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世界の中心の死神  作者: 厨房
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第1話

今ならまだ引き返せる。

読むのはやめておけ。

いつからここの空気はこんなに汚くなったのだろう。

呼吸にすら嫌気がさす。

2032年、いや今はR2年と言った方が正しいのか。

2022年より始まったロシアのウクライナ侵攻が2024年にロシアの勝利で決着。

その後、

調子づいたロシアはそのまま西へと侵攻を進めた。

ポーランド、スロバキア、ハンガリー、と侵攻して

ヨーロッパとの全面戦争へ激化していった。

これが2027年の出来事。

それから約3年、

ユーラシア大陸全域がロシアの植民地となって大戦が終わり、

現在世界は混乱のまま2年が過ぎた。

約5年前、当時のアメリカ政府はロシアの対応を全て

ヨーロッパへと任せた。

その結果ヨーロッパは無くなり、ユーラシア大陸からの資源が完全に途絶えた。

現在日本では火力発電に必要な化石燃料が足りず、

政府の政策によって一般家庭は電気が使えないらしい。

らしいとはどういう意味かって?

俺は確かに日本人だが今はアメリカにいる。

約2年前、ヨーロッパが敗北してすぐにアメリカは

同盟を結んだ各国から優秀な科学者を集め、対ロシアの兵器開発へと乗り出した。

俺はその中に選ばれた科学者の1人だ。

生命科学を中心に研究していた俺だが、

今はドーピング薬みたいなものを研究している。

正直こんなのは有機化学者にでも任せたいが、

肝心の有機化学者の数が足りない。

お偉いさん方も焦っているのか、

科学と名に付くものを研究していた奴らを片っ端からこの研究に参加させている。

基本的身体能力の強化なんてステロイドで事足りるのに、

お偉いさん方の考えることは分からない。

そんなお偉いさんの考えることを想像するくらいなら、

一種類でも多くのパターンを合成したい。

と言っても合成に必要な物質を合成するところから始める

回りくどい方法しか取れないのだが。

それも世界の試薬売り上げ1位を誇っていたBASFがロシアの植民地となったドイツの会社だからだ。

この調子で研究を行っていたらロシアが攻めてくる前に体が腐ってゾンビになっちまいそうだ。

ささっとこんな研究終えて安全に暮らしたい。まだまだ終わりは見えないが。



こんなモノ読む暇あったら勉強でもしろよ。

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