15:ウィル走る
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不定期連載です。
ウィルの回です。
15:ウィル走る
門の外で身体強化。
一番得意な魔法だ。
早く走るためにいつも使っているが、準備運動も必要だ。
体はすぐに柔軟に動いてくれるわけではない。
目指すのは、ここから二日ほどの街。
以来の官僚をしたらすぐに戻ってくるつもりだが、余裕をもって、ルードには一週間としてある。
砂煙を立てながら走る姿は、この辺りのものならよく見る光景だ。
身体強化を使うものの特徴なのだろう。
目指す場所まで何もない街道を走り抜けると、水場に来た。
小さな川辺だが、水分補給と休憩にはもってこいだ。すくって水を飲む。頭から水を浴び、ほっと息をついた。
いつの間にか日が暮れかけている。
夜は走るのは危険なので、このままここで一晩明かすことになるだろう。
近くで小枝などを拾い、焚火を作る。
火おこしをすれば、魔物は近づいてこないからだ。
周囲を探りながら、食事と仮眠。
慣れているとはいえ、疲れはする。
それでも街道はほかより安全だし、この辺りはウィルを傷つけられる魔物はいないのも確かだ。
陽が昇り始めるころ、再び走り出す。
途中で承認馬車とすれ違い、そろそろ目的の場所が近くなってくるのも感じる。
スピードを落とし、街の門に近づいた。
ギルドカードを提示し、中に入る。
前の街よりは大きな街に当たるからか、活気に満ちている。
王都に近いよりも少し離れたほうが、流通が盛んなのは間違いない。
依頼の品を届け、ギルドで官僚の報告をし、宿をとる。
疲れた体には、睡眠と休養が必要だ。
体を清めた後、すぐにベッドに寝転んだ。
体力の回復をしたら、朝にはここを出なければならない。
すぐに眠りについて、体力の回復をする。
朝は早かった。
「さて、帰るか」
門を出て、伸びをする。
身体強化だ。
すぐにトップスピードで走りだした。




