第六十話 いちかはちか
第六十話 いちかはちか
エレベーターを降りて職員だらけのフロアへと行く。「おう!いっちゃん!」と声がかかる。
偉いさんだが、仲の良い職員がいて、タバコ友達だが、濃い見た目も会話しても、振る舞いが九州人なのは一発でわかった。東京や関西でも親が九州人だと、すぐに仲良くなる。なんかそう言うのはある。
クラスの奴は、一匹狼を気取ってる割には偉いさんと仲良いと気になるのか、
「なんで知ってんの」とか時々聞いてくるのである。
「いや、ただのタバコ友達」と言うと、
「ああ、」と言って安心した顔と、小馬鹿にした感で、自分自身がまだ勝っているという表情をするのだ。
そんな事はどうでも良くて、何を言われるのか気になるので、気が気ではなかった。
マイペースな先生は、
「奥のスペースに行ってくれる?!」
と、簡易な個室に促された。
「山谷さん、隠れてこそっとタバコ吸うの辞めてよね。電子タバコでもちゃんと指定場所で吸ってね」
(あちゃあ、早速説教か?!)と思ったが、
「見つかったら、全面禁煙になるからね、タバコ吸いたいでしょ!」
「はい、すみません、気をつけます」
「まーそんな事はどうでも良いんやけど、就職どうすんの?!あまり活動やってないみたいやけど」
「そうですね、忙しいので」
「みんな忙しいよ、せっかく学校にきているのだから、片っ端から行かないと」
「わかってるんですけど、正直年齢でびびっています。そもそも三十五歳までとか、四十五歳までぢゃないですか?!自分の年齢だと面接すら受けれないので、来ないだ電話だけで断られましたけど」
「まあね、さらに山谷さんは、ソフトウエアの会社の経験ないしね」
「そーなんすよね、大学卒業した時は、ソフトウエアの会社に内定何社も貰ったんですけどね、三十年前に 笑笑」
「まー昔はバブルだったし、文系理系の枠がなくなる時代だったしね」
「そーなんすよ、哲学者になりたかったんですけど、思想哲学だけぢゃ、何も解決しないと時代が気づいたんですかねぇ〜理系だけでもなんも解決しないし」
「そうやね、ならば今でも若い人達だけぢゃ解決しないんぢゃないの?!言っちゃ悪いけど、年寄りも必要だよ、いや、ベテランも」
と、二人で笑い出したが、すぐに、
「こんな会社があるんだけど、受けてみる?!」
と、とある会社のパンフレットを見せてくれた。
「大手が新しい子会社を作ったみたいで、面白いやついないか?!と連絡が来て、山谷さん、どうかなぁ〜と想って」
「えっ、紹介してくれるんですか?!」
「まあ、山谷さん、プログラム書くのは、結構きつそうだけど、意外とセンス良いしね。本も出版してるんでしょ、面白いぢゃん。普通のひとぢゃ面白くないと、そこの会社の人は、実験的に面白い人集めてるみたい。けれど、会社的に成果が無いと潰されるとかも言われている。今さらリスクも糞もないでしょ?!」笑笑
またここで二人で笑ってしまった。
「まあ、一、二年くらいは給料貰えるだろうし、冒険好きでしょ」
「はい、もちろん」と言うと、
「ぢゃあ、推薦してあげるよ、面接行って来て」
「え〜っ、ありがとうございます♪」
一気に有頂天になった。
お化けアパートに駅から全力で小走りで、笑笑 帰ったのは言うまでもない。
早苗ちゃんに報告だ。
酒が呑めるぞ〜(^^)
続く〜




