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第二十七話 路上のレース場

第二十七話 路上のレース場

 なんとか飛行機に乗り、直行便で行けるようになった。

今は、六時間くらいで行けるので、さほど苦痛ではない。

 早苗ちゃんのお父さんへのお土産も買ったし、七年ぶりのタイなのでワクワクしていた。

 それに早苗ちゃんと一緒なので、飛行機の中で、調子こきまくって、馬鹿話ばかりしていたので楽しかった。

 現地に着くと、すぐにタクシーに乗って、パッタヤーのホテルまで直行だ。

 お昼過ぎに着いたので、チェックインまで少し時間があったので、荷物を預けて、街をぶらつく事にした。

 早苗ちゃんは、バイク天国にびっくりしたみたいだったけど、

「明日からバイクで荷ケツやで」と言うと、

「え〜っ」っとびびっていた。

「そりゃぁ〜ビビるよなぁ〜 日本の国道、速達で走りまくったり、バイトで、五十ccに乗って、R四三なんかで走りまくってたって、全然怖くないけど、ここでは地獄の中を走っている感じがする。

 日本なんか可愛いもんやで、ベトナムも凄いらしいけど、経験上、タイは地獄のレース場!!

 なんかさぁ〜最近、郵便局員の飲酒の点検なんかで色々捕まったりしてるけど、局の裏切りモンが変な情報流しているだけ。

 普通の一般の局員勤務中はちゃんとしてるよ。

どっかの省庁のスケープゴードにされているんだろう。

 朝の点検の伝票なんて、超厳しいし、違反してるなら、上に上がった書類は全部改ざんと言う事になる。厳しい管理者だらけなのに、そんな馬鹿な事なんかある訳ないやん。

 現場の集配のチンピラ職員にもプライドがあるのさ、朝の点検はきちっとやっているし、飲酒運転なんかしねえよ。

 でも稀にあるのは事実だから認めるよ。辞めさせられた人、実際に知っているからね。

「そうなのね」

「でもプライベートでタイの街を走るなら、酒呑んでないと走れねぇ〜わ、ビールなんかじゃ怖くて走れない。

 英語の標識も見づらいし、おいらもウヰスキーの瓶、ポケットに入れて走りまくっていたわ。

 現実的に、昨日今日来た外国人は、酒無ければ怖くて走れない。

 ウヰスキー引っ掛けても、怖くて涙がぼろぼろ流れて来たよ」

「え〜っ、ぢゃあ、明日どーすんの?!」

「今は、ノンアルコールで走るに決まっているぢゃん!!、時代が違うし、真面目な元局員舐めんな !! 笑笑、早苗ちゃん大事だし、任せとけ!!」と言うと、早苗ちゃんは少しだけ苦笑いだった。が覚悟を決めたみたいだった。

 スリルな事は、男女間では興奮する行為なのである。

 と言いながらも、実際には、本当にバイクの運転はきつかった。

 そもそも地元民の運転が凄いのだ。

家族三人四人でバイクに乗っているのは普通だ。お父さんに命を預けている家族は素晴らしいが、側からみてたら命を投げている様にしか見えなかった。

 それに、救急車は一日中、一晩中、走っている。

これから早苗ちゃんを守って行くのならこれくらいは乗り越えなきゃの試練である。

 と、考えてみたものの、危ないと思ったら辞めようと思った。笑笑

 まあ、それくらいのレベルのレース場なのだ。

 早苗ちゃんは、早速フルーツのジュースを飲んでいた。歩いていたら、美味しそうに見えるのである。

「とりあえずお金チェンジ行こか?!レートは少しでも良い所がイイ、だいぶ一日で変動するし」

「うん」とおっさんが意外と頼りになりそうだと思ったのか、早苗ちゃんは機嫌が良くなって来た。


 続く〜

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