第四十話 赤ワイン
第四十話 赤ワイン
愛情ってなんだろうといつも想う。
そもそも、人間って面倒だ。
生きたくなくても生きている。
たった今、LINEでひとり知り合いが死んだとメールが来た。他人なので、知ったこっちゃないが、なんだかなぁ〜とは思う。心の病からの別の病気らしいが、誰だって心の病は抱えている。タイに来ているので、大麻吸ったら治るんかなぁ〜と想ったが、タバコと同じだろう。結局依存して、習慣性になってしまう。
日本ならCBDはオッケーだが、CBNは禁止になった。いっちゃんは、体力もりもりで普通の人間よりは、強いが、気管支があまりよくないのだ。肺もあまり強くない。この二つだけが弱点だった。肺が苦しまなくて吸えるのものが、常々欲しいといつも想っていた。
誰か生きる苦しみを緩和してくれよぉ〜といつも想っている。そんな訳ないやん。最後は自力だ。しかも、されに公的機関から電話かかって来たが、健康診断やってくれと言う。やる事は血液検査とお腹周りらしい。ふざけんなでしょう。
「税金無駄に使うな!!やるなら、人間ドックの割引しろ!!と言ったが、形式だけやってどーすんねん。の世界である。年寄りは血液検査は、定期的な血圧と中性脂肪の薬貰いに行く時にやっているし、ちっこい日本人がお腹周りとかやってどないすんのやろ!!意味不明。^_^
って、今は早苗ちゃんのパパの家の話しだ。奥さんは上品な人だった。元々は、ええとこのお嬢さんなのだろう。家の中もこ綺麗していた。その人がちゃんとした人かどうかは、部屋が綺麗かどうかで決まる。学校の勉強などどうでも良いのだ。日常生活をきちんと送れる事が一番大事で、忙しい時は別として、普段部屋掃除も出来ない人間は何をやっても駄目なのだ。早苗ちゃんパパの家は高級だったが、それ以前に、家具の配置とかが上品なのである。成金特有の変なものは置いていないし、普通の一般の上品な感じなのである。
そんなミズキさんが、
「でもね、日本人街に引越そうと想っているの、子供が学校で苦労しないように」
「へっ、?!」と早苗ちゃんもいっちゃんも固まってしまった。
「お父さんまさか?!」とそのまさかだった。ミズキさんは妊娠していた。
「は〜っ!!」と流石に早苗ちゃんは声をあげてしまった。それから少し黙って、
「そうよね、お父さんまだ五十代だもの子供作れるね」と冷静に対処した。
(これで早苗ちゃんと結婚させて頂きます、このおっさん、自分はイイんかい!!)と、いっちゃんは思ったが、ここは、少しはお父さんを庇う側に回ろうとした。
「そうだよ、収入あるし、第二の人生を早苗ちゃんが認めてるのだから、そうなるのは自然だよ」と言うと、
「そうね、お兄ちゃんに言わなきゃ」と早苗ちゃんが言うと、
「ああ、辰夫は知っているよ、引越しの時に辰夫家族も遊びに来る」と軽く親父は無責任男みたいな感じで言った。言い方が高田純次みたいな親父だった。笑笑
「ああ、でも言ったのは昨日やで、早苗が遊びに来るからの流れで、全部話した。別に悪いことをしてる訳ぢゃないしな」
確かに、誰も悪くない。けれど、冷静に考えると、すぐには受け入れられないのが人間だ。まあしかし、やってもたもんはしゃあない。男女が二人いたらそれはそうなる。早苗ちゃんに弟が出来る訳だ。
「まあ、でも良い人で良かったぢゃん」といっちゃんが言うと、
早苗ちゃんは、しばらく固まっていたが、開き直ったのか、赤いワインを飲み出すと冷静になって来た。
「ふーっ、疲れた」と言って、ワインをガブガブ飲み始めた。
続く〜




