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氷室の野望(仮)第壱巻 ~戦国突入編~  作者: 和音
本編

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44/50

44 続きからはじめる(1568年3月29日 織田家・足利家)【それぞれの思惑】


義昭公はいま、なんと言った?


―「おぬしがもう一人のプレイヤーか」


は?

えええ??


後ろを見ると、信広(誠人)が目を見開いて驚愕の表情。

そして。


「今なんと言った?」

信広が呟く。


「貴様!まだ無礼を働くか!!」

明智光秀がさらに激高する。


これはいかん。

マズい。


「待たれよ!」

口を出す。

「我が家臣が失礼いたしました。

義昭様の御言葉、しかと承知いたしました。

これより本能寺へ戻り再度思案したく。

何卒ご容赦を」

そう言って頭を下げた。


「ふふ、よかろう。よくよく考えよ」

義昭公が言う。


お互いが相当に頭が混乱していたのだろう。

義昭公も"上から目線"での物言いを隠さなかった。


「これにて失礼(つかまつ)る」

そう言うと、信広らを引き連れて本圀寺を出た。



本能寺への帰路。


「すぐに京を出る」

馬へ乗ったまま前を見据えて皆へ伝える。


「姉ちゃ……殿。申し訳ございませぬ」

信広が騎乗したまま頭を下げたのが分かった。


私はすでに落ち着いていた。


「よい。遠からずこうなっていた」

続ける。

「半兵衛、異存はないな?」

「は。京は如何いたしますか?」

「捨ておく。四将も共に引き上げる」

「それがよろしいかと」

半兵衛は、何事もなかったように落ち着いている。


「して、どこからを守りますか?」

半兵衛がさらに聞いてきた。


そこだ。

京より以東か、南近江を防衛ラインにするか。

はたまた美濃か。


「半兵衛の意見は?」

(それがし)が義昭様なれば、松永久秀殿に北上させます」

「やはりか」


大和から北東へ行けば南近江だ。

私でもそうする。

ならば――


「美濃まで下がる。それから浅井長政へ使いを出せ。

美濃の境まで兵を出してもらえ」

「はっ。この半兵衛が参ります」

「頼むぞ。一刻の猶予もない」

「心得ましてございます」

そう言うと、半兵衛は馬を飛ばし駆けて行った。


「恒興」

「ははっ」

「皆へ即時出立する旨伝えよ」

「はっ。承知仕りました」

恒興も馬を飛ばし駆けて行った。



本能寺へ戻ると、すぐに信広を部屋に呼んだ。


「ごめん、姉ちゃん……」

信広は滅茶苦茶ヘコんでいた。


それを見て思わず笑ってしまった。

「いいよ。それよりもまさか足利義昭がもう一人のプレイヤーだったとはね……」


統率91、知力93という高いパラメータ。

鋭い物言いと、異常なほどの行動力。


現実世界に居た時、PCモニタの表示。


―OTHER ACCESS POINT: KYOTO AREA

―(他のアクセス地点:京都圏)

―DEVIATION SIGNATURE DETECTED

―(逸脱の痕跡を検出)


これがまさか足利義昭だったとは……。


「でさ、やっぱりここは退く?」

「うん、その方がいい」


―足利義昭を討つ。


正直言うと、真っ先に頭に浮かんだのがコレだった。

でも、コレをやっちゃうと大義名分は失われて、忠誠心ダダ下がりで家臣の離脱も恐らく出る。

何よりも歴史乖離率の急増は間違いないだろう。


「ここはいったん退こう。情勢含めて見極めたい」

「分かった。たださ……」

「ん?」

「バレてるのは俺だけだ。姉ちゃんはまだバレてない」

「そうね。そこはまだ有利なところだと思う」


この有利なところをどう生かすか。

これからが大事だ。


こうして、美濃への撤退を決めたのだった。




--------------------------




一方――足利家。

信長一行が去ってすぐ。



ついに見つけた。

まさか信長のあれほど近い存在に潜んでいたとは。

これは千載一遇だ。


「光秀」

「はっ」

「松永久秀に使いを送れ」

「は」

「大和よりすぐに出立し南近江を攻めよ、と」

「……よろしいのですか?」

「せねばならん。恐らく信長はもうここには来ぬ。

すぐに京を出るはずだ」

「ははっ。承知いたしました」

そう言うと光秀は走っていった。


ここが勝負どころだ。

もうじき征夷大将軍にもなる。

あとは織田信広さえ討てば、管理者権限か手に入る。

他はどうとでもなる。


「くく……あはははははは」


部屋中に義昭の笑い声が鳴り響いた。



これが、周辺国を巻き込んだ大戦となる『南近江の合戦』のはじまりであった。



<1568年3月29日時点>

―歴史乖離率:8.4%

―安定化モジュール:通常出力

―現実世界アンカー不安定率:不明(無効化処理済)

―管理者権限保有者:氷室真紀


織田信長(34)…統86  武63  知83  政73  魅85 【真紀】

織田信広(36)…統41  武66  知74  政69  魅80 【誠人】

柴田勝家(42)…統89  武88  知59  政69  魅84 

丹羽長秀(33)…統79  武72  知80  政75  魅72

木下秀吉(31)…統75  武63  知80  政75  魅84

竹中重治(24)…統81  武34  知92  政88  魅82

林秀貞 (55)…統52  武44  知68  政72  魅57

前田利家(29)…統77  武83  知64  政43  魅72

滝川一益(43)…統79  武84  知71  政69  魅80 

池田恒興(32)…統71  武73  知70  政74  魅76

村井貞勝(48)…統41  武33  知72  政90  魅84

木下秀長(28)…統70  武61  知75  政83  魅87

佐々成政(32)…統75  武80  知62  政53  魅71

森可成 (45)…統75  武77  知68  政65  魅69

足利義昭(31)…統91  武49  知93  政71  魅79 【恭祐】

明智光秀(40)…統75  武78  知81  政73  魅76

細川藤孝(34)…統72  武63  知86  政84  魅79

松永久秀(60)…統85  武87  知88  政73  魅64

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