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【仮名では無くこういう作品名です】氷室の野望(仮)  作者: 和音


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11/19

11 続きからはじめる(1567年4月15日 徳川家)


目の前に浮かぶのは、選択肢。


―1. 母娘の親睦を深める

―2. 情報収集(築山派の動向)

―3. 将来フラグ対策


3番、物騒すぎる。


でも当然3だよね。

えいっ。目力クリック。


私は築山御前の袖をちょこんと掴む。

「ははうえは、いつもお忙しいから」


築山御前の目が柔らかくなる。


―築山御前 好感度 +8

―内部政治安定度 +2


いいねいいね。


すると家康が立ち上がった。

「ならば皆で参るか」


え、みんなで?

忠勝と康政も来る流れ?

豪華すぎる。


その瞬間、またノイズ。

ピシッ。


視界右上が赤くなる。

―歴史乖離率:1.8%

―安定化モジュール:出力上昇


出力上昇って何。




---------------------------------




現実世界――

同時刻。


PC画面の裏側で、AIログが静かに流れていた。


―deviation detected

―long-term cascade risk: minor

―corrective probability seeding initiated

―(逸脱を検出)

―(長期的な連鎖リスク:軽微)

―(是正の成功確率を計算するための初期化処理を開始)

 ※()内は訳




---------------------------------




岡崎城――はじまりの部屋(いま命名した)


誠人が小声で言う。

「姉ちゃん、今一瞬画面チカッとした」

「うん。見えた」


「なんかさ……俺のステータス、ちょっと変わった」


は?

目力で誠人(本多正信)の△をクリック。


―知力:57 → 60

―政治:41 → 44


え。


「何した?」

「何もしてない」


AI補正?

それとも――

adaptive_history_stabilizer。


歴史を"大きく外れないよう"に人物能力を自動補正している?

つまり。

歴史を改変しようとすると、世界が帳尻を合わせにくる?


うわ。

これ、ただのゲームじゃない。


誠人がにやりと笑う。

「面白くなってきたじゃん」


私はゆっくり息を吐いた。


怖い。

でも。


最高に楽しい。


築山御前が優しく言う。

「参りましょう、お亀」


私は小さな手を握り返す。

――この人を救えるかもしれない。


でも。

もし救ったら?


信康は?

信長は?

本能寺は?

関ヶ原は?


歴史乖離率が10%、20%、50%と上がったら?

100%になったら?


そのとき――この世界はどうなる?

そして――私たちは戻れるの?


さっきの"視界右上赤い状態"の時、視界の端にほんの一瞬だけ見慣れない表示が出た。


―【長期乖離予測:不可視】


不可視って何。

でも私は気付かないふりをした。

だって今は、戦国の風があまりにも気持ちよすぎるから。


そして私は思う。

――歴史を守るゲームか。

――歴史を壊すゲームか。

どっちにする?


歴史乖離率:1.8%。

まだ、ほんの序章にすぎない。


誠人が言う。

「姉ちゃん」

「なに?」

「天下、取る?」


私は笑った。

7歳の顔で。

「当然でしょ?」


三河の空に、春の風が吹き抜ける――




<1567年4月15日時点>

亀 姫【真紀】( 7)…統12  武 3  知69  政26  魅51

本多正信【誠人】(29)…統38  武22  知60↑ 政44↑ 魅65

徳川家康(24)…統70  武72  知69  政70  魅82

築山御前(28)…統14  武 5  知46  政19  魅83

本多忠勝(19)…統69  武85  知57  政49  魅75

榊原康政(19)…統71  武79  知65  政57  魅70

空  誓(58)…統21  武 8  知74  政63  魅88

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