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第四十六話 タイガーバーム

第四十六話 タイガーバーム

お父さん、ミズキさんに見送られて、いっちゃんと早苗ちゃんは、ホテルに帰って来た。明日、日本に帰るのだ。

 一服してからビーチに行き、女の子にマッサージをして貰った。

「マッサージどうですかぁ〜?!」の女の子が、タイガーバーム的なやつで、足とか腕や肩をやってくれるのだ。

 以前、パッタヤにいっちゃんが来た時に、女の子と喧嘩になった事があったのであまりやりたくなかったのだが、早苗ちゃんがやってみたいと言うので、しゃあなしにお願いした。

「気持ちいいわね〜」と早苗ちゃんは上期限だった。

女性同伴だと紳士ぽっく見えるのか、女の子は優しかった。時々アジアの女の子はプライド高く、嫉妬深いので何かと揉める。

いっちゃんの昔のタイ人の彼女はそんな事はなかったが、時々生理的に合わない娘に良く嫌味を言われ、揉めたりするのだ。

「マッサージは自体は好きやけど、あまり苦手」

「へぇ〜女好きの癖に?!」

「置き屋でも、三回に一回は揉める」

「笑笑、タイ人好きなんでしょ」

「好きなのに、何故か時々揉める」

「それより、お父さんそうだった?!」

「全然良い人やん、だらしない人ぢゃないよ」

「そうね、ミズキさんも良い人で良かった、ねえ、就職の事は、そんなに気にしなくて良いわよ、私が当分働けるし」

「ヒモはごめんだよ、何かやるよ」

「小説はどう?!」

「売れる訳ないぢゃん」

 と言いながらも、一度くらい勝負を賭けてみたかった。絶対イケると想った小説は、入賞候補にもならず、カスリもしなかったのだ。

「一、二年くらいなら、食べさせてあげるわ」

「格好悪いよ、呑み代は奢って貰っても、生活まで面倒みて貰うのは性に合わん」

 昨日からイライラしていたのが、少し内臓から湧き上がって来た。

 実は、早苗ちゃんのお父さんが、だらしない人なら良かったかも知らない。

 早苗ちゃんと付き合わずにひとりなら、ウーバー的なやつで、その日暮らしでも良かったのだ。何とか六十歳まで粘って、年金前倒しでプラプラしたかったのだ。

「明日は日本ね、楽しかったわ」

「まあ、心配すんなよ、一緒にずっといたいと想っているから、何とかする」

 いっちゃんは、もう早苗ちゃんを心から大事な人になっていたし、お父さんの彼女のミズキさんも若い女性なので、もう結婚を反対される事もないだろうと想っていた。あとは自分自身がしっかりするだけだ。

「ねえ、昼ごはん何処行く?!」

「何処でも?!」

「路上の汚いお店行ってみたい」

「最近、何処でも綺麗でしょ、観光客が大幅に増えたから」

 最近はもう昔の汚い店はない。皆んな清潔で小綺麗なお店ばかりだ。大昔は汚い屋台をデカくした様な店もあった。

そういう所には行かない日本人も多かった。昔のダイエーみたいな所のフードコートみたい所に行くのだ。清潔だし、安くて安定した味だったからだ。今は路上のお店も綺麗で、観光客もいっぱいだ。

「まあ、とりあえず行ってみようか」

ビーチでシャワーを浴びて、ウォーキングストーリー周辺をプラプラした。

なんと町のど真ん中に汚いけど、老舗っぽい現地人しか行かなそうな店があったのだ。

「あそこがいい」

「えっ、アソコがイイの?!いやらしい」

「阿保!!馬鹿ぢゃないの」笑笑

 で、少し和んで、なんか元気になって来た。

「ぢゃ、行こうか?!」

「おう!!」

と、少し元気になって来た。


 続く〜

 

 

 

 

 

 

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