「こりゃ少子化改善しねぇわ……」と思える残酷なデータ
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回は「こりゃ、少子化なんて改善しねぇな……」と思えるデータについてそれぞれ解説していこうと思います。
質問者:
でも、18~34歳の未婚者の8割以上が「いずれ結婚するつもり」
と答えているのでそんなに悲観する必要も無いんじゃないですか?
https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/doukou16_gaiyo.asp
◇収入面の「政府による不作為」
筆者:
確かに婚姻数は堪えていたりと前向きなデータも確かに存在しますけど、基本的には「こりゃ無理だ……」と思えるものばかりです。
順番に解説していこうと思います。
まずは、結婚の最大の条件としてあるのは「お金」だと思うのですがその貯金が絶望的なのです。
20代の独身者の平均貯蓄額は、平均値が176万円、中央値が20万円
20代の既婚者の平均貯蓄額は、平均値が214万円、中央値が44万円
30代の独身者の平均貯蓄額は、平均値が494万円、中央値が75万円
30代の既婚者の平均貯蓄額は、平均値が526万円、中央値が200万円
https://www.mizuhobank.co.jp/academy/20230901_2/index.html
となっています。平均値ベースで見た場合は独身者と既婚者の差はありませんが、
中央値は2倍以上と顕著なまでに差があります。
とは言え、既婚者中央値20代44万と、30代200万というのもそんなに多いとは思えません。子育てや家の頭金を考えた場合全く足りないと言って良いでしょう。
ストック(貯金)が無いとなると年収での競争になっていくのはこのためだと思います。
質問者:
確かに若い方でそんなに貯金がある方がいらっしゃる印象は無いですね……。
筆者:
次に、どうして貯金を出来ないのか? と言いますと、日本では「全世帯型社会保障」を名目に減りゆく若い世代で高齢者の年金と保険を負担しているというシステムになっています。
https://www.aeonbank.co.jp/column/annualincome/tedori/suii/
こちらのサイトの図では専業主婦の妻と15歳以下の子供2人がいる会社員の手取りは2000年では514万円だったものが、2025年は464万円と50万円も減っているんです。
「少子化対策をしている」と言いながら配偶者特別控除や年少扶養控除などを廃止しているのが致命的だと思います。
結婚していない世帯には配偶者特別控除や子供への給付金などもありませんからもっと収入としては少ない可能性が高いです。しかし、引かれる金額としては収入が同じであれば同じか控除が無い分多いまであります。
勿論、個々人の努力の蓄積度合いの差によって収入と言うのは変わると思います。
しかし、25年前や30年前と比べて同じ年収でも「貯金がしにくい構図」になっていることは紛れもない事実だと思います。
質問者:
確かに、税率は25年で様々な項目が増えたみたいですからね……。
筆者:
社会保険料(健康保険、厚生年金、介護保険、雇用保険)の合計負担率は労使折半分を合わせたら3.4%上昇、消費税は5%上昇、再エネ賦課金導入など事実上の増税も含めたら枚挙に暇もないでしょう。
「事実上の増税」も「増税」と認めて国民の前に晒して議論することが大事だと思いますよ。
100歩譲って老後の保障があるのであれば問題ないですが「NISAで年金の足りない分は補ってね」と政府は自らの年金の不備を事実上認めているわけです。
年金受給も改悪の可能性も高いですし、将来不安しかないために収入面において結婚できる見込みが政治的要因で下がり続けているという事です。
◇「無子世帯」の増加
質問者:
筆者:
また保険料の106万円の壁が事実上廃止され、主婦保険の縮小や、年金扶養の縮小、配偶者控除の縮小など結婚へのインセンティブが更に減っていこうとしているんですから本当に狂気としか言いようがありません。
さらにこの上で問題なのが「無子世帯」と言うのが非常に増えているんです。
結婚してから5年~9年経過した時点で子どもがいない夫婦の割合は、1977年では4.2%だったのに比べ、2021年では12.3%と3倍になっています。
https://machicon.jp/koigaku/column/394399/
質問者:
筆者:
やはり晩婚化が一番大きい要因でしょう。
不妊治療が発達してはいますけど、それでも「年齢の壁」というのは非常に高く、それらの治療も非常にお金がかかる上に回数を重ねれば心身ともに削られるでしょう。
これは奨学金の返済などで先ほど見た通り貯金が進まないような状況になっているのも大きいと思います。給付型奨学金を増やし貸与型を廃止するなどと言った施策が必要だと思います。
その上で共働き世帯が8割まで増えながらも生活が苦しいと答えた割合がその中で6割となっています。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025070400857&g=soc
結局のところ児童手当を増やしても控除を減らすと言った錯綜した政策をしていると「本当にやる気があるの?」と疑心暗鬼にもなりますからね。
また働いていると子育てをしている時間と言うのは限られているのでまともに育てられないぐらいなら産みたくないと言う思考の方もいらっしゃると思います。
質問者:
共働きをしているのに生活が苦しかったらそりゃ子供と言う一段階上のステップには行きにくいですね……。
◇「良い相手」がいない
筆者:
ここまでは主に政治的な悪い側面を重点的に見てきましたが、若者の意識が変化しているというのがあるんですね。
交際相手がいない独身者をみると、「よい出会いがない」の回答割合は67.3%と言うデータもあるんですね(東京都在勤若者世代が回答者)。
https://www.nippon.com/ja/japan-data/h02102/
質問者:
筆者:
結局のところSNSやタレントなど煌びやかな世界を目の当たりにすると、
「もっといい相手がいるのではないか?」という視点で異性を見たり「あの人に比べるとここが劣る」などと言った減点方式で測ってしまったりするんです。
そう言う視点で婚活をしてしまったりすると、中々結婚に踏み切れないまま時間とお金をいたずらに消費してしまったりするんです。
マッチングアプリなどで選択肢が多すぎるとそう言う思考に陥ってしまったりもするんですね。
これを「選択のパラドックス」と言ったりします。
https://www.ibjapan.com/area/tokyo/52109/blog/165365/
質問者:
相手の理想を高く持ちすぎると結婚できなくなるってことですか……。
筆者:
ただ、結婚なんて一生の内にそう何度もポンポンとするものでもないですからね。
子供が出来ても早期に離婚してシングルマザーで苦しんだり、会えない子供のために養育費を送り続けることにもなりかねないので、慎重に慎重を期すというのは悪いことでは無いように思います。
ただ、結婚願望があって必死になって自分を磨いて婚活をしているのに成果がちっとも出ない……それも高望みのせいだとなったら本末転倒なのかなと思います。
自分が相手に対して「何を一番妥協できないのか?」その点をよく精査する必要があるのかなと思います。
例:年収、容姿、身長、性格、体臭、趣味について、金遣いの荒さなどの中から一番大事なもの
後は減点方式より加点方式の方が精神衛生上良いでしょうね。
人間なんて良いところと悪いところ両方を兼ね備えたデコボコな方ばかりですからね。
質問者:
確かに、良いところをどう見てあげられるかが大事かもしれませんね。
筆者:
今の世の中、かつてより税制という面において不遇であることは間違いないですが、そう言った環境で育った子は凄く強いと思います。
植物だって過酷な環境でも芽が出た場合は水さえあれば育ったりすることありますからね。
子育てがしにくい税制で子供が少ない世代になればなるほど世間から重宝されるようにもなりますから、マイナス面だけでは無いと思います。
色々な状況の中、子育てしている皆さん本当にお疲れ様です!




