  作者: スズメバチ
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Don’t follow!

二話目でございます。

サブタイはこれであっていれば「ついて来るな」。

日本語、英語の順でタイトルはつけていこうと思っていまする。

英語が一番苦手なので、なんかおかしいと思ったらすぐにご報告お願いします。 じゃあなんでサブタイ英語でつけようと思ったんだ自分!

 仙宮寺(せんぐうじ)家の朝は賑やかだ。

「若頭の朝食は用意できたか?ああっ!今日は和食だろうか?イヤ、昨日も和食だったから、今日は洋食か?いや、でも親方様は朝はご飯と味噌汁だし!」

「若旦那の身支度の用意はいいか?おいっ!櫛はどーした?あと、手ぬぐい・・・じゃなくて、なんだっけ。あ、はんかちーふだ!はんかちーふ!あと、ちり紙・・・じゃなくて、てぃ、てぃっしゅーだ!」

 リューヤはうんざりする。

「おはようございます、若旦那!今日も凛々しいです!」

アヤカシサイドから、紫の髪をした少女が出てきた。顔は大きな眼がツンとつりあがっていて、口がちょこんとついている。美少女の類に分類されるのだろうか。着物で、帯を前で大きめに結い、袖をヒラヒラ振っている。

寧子(ねこ)!ちっくしょう!ずるいぞ抜け駆け!若頭!今日も爽やかな笑顔、素敵です!」

陰陽師サイドから、若い男が出てきた。銀髪を後ろでひとつに結び、平安時代の貴族のような格好をしている。

「おあ!(ひびき)!フン、あなたが遅いのが悪いんでしょお。若旦那の側近として恥ずかしいと思わないの?だから陰陽師は嫌いなのよ!」

寧子(ねこ)と呼ばれた少女は、銀髪の男を足蹴にする。

「ああ!?この猫娘が!ケモノ臭いんだよ。ちゃんと風呂はいれ!」

(ひびき)と呼ばれた男は、少女の足を掴み、屋敷の外の蔵のほうへと飛ばす。少女は瓦に着地し、その反動で地面に軽々と降りたった。

「なにすんの!この犬!」

「い、犬ではない!苗字にイヌという字が入っているだけだ!」

二人の言い合いは止まらない。リューヤは食卓についた。

「若頭・・・、和か洋かどっちがいいか判らずに用意してしまいました・・・。ですが、自信作です。ご〇んですよトーストと、マーマレード入り味噌汁です・・・。美味ですよ・・・」

陰陽師サイド。青白い顔をした、三角巾を頭につけた男が、お盆を食卓に置いた。

「若旦那ぁ!手ぬぐい・・・じゃない、はんかちーふは花柄と唐草模様、どっちが良いですか!やっぱ男は唐草ですか!分かりました!」

答えを必要としていない質問がアヤカシサイドから発せられる。声の主は、いかつい顔をした大男だった。

 リューヤの怒りが頂点に達した。

「こんなん食えるかあ!」

今時珍しいちゃぶ台返し。三角巾男に味噌汁が浴びせられる。

「あと、はんかちーふって何!?黄色い!?古いんだよ何もかも!模様なんてどっちでも良いわ!」

ベシっとハンカチが大男の顔に投げつけられた。

 三角巾男はそのハンカチで自分の顔を拭き、びしょびしょになったそのハンカチをもう一度大男の顔に投げつけた後、リューヤの両肩に手を置いた。

「・・・良いんですよ若・・・。反抗期なんて誰にでもあるものです。私達はそれを広く受け止めましょう・・・。男はやはり、包容力・・・」

「その反抗期の原因がテメーらだああ!」

肩に置かれた手を振りほどき、三角巾男をビンタ。大男は、後ろで「やはりトンボ柄が良かったのかな・・・」とぶつくさ言っている。

 「カカカ、賑やかじゃいのう、我が家は」

 「ええ、ほんとに」

まともな朝食を食べながら後ろのほうで祖父と母が笑っている。

 こうなる事が予想できたのか、茶碗や味噌汁などは、床に置かれていた。

「いいか!お前らがこうやっていっつも俺の邪魔をするの!ああっ!もうこんな時間!」

リューヤは鞄を引っつかみ、玄関の扉を開けた。門へ向かう。石の通路を駆けようとすると、上から黒い影が降ってきた。

「若旦那!ゆきましょう!」

「若頭、お供いたします!」

先ほどの、寧子と響である。学校の制服を着ている。そんな二人に言うことはただ一つ。

「くるな」

である。

「えー、若旦那、やっぱり反抗期ですか?昨日も一人で行っちゃうし、一人で帰っちゃうし・・・」

「寧子。お前も無粋だな。若様もお年頃なのだ。発情・・・じゃない。いわゆる思春期だ。そんな事も分からないから、お前はいつまでも寧子なのだ」

「意味が分からない!何?寧子である事がいけないのかこのイヌ!」

こうなってはきりがない。リューヤは最終手段を使う事にした。

陰術(おんじゅつ)、幻影!」

右手で印を結び、叫ぶ。すると、ボンっと目の前に猫じゃらしとたいまつが現れた。

「くらえ!」

寧子にむかって猫じゃらしをふる。寧子の目が輝く。

「それ!」

屋敷のほうへと投げる。寧子はそれを追っかけていった。

響のほうに向き直り、ストレートにたいまつを投げつけた。

「げっ!」

響が隙を見せる。それを見逃さず、リューヤは門に向かって駆けていった。

「ふ、やったぜ俺!幻術なんぞ朝から使いたくなかったが・・・」

学校に向かって走る。すると、後ろから爆走音が聞こえてきた。

「若あああ!甘いですぞ!イヌは火に弱いですが、私は犬ではなあい!」

「若旦那ァ!もう同じ手には引っかかりません!私が昨日と同じ手に捕まるとお思いですか!」

と言いつつ寧子の手にはしっかり猫じゃらしが掴まれている。

「ちっくしょおお!」

リューヤは叫び、住宅街の塀に飛び乗った。近道をするつもりだ。が、その計画は失敗に終わった。道の反対側から人が歩いてきたからだ。人の目から逃げ切るのは難しい。

 塀から飛び降り、学校へと駆ける。チャイムが聞こえた。


「今日も元気に遅刻、ご苦労様」

ホームルームが終わり、休み時間、一平(いっぺい)が肩にポン、と手を置いた。

「うるせえよ・・・」

もうリューヤはぐったぐただ。

 なんとかして明日の撃退策を考えていた、そのときだった。

「仙宮寺君、ちょっといいかな?」

「仙宮寺君、少し話が」

同じタイミングで二人の声が聞こえた。寧子と響である。

「あ、あれ、隣のクラスの梁間(はりま)寧子と隣の隣のクラスの塰狗(あまいぬ)響じゃねーの?仲よかったのか?」

一平が聞く。

「ああああ!まあな!たまたまな!帰る方向がおなじだったりする!ではっ!」

ダッシュで二人の元に行く。双方の肩を掴み、階段の踊り場へ引きずっていく。

「何してんだ。学校では話しかけんなって・・・」

「緊急事態です。桜綾(おうりょう)市で、謎の殺傷事件です。残された痕跡から、恐らくは・・・」

寧子が真剣な眼で言う。響は携帯で桜綾市の地図を出した。

「今夜・・・行くか」

リューヤは眼をつぶり、少ししてから開けた。その眼には、何かが秘められていた。

























いかがでしたか。

猫娘で寧子って・・・。くどっ!しかも寧子の寧って変換しても出ないからわざわざ「寧々」って打ってから「々」を消してんのに!

誤字脱字、感想お待ちしております。よろしくお願いします。

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