表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/69

第18話 探知スキル

 その後、二匹のホーンラビットを討伐した。

 俺の討伐ポイントは6。ミレットは9だ。

 ミレットは、あと一匹討伐すればレベルアップ出来る。


「ここだね!」


「おお! 到着しました!」


 俺たちは、二階層へ続く階段に到着した。


「ミレット。どうする?」


「シンシアから受けたアドバイスですが、二階層はレベル2になってからの方が良いそうです」


「じゃあ、入り口に戻りながらホーンラビットを探して討伐しようか?」


「はい。そうしましょう!」


 俺の提案にミレットも賛成した。

 俺たちは来た道を戻る。


(あっちにいるな……)


 俺のスキル【気配察知】が仕事をしている。

 気配察知はパッシブスキルのようで、『なんとなーくだけど、あっちに何かいるな……』と感じることが出来る。


 距離や数はわからない。

 ぼんやりと感じるだけだ。


 それでも魔物から不意打ちを喰らわなくなるし、魔物を探すのにありがたいスキルだ。


 昨日、新人研修の後。

 先輩冒険者たちが、『気配察知持ちはいるか? ウチに入らないか?』とスカウトをしていた。

 先輩たちからしても有用なスキルなのだろう。


「ミレット。ここを左に曲がってみようか?」


 俺は気配を感じた場所で、通路を左に曲がろうと提案する。

 ミレットがちょっと心配そうな顔をした。


「大丈夫ですか? 迷いませんか?」


「うん。左に曲がって、ちょっと進んだらここに戻ってくるから大丈夫だよ」


「でしたら、左へ行ってみましょう」


 左へ曲がって進むと、五人組の冒険者パーティーがいた。

 どうやら俺が感じた気配は、彼らのようだ。


「先客がいるね。引き返そう」


 俺たちは通路を戻り、また出口へ向けて歩く。


 なるほどスキル【気配察知】は、魔物だけでなく人の気配も察知するのか……。

 まあ、それでも、獲物を求めて無闇に歩くよりはマシだろう。


 また、【気配察知】にひっかかった。

 右に何かいるな?


「右へ行ってみよう」


 通路を右に曲がり進むとホーンラビットがいた。


「見つけた!」


「やりましょう!」


 当然だ!

 俺は獲物へ向けてダッシュする!


 ホーンラビットとの距離を潰し、同じように盾でホーンラビットの相手をする。

 ミレットが魔法を撃ちやすい位置にホーンラビットを誘導する。


「撃ちます!」


「了解!」


 俺はサッと身をひるがえし、ホーンラビットから距離を取る。


「ファイヤーボール!」


 ミレットの杖の先からソフトボール大の火の玉が発射された。


 ゴウ!


 ファイヤーボールは、唸りを上げてホーンラビットに襲いかかった。

 ミレットが放ったファイヤーボールが、ホーンラビットの頭部に直撃し、ホーンラビットは煙になって消え魔石がドロップした。


 多分、これでミレットの討伐ポイントは10になったはずだ。

 レベル2にレベルアップ出来る。


「ミレット。レベルアップかな?」


「はい! 討伐ポイントが10貯まりました!」


 ミレットはニコニコ笑っている。

 嬉しそうだ。


「俺が見張っているからレベルアップしちゃいなよ」


 スキル【気配察知】に反応はない。

 突然、魔物に襲われる心配はないし、万一襲われたとしても一匹なら俺一人でも対応出来る。


 ミレットは、ちょっと考えてから返事をした。


「では、見張りをお願いします。ステータス! オープン!」


 俺はミレットに背を向けて、ステータスボードを見ないようにした。


 これでミレットはレベル2。

 俺はあと三匹討伐すればレベル2だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

★☆★ランキング参加中です!★☆★

クリック応援よろしくお願いします。

小説家になろう 勝手にランキング

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ