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第二十話 バイトのバッジ

第二十話 バイトのバッジ

 週末が来た。

行きたくないが、バイトは行かなきゃ。

 もちろん失業保険だけでは食べて行けないので、少し働く必要があるのだが、長時間働く事も出来ないのだ。

 週の労働時間は、二十時間未満だし、一日に四時間未満しか働けない。あと細かい制約もあって大変なのだが、それでも、前出のデリバリーや、掃除や、ホテルのベッドメイクとかもした事がある。

 アルバイトははっきり言って当たり外れがある。糞みたいなバイトも有れば、天国のバイトもある。その天国のバイトも、途中から糞バイトに変わる時がある。

 スーパーの陳列とかが、それだ。

慣れている人なら、スイスイ出来るかも知れないが、初めてのど素人がそんなに出来る訳がない。

 それは、比較的デカイスーパーに行った時の事だ。

 生鮮食品などは、賞味期限が決まっているので、古い奴を前に出して、奥に新しいのを入れて、日付の古い順から取っていって貰えるようにするのだが、日にちは比較的余裕がある食品が殆どなので、それほど厳密で無くても、棚の商品は一日で殆どなくなってしまうので、そこまでムキにならなくても良いと言われていて、指導者の女の人も優しくて、スイスイ出来て、あと一時間で終わりになった時に、糞意地悪いおっさんがやって来て、

「これは誰がやったん?!」

「はい、僕ですけど」

「全然出来てないやん」と、丁度一列影になって見えないスペースの所を入れ替えるのを忘れていたのだ。

「うちは、こんな事されんのが一番困んねん、やり直し」と言われてしまった。

 更に、

「抜く時に数を数えなあかんやん、あまり窮屈もあかんけど、かっちり収まる様に入れてくれな!!」と言われて更に、

「ちょっと、やってみて」と指導が始まったのだ」

「いち、にい、さん」とか数えさせられたが、そもそもスペースがいっぱいなら数える意味があるが、半分以下のスカスカ数えてどーすんのやろ。

 全部出してから調整すれば良いだけの話と思いながらやっていると、一緒に来た若い男の子には優しく接しているのだ。

 (こいつは、男色でおっさんいぢめるのが大好きなんやなぁ〜 ちんこ勃ってんのか?! ケツが濡れてんのか?!どっちやねん、おっさん!! 笑笑)とか思って、テキトーに流していたが、ついに頭に来て、

「空いてるスペースの分に、入れる新しい商品の数は、スペース考えて、予想せなあきませんやん、期限切れが近い奴の数だけ数えてどないしますのん?!」って、言ったら女の指導者が来て、

「こっちを手伝って〜」と言ってくれたのだ。

「ごめんね、あいつ、正社員やからって、偉そうなのよ、だからアルバイトがすぐ辞めたりで来ないの、現場は本当に困ってるのに」と言ってくれたが、

「自分が会社で正社員の頃は、アルバイトにあんな事言った事ないですよ、最初から出来る訳ないやん、なんでも。そりゃあ、若い頃は少し言ったかもやけど、分別のあるええおっさんの癖に、あんな言い方ないわ〜」と言ったら、

「最近来なくなっていたのに、まさか今日来るとはね〜ついて無かったわね〜 もうアップで良いわよ」と少し早めに帰らせて貰った。

 もちろんタイメーには、女の人には良くして貰ったと書いて、おっさんはボロカスに書いてやった。

 一応、いっちゃんのタイメーのランクは最上位で、十年以上、グッドボタンしかついていなかったし、バッジは、何十枚も持っていた。


 続く〜

 

 

 

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